俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

4月29日(日)/昭和の日

2012-04-29 09:04:19 | Weblog
★スイートピー眠くなるほど束にする  正子

○今日の俳句
すかんぽの赤き穂が伸び揺れにけり/桑本栄太郎
すかんぽの穂は、伸びて来たばかりのころは、茶色がかった赤い色がやわらかで美しい。そよ風に揺れると、色に動きが出て楽しいものである。(高橋正子)

○鎌倉八幡宮の牡丹

★白牡丹といふといへども紅ほのか/高濱虚子
句集では、<はくぼたんというといえどもこうほのか>、と読ませている。その音が白牡丹の気品を表している。牡丹は四君子のひとつであるが、それを背景に「はく」「こう」と音読みにした意味もあろう。白い牡丹の花びらが重なり、重なると、ほのかに紅が差しているように見える。白牡丹のやわらかな花びらのかさなりと気品ある富貴の姿が美しく詠まれている。(高橋正子)

★牡丹のあとかたもなく花終へし/稲畑汀子
★林立の牡丹の裏側を歩く/岡本眸
★牡丹の香の流れ来るそこへと歩く/高橋信之
★牡丹の百花に寺の午(ひる)しじま/高橋正子
★ゆさゆさと百の牡丹も風のまま/黒谷光子

鎌倉の鶴岡八幡宮へ、昨日、信之先生は、一人吟行に出かけ、境内のぼたん園で牡丹の写真を撮って帰った。自宅から百メートル程西の日吉本町駅で横浜市営地下鉄グリーンラインに乗る。そこから四つ目の駅、センター北でブルーラインに乗り換え、新横浜駅、横浜駅等を過ぎ、戸塚駅で下車。戸塚駅からは、JR横須賀線で三つ目の駅、鎌倉駅まで。鎌倉駅から八幡宮までは徒歩、二の鳥居から三の鳥居へと、そこそこの道程があるが人波の絶えることがない。
鶴岡八幡宮(つるがおか はちまんぐう)は、神奈川県鎌倉市にある神社。武家源氏、鎌倉武士の守護神。鎌倉八幡宮とも呼ばれる。境内は国の史跡に指定されている。宇佐神宮、石清水八幡宮とともに日本三大八幡宮のひとつに数えられることもある。参道は若宮大路と呼ばれる。由比ヶ浜から八幡宮まで鎌倉の中心をほぼ南北に貫いており、京の朱雀大路を模して源頼朝が自らも加わり築いた。二の鳥居からは段葛(だんかずら)と呼ばれる車道より一段高い歩道がある。そこを抜けると三の鳥居があり、境内へと到る。境内へと入れば、すぐ右に、神苑ぼたん庭園の入口がある。源平池の池畔に造られた回遊式庭園の、ぼたん園である。源平池のほとりに内外の牡丹の名花、約1千株を集める。源平池の旗上弁天社では、藤の花が見頃を迎え、見事な白藤の盛りであった。


◇生活する花たち「牡丹・白藤①・白藤②」(鎌倉・鶴岡八幡宮)

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