俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

4月10日(火)

2012-04-10 21:32:48 | Weblog
 清澄橋
ケルンの橋青く塗られて春の橋  正子
清澄橋は関東大震災からの復興事業で隅田川の下流に架けられ、ドイツ・ケルンの吊り橋をモデルにしたともいわれます。青一色に塗られた優美な吊り橋は墨田の流れを跨ぎ、まさに春の景であるといえましょう。作者がかって外遊された折のケルンの吊り橋を想起して詠まれたものと存じます。(河野啓一)

○今日の俳句
蒲公英の種ふと浮び空の詩/河野啓一
野原の蒲公英の絮が、風が来て、ふっと空に浮かんだ。これから広い空を飛んでゆく、蒲公英の種子の旅がはじまる。その心は、「詩」と言える。蒲公英の種子の飛行は、「空の詩」であり、「空の歌」なのだ。(高橋正子)

○ネットテレビ
俳句総合雑誌「月刊俳句界」のネットテレビで「花冠」が紹介された。「花冠」の俳句の在り方をシンプルに取り上げて、解りにくいことを解りやすく映像にのせた。

▼ネットテレビ「俳句界News」/文學の森:
http://haikukai.tv/

○諸葛菜
諸葛菜は、オオアラセイトウ (Orychophragmus violaceus) の別名。アブラナ科オオアラセイトウ属の越年草。ハナダイコン(花大根)とも呼ばれることがあるが、この名前は花の外観が類似した同科ハナダイコン属の Hesperis matronalis にも与えられているため混乱が見られる。
2月頃から成長を始め、3月から5月にかけて開花する。最盛期には50cmくらいまで直立する茎を伸ばす。5月から6月頃に種子が熟し、自然に、散布される。一年草だが繁殖力は強く、花が咲いて種が散布されると、翌年からは定着しやすい。日本には観賞用および油を採取するため、遅くとも19世紀末には導入され、20世紀中頃から各地に広がった。群生して開花する様はなかなか美しいため、庭などで栽培されることも多いが、道端や空き地でも普通によく育つ。若い葉は食べられるため、中国北部では野菜として栽培され、種子からはアブラナと同様に油を採取することもある。諸葛菜は俳句の季語とはなっていないが、春の季節感がある。

★城ケ島に春は行くなり諸葛菜/高橋正子
★城ケ島の春の島渕諸葛菜/高橋正子

◇生活する花たち「桜」(横浜日吉本町・金蔵寺)

コメント (1)
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