俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

3月27日(火)

2012-03-27 04:23:28 | Weblog
★春の夜のむかし炭火を持ち運び  正子
炭火は今は貴重なものとなりましたが、むかしは火鉢や七輪によく使われたものでした。御句からは、熾きのもつ色合い、ぬくもりなども伝わり、春の夜のしっとりとした趣に懐かしいあたたかさを感じます。(小川和子)

○今日の俳句
湧水の流れに椿一花あり/小川和子
きれいな湧水に一花の椿が落ちてまだ色鮮やかである。水と花のクリアなイメージが美しい。(高橋正子)

○連翹(レンギョウ)
★遠くゐて連翹の黄と思ひをり/森 澄雄

連翹とは、広義にはモクセイ科レンギョウ属(学名: Forsythia)の総称(それらから品種改良で作られた園芸品種をも含める)。狭義には、レンギョウ属の種の一つ、学名 Forsythia suspensa の和名を指す。一般には広義の意味で称されることが多い。特徴は、雌雄異株。繁殖力が旺盛で、よく繁る。樹高は1 - 3mまで育ち、半つる性の枝は湾曲して伸び下に垂れ、地面に接触すると、そこからも根を出し新しい株ができる。枝は竹のような節を持つ。また、枝の髄が早期に消失するため、節の部分を除いて中空になる(このことから“空の木”、レンギョウウツギ(連翹空木)という別名が付いた。まだ葉が芽吹く前の早春、2 - 3cmの黄色い4弁の花が、細い枝に密に多数開く。その花が咲き終わる頃、入れ違うかのように今度は、緑色の葉が対生に芽吹き、それが秋になると濃緑色、概憤色(くすんだ黄緑色)、紫色と順に変色し、最後に落葉する。付いた果実は漢方薬として用いられる。中国原産。日本への渡来は古く、『出雲風土記』や『延喜式』にもレンギョウの名前が見られる。江戸時代前期に栽培の記録がある。

★飛び出でて子ら連翹の黄と遊ぶ/高橋正子

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◇生活する花たち「クロッカス・木瓜・山茱萸(さんしゅゆ)・」(横浜日吉本町)
コメント (1)
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