かどくら邦良@高崎市議会議員 ブログ

思いをブログに綴ります。

2018.10.17 仙谷由人元官房長官の思い出

2018-10-17 21:19:18 | 日記
仙谷由人さんは知性と品性を備えたヤクザな政治家だったと思う。そして人たらしな不思議な魅力ある人だったと思う。

私が仙谷さんと初めてお会いしたのは1990年に土井たか子社会党委員長のもとで衆議院議員に初当選した直後だった。仙谷さんは東大闘争のさなか東大在学中に司法試験に合格して弁護士になり社会党の衆議院議員に、当選直後から社会党を政権を獲れる社会民主主義政党に変えるべく社会党の1年生議員らとニューウエイブの会を結成。その後も1年生議員とは思えない大胆かつ図々しい行動で異彩を放っていた。

仙谷さんとお会いしたときに必ず印象的な言葉を発していた。角倉君、政治は闘争ではない政治なんや。角倉君、イギリスの労働党の政治家はズルいぞズルくないと政権は獲れない、角倉君、田辺誠は連合を説得できなかっただよ、角倉君、社会党には政権を獲るバーバリアンの政治家はいないよ等々………。

1996年に民主党が結成されてからは民主党国会議員の秘書として近からず遠からずの位置で仙谷ウォッチングをしていた。民主党の中での仙谷さんは政局と多数派形成に力を注いでいたという印象。政策形成は政治過程のプロセスと言いつつ政治は闘争ではないととの仙谷発言とは真逆の権力闘争という政治闘争に明け暮れていたように思えた。

そして政権奪取を自己目的化したの民主党内の政局では必ず政策的に右に舵を切っていった。何とかする、話しをつけてくるバーバリアンの政治家というイメージをしょって菅直人政権では官房長官にまで上り詰めた。

仙谷さんは逝ってしまったが仙谷さんの足跡に何を見るのか感じるのかは、うまく私の中では整理できない。仙谷さんのの本に「焦眉」という著作がある。その著作の中で「想像力が世界を変える」という一文があったと思う。「想像力が世界を変える」仙谷さんの青春時代の大学闘争の中で語られた言葉である。仙谷さんの言う想像力とは、どんなものだったのか闘争の政治家だった仙谷さんに聞いてみたかった。

お疲れさまでした仙谷さん。