回遊魚の旅日記

時の流れる音をききながら歩いたり歌ったり
少しづつ昔の暮らしをとりもどしつつ。

薪能

2017-09-06 15:59:43 | 和文化・着物・能・茶・骨董

昨夜は台東薪能を見てきました。

場所は浅草寺の境内。

番組は「吉野天人」(観世流)、狂言の「萩大名」(大蔵流)、最後は「猩々乱」(観世流)

薪能は実は初めて。

以前に成田山の薪能を見に行ったときに雨でさんざんな目に遭ったので、今回も天候が危ぶまれましたが、

見事に降らないでくれました。

むしろ雨の来る前の独特の秋の涼風が気持ち良く、本日の能を観るのにふさわしかった。

ここの能は木遣りと共に火入れが行われます。

木遣りをちゃんと聞いたのは初めてだったのでこれも感激。

松明がくべられ、いよいよ番組が始まる。

(本番中は撮影禁止なので火入れと休憩時のみの撮影です)

最初の「吉野天人」は天人揃えと言って、本来ひとりのシテが演ずるところを他に3人登場して舞う。

ちょっと、これは落ち着かなかった。

 

狂言が面白おかしく進んで休憩があり、そのあと「猩々乱」

 

これはこの夜の白眉であった。

シテの坂真太郎の仕舞は素晴らしかった。

酒に酔った足さばきはもちろん、右手、左手のしぐさ、背と腕と一本になった扇の扱いの美しいこと。

篝火の火の粉が風にあおられて飛び散るなかに、赤と金の装束、扇、のなんと映えること。

目を凝らして、固唾を飲んでみとれていました。

終ってみれば、一夜の夢。

夜空を見上げればむらくもの間から朧月。

やはり能はいいです~~♪

できれば鏡板を付けてほしかった。

 


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