回遊魚の旅日記

時の流れる音をききながら歩いたり歌ったり
少しづつ昔の暮らしをとりもどしつつ。

中仙道の記録・ダイジェスト版

2016-09-21 13:06:23 | 中仙道(中山道)

 

2014年1月13日日本橋出発から2016年9月17日三条大橋到着まで六十九宿の道のりの記録です。

迷ったり道草をしたりしている箇所があるので距離数は正確ではなく概数です。

したがって、中仙道のいわゆる「距離537㎞」とはかなりかけ離れています。

むかしは宿場でも現在は旅籠のないところが多く、また距離の関係からやむなく宿場以外にも宿泊。

赤線の字は宿場以外の宿泊です。

基本的には夫とわたしのふたりの旅路でしたが、ほかに碓氷峠越えで3人、美濃路の十三峠越えから関ヶ原あたりまで2人の道連れに恵まれました。

各街道筋の詳細は、カテゴリーの「中仙道」を参照の事。

 

2014年 

①1月13日  日本橋~板橋~蕨~浦和     25㎞

②2月11日  浦和~大宮~上尾          17㎞

③3月 9日  上尾~桶川~鴻巣~熊谷      28㎞

④12月28日  熊谷~深谷~本庄          22㎞

 

2015年 

1月 4日 本庄~新町~倉賀野~高崎      23㎞

>⑥3月 8日 高崎~板鼻~安中~松井田 (西松井田)   22㎞

>⑦6月13日 松井田~(横川で泊)               7㎞

>⑧6月14日 横川~坂本~(碓氷峠越え)~軽井沢   18㎞

山ヒルの恐怖を存分に味わう。

>⑨7月18日   軽井沢~沓掛~追分~小田井~岩村田   19㎞

>⑩8月28日   岩村田~塩名田~八幡~望月(泊)      18㎞

">>⑪8月29日 望月~芦田~長久保~和田~

  ~男女倉(和田宿には宿泊所が皆無なので民宿の車で引き返し、翌日歩く)~長久保(泊)  10㎞

公共の交通手段は無し。

>⑫8月30日   長久保(バス)~和田(男女倉)~(和田峠越え)~下諏訪        21㎞

土砂振りの和田峠は危険で下れず、やむなく国道を迂回。

>⑬9月21日 下諏訪~(塩尻峠越え)~塩尻~洗馬(泊)      20km

塩尻峠は暑さも手伝って意外に苦戦。

>⑭9月22日 洗馬~本山~贄川~奈良井      20km

木曽路にはまさに山の中であった。

10月10日 奈良井(東京を夕刻に発ったので夜に到着・泊

>⑯10月11日 奈良井~(鳥居峠越え)~藪原~宮ノ越~福島(泊) 20km

">>⑰10月12日 福島~上松~須原          25㎞

10月31日 須原~野尻~(柿其渓谷(泊    7㎞

11月 1日 野尻(柿其)~三留野~妻籠~(馬籠峠越え)~馬籠(泊) 20km

歩くなら秋がいちばん。

11月 2日 馬籠~落合~中津川~大井       18㎞

12月27日 大井~(街道ではないので電車と車で移動、岩村~根ノ上に泊)span>

12月28日 大井~大湫~(十三峠越え)~細久手(泊)   19㎞

初冬の十三峠は心地よかった。

12月29日 細久手~御嶽~伏見~太田      24㎞

2016年

3月23日 太田~鵜沼~(各務原に泊)    18㎞

美濃路からは地名も知らぬ未開の地

 3月24日 (各務原)~加納~河渡~美江寺~赤坂  27㎞

5月28日 赤坂~垂井~関ヶ原~今須~柏原~(大垣に泊)  19㎞

5月29日 (大垣から電車)~柏原~醒ヶ井~番場~鳥居本~高宮  16㎞

醒ヶ井の水の美しさは格別。

7月17日 高宮~愛知川(泊)   8㎞

近江路の人々の人あたりの柔らかさは特筆。

㉙7月18日 愛知川~武佐~守山 ~草津   32㎞

半分熱中症、真夏の歩きは控えた方が賢明。

㉚9月17日 草津(旧東海道と合流)~大津~京都三条大橋   26㎞

京都は若い人々で大混雑。


中仙道を歩く㉘草津~大津~京都三条大橋

2016-09-21 08:54:28 | 中仙道(中山道)

9月17日(土)曇り

いよいよ長かった中仙道中も最後。

台風14号だの16号だのが絶え間なく襲来しているが、この連休を逃してはもう今年中にはたどりつけないであろう、と意を決して決行。

東京駅6時26分発の「ひかり」に乗る。

米原で乗り換え、前回歩き終わった草津へ着いたのが10時少し前。

陽は射していないが湿度がとんでもなく高い。新幹線を降りた途端メガネがうっすら曇る。

草津名物「うばが餅」・・本店に寄る時間を省略して駅のコーナーで求める。

アーケードを少し行くと、懐かしい東海道と中仙道の追分道標。

南の石部からあがってきた旧東海道と守山から続いた中仙道とがここで合流し、中仙道は東海道に吸収合併する形になる。

だから東海道を歩いてから中仙道を歩く人はここでおしまいとすることも多々あるが、わたしたちは、とりあえず京都まで歩いた。5年前に歩いた東海道とどこが変わっているか確かめるためにも。

前回宿泊した旅館のある瀬戸唐橋でちょうどお昼。

橋のたもとのうなぎ屋さんでひつまぶし風のうな丼(あちらではまむし丼を食べる。

さっぱりしたたれのかかったご飯の下を掘ってみると、(^^)パリパリした皮のうなぎが出てくる。

 

ここから琵琶湖の南をなぞるような感じで膳所(ぜぜ)や大津のしっとりとした街並みを歩く。

午後になって湿度はさらに上がってきたような感じ。わたしはあまり汗をかかないタイプだがじっとりぬらぬらと額に汗。

やたらと水分を摂りたくなるので半分熱中症にかかったのかしら?

大津のJR線と高速道と国道がせめぎあっているだらだら坂に入り、相当エネルギー消耗。

こういう自動車ブーブーの国道が無かったらどんなに歩きやすいだろう。

蝉丸神社を過ぎて逢坂山の関の碑。

「これやこの ゆくもかへるもわかれては しるもしらぬも 逢坂の関」

前に歩いたのは冬(大晦日)だったので暑さは感じず楽だった。

やがて山科~日ノ岡集落、左に京都蹴上浄水場が見えるころから下り坂になってホッ。

このあたりから人の姿が多くなり、夕暮れが薄暗くせまって来て京都の三条通りの町並みに入ってくる。

観光客にもまれながら、山から出てきたような、くたびれた風体のおっさんと

汗でお化粧もすっかり落ちてしまったおばさんふたりで三条大橋に到着したのは

ちょうど18時。

彦九郎さんとも2度目の再会。

ゴールインして胸にこみ上げたの感慨よりむしろ「もう、これで歩かなくて済む~!」という想いであった。

本日の歩行距離:約26キロメートル。

かくして2年9か月にわたる長い中仙道歩きは終わったのであった。

はじめたことは最後まで。、と自分に言い聞かせながらも疲れて途中何度も放り出そうとしたし、

土砂降りの峠道、夏の酷暑、ヒルの襲来、迷い道・・かなり苦しい場面もあったが、思い出せば楽しいことばかり。

右左右左と足を出していたらどんなにゆっくりでもゴールに着きます。

ここからまだいろんな道が枝分かれしているでしょうが、

しばらくゆっくり休んで、また知らない道を歩きたくなる日が来る日を待ちましょう。

日本の忘れ去られそうな道幅4メートルほどの旧街道の曲り道、路地、美しい水の流れ、土地の言葉、

歩かなければ知ることのできなかったものです。

 

途中を同行してくださった方々、見知らぬ土地で出会ったたくさんのやさしい人々に心から感謝いたします。 

 残り2日は混雑を避け、北野天満宮、西陣の街並み、大徳寺、下賀茂神社、上賀茂神社を観光して帰宅。

京都自体も大きく変わりつつあるなあ、と思いました。

 

 

 


例幣使街道・倉賀野~栃木

2016-09-12 13:39:40 | 日帰りドライブ

9月11日(日)曇り時々晴れ

群馬と栃木にまたがる例幣使街道をドライブ。

例幣使街道とは、京都からの中仙道の倉賀野宿から分かれて日光街道の今市宿までを結ぶ街道です。

中仙道も日光街道も、両方とも歩いた道なのでそれがどんなふうにつながるのか興味津々。

途中休憩した嵐山のPAで、このあたりの「小川町」の和紙作りについて知ることができたのも収穫のひとつ。

いつか回ってみよう(^^)

↓ 倉賀野宿の追分。

昨年一月に歩いた時にここの追分にぶつかり、いつか例幣使街道をたどってみたいと思ったのだった。

 

 倉賀野のおもてなし館。昨年来たときはまだ改装中だった。

 

 

 

 

玉村八幡神社。

犬と亥の干支守護をしてくれる神社らしいが、他にもいろいろ。

スピーカーでお神楽のようなものが流されたりしていてちょっと楽しい神社。

 

 本殿の前の榊の枝に樹の玉が結ばれています。その中にさらにおみくじが結んである。

カラタチの丸い実のようでした。

神社からしばらく走ると。このようなお店を左側に発見。

 

 ちょうどお昼になったので、上州名物、焼きまんじゅう屋さんへ。

群馬のあちこちで食べたけれど、ここのは一番美味しかったかもしれない。

大きくてとても食べられないと思っていたのに、軽くてするする食べられてしまう☆

ひと串135円というのも魅力(^^)v、

さて、食べ終わってからが大変でした。

例幣使街道は当時はまっすぐに近かったはずだが、今では曲がり角だらけで、車のナビで目的地を検索しても

国道や早くて大きい道を示してしまうし、なんやら歴史街道とかいう道と間違えたりするし、縦横無尽に走る鉄道に迷わされて

どこを走っているかわからなくなり、わたしは人間ナビゲーターに早変わりして地図とにらめっこ。

久しぶりに車酔い・・@@。

途中、新田義貞所縁の寺やら、今テレビドラマでおなじみの真田父兄弟所縁の犬伏を通ります。

大きな工場の他はほとんどが寂びれた感じの町並みを貫いて行きます。

道としては全然面白くなく、日光街道にちょっと似ているかも。

たまに田んぼがみえるとほっとしたり。

 

なんとか栃木にたどりつきました。

 

前にも来たけれど、とりあえず町並み散策。

駅前はなぜか進学塾ばかりで、人が少ない。

おやつに333円レストランで333円の焼きそばと333円のビールを注文。

本日は食事代が安く上がって嬉しいことです。

巴波川の川沿いの裏道で面白い銭湯を発見。

金魚湯さん。昔の面影を残しています。

 栃木県は安いですね@!

栃木~今市までは以前来ているので今回はここまで。

例幣使街道は倉賀野から今市までは約120㎞近くあるらしい。栃木までは60㎞くらいかな?
思っていたよりずっと長い距離でした。

次に来るときは、群馬~栃木の鉄道を駆使して途中下車の旅を楽しみたい。

朝のうちは雨がそぼふっていたせいで、出控えた人が多いらしく行きの関越も帰りの東北道もスイスイでした。


能のレクチュア

2016-09-06 21:28:28 | 和文化・着物・能・茶・骨董

9月4日(日)

代々木果迢会主催の能のレクチュアに行って、来週演じられる、「葵上」についての解説と仕舞を少しみせていただきました。

ここは、都会の真ん中にあるのに、一足屋敷に足を踏み入れると別世界の静けさ。

古い能舞台や中庭の設えだけでも一見の価値あり。

昨年は「自然居士」を見ました。

そのときは事前レクチュアに参加しなかったのでわかりにくかったのですが今回は本番がとても楽しみです。

物語や詞章の説明、装束、能面、シテの声、・・・どれも目からウロコだらけでした。

もちろん、意味がわからなくても、スリ足の妙味、無表情だからこそ表現しうるさまざまな情念、唄や鼓や太鼓とともに高まる緊張感

・・そういった気を感じることは充分できるし、むしろ、そういう感性の方が大事かもしれません。

でも。やっぱり・・源氏物語くらいきちんと読んだ方がいいですね(^^);