友人(合唱仲間のOさん)に借りた「野ばら」のDVDを見る。
1957年ドイツで制作された映画で、わたしが初めて見たのは小学生高学年か中学生になった頃テレビの「3時の名画座」で放映されたとき。
「3時の名画座」は2日間だったか3日間だったか連続で同じ映画を午後3時から放送する素晴らしくありがたい番組だった。
「野ばら」はハンガリー難民の孤児トニーが主人公。
一匹の犬とドイツに逃れ来て、人の好い元ドナウ川汽船の船長だったおじいさんにひきとられ、その美声を認められてウイーン少年合唱団に入団して、母親への思慕止まず哀しい試練に遭いながらも、周囲の人々の優しさに支えられて成長してゆく。
・・というようなあらすじで、現代からみるとなんとも穏やかで他愛ないシナリオだと思うのだがこの映画を見た当時12,3歳で思春期入りたてのわたしには、合唱団の歌声やストーリー展開やアルプスの山々の景色に感動の連続であった。
おそらくウイーン少年合唱団の存在を知ったのはこの時が最初だったし、音楽を扱った映画ではこのあと封切りされた「サウンド オブ ミュージック」と共に強く印象に残っている。
それにしても「3時の名画座」ではずいぶんたくさんの映画を見せてもらった。
「双子のロッテ」、「菩提樹」、「女優志願」、「制服の処女」・・・時間帯が小学校から帰る時間なので子ども向けの映画が多く、わたしと同年代の人ならかなり憶えているのでは?と思うがネット検索してもあまり出てこないし、知っている人もあまりいない。
古い映画なのでTUTAYAを探してもないし、あれから40数年経ってもう二度と「野ばら」を見る機会はないとあきらめていたので、友人が偶然に先日テレビ放映されたのを録画してくれて貸してくださったことに感謝感謝☆