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ケシの花

2018-05-07 14:58:02 | 日記
毒にも薬にもなる
 

 小生生まれて此の方、栽培禁止の芥子の花を見た事がない、想像ではポピーの花に似ていると思っていた。

 同級生の話で、「東京都薬用植物園」で栽培されている芥子の花が開花する時は、厳重に囲われている柵を開放して、花を見学できると聞いた、丁度その時期が来たので、薬用植物園を訪れた。

 GW最終日で開園と同時に大勢の人が訪れ、高級カメラに望遠レンズを着け、シャッター音もバシャと重みがある、良いカメラで撮影に余念がない、当方と言えばバカチョンカメラでパチリ、チョット見すぼらしいがそんな事どうでもいいか。

 芥子と言っても結構種類が多くて、白 赤 オレンジ 色とりどり、花弁は一重から多重に厚みが有ったり、花弁が細く裂けていたり、その種類によって、芥子坊主の形も平べったい楕円 縦長楕円色々あり、ポピーの一重花と違い、花弁の大きさ、重なり具合、結構重厚な花だ。
 
 この芥子の実は製法により、癌患者の激痛を抑えるモルヒネになり、より精製すると麻薬のアヘンになる、毒と薬は紙一重だ、人の苦しみを開放したり、人を廃人にしたり、善悪を備えた花なのか。

 1840年~1842年英国と清国で「阿片戦争」が起きた、貿易による利害関係だが、清国にすれば国民にアヘンが蔓延して深刻な問題、英国にすれば貿易で莫大な利益を得られ争った。

 人間て何故肉体的にも精神的にも駄目にしてしまう、麻薬に走るのだろう、徳川 家康も「人は重き荷を背負うて 遠き道を行くが如し」と諭している、人は何時も悲しみ 苦しみ 困難な問題に直面している、それを切り開き困難を乗り越え人生を全うしている、その苦労に耐え切れず、麻薬に手を出し安易に快楽の道へ足を踏み入れる。
 日本にも多量の麻薬が密輸されているようだが、人生「苦あれば楽あり」苦労を乗り越えればきっと良い事がある、麻薬 賭博 酒は兎角人間を駄目にする、安易な快楽を求めるのは止めにしよう。

 
金網の中に鉄柵が有り、2重にガードされている、以前天井も覆われていると書いてしまったが、上は解放されていた、間違いを訂正 お詫びします。
 
白く大きく多重な花弁の芥子、清楚な感じだが、芥子坊主からは鎮痛剤モルヒネ 麻薬のアヘンが取れる、横に膨らみ楕円形の芥子坊主
 
赤く大きな花弁、細く切れ込みの入った花弁、芥子坊主は縦長楕円形
 
白い花弁の中に紫色が有り、ちょっと毒々しい感じ、これも縦長の芥子坊主
 
鮮やかな赤に雄蕊は紫、何か妖艶な感じで毒が有りそう、花には毒がない
 
横楕円な芥子坊主、この芥子坊主から液を採取した後、枯れると種が弾ける、此の種が非常に微細で、小さいものを表現するに「ケシ粒の様な」と言う、けしの実は毒がなく、パンの表面についていることがある
 
横楕円も、縦楕円の芥子坊主、この坊主が熟さない内に表面に傷をつけ、出て来た液を採取、薄い液状のものを採取すると、モルヒネになり鎮痛剤に、日にちを経て黒く粘りの出たのを採取するとアヘンになるらしい
 
2列に植わった麻、小生が小学生の時、学童疎開で田舎暮らしをした時、何処の家でも屋敷内に、麻を20~30本植えていた、葉が枯れると幹を束ねて灌漑用水路へ沈め、少し幹を腐らせ皮をむいて麻縄や、下駄の鼻緒にしたり、大量に作った家は、細く裂いて機を織り麻布を作った、当時は麻は麻薬ではなかった、麻が麻薬に指定されたのはまだ近年ではないのか、皮を剥いた幹は乾燥させ、風呂の焚き付け、お盆の迎え火の苧殻(おがら)になった
 
園内にはカキツバタや水連が咲いていた
 
温室内にコリウスが鮮やかな色を付けていた、9月半ばから10月に葉の色が鮮やかになるが、温室のせいか早い、森林公園には、各種色とりどりのコリウスが広い地域に群生している、一見の価値あり
 
花はないが「ムラサキ」昭和15年東京都になる迄、東京府東京市当時、広大な関東平野に、むらさきがどこにでも見られた、そんな事で武蔵野を代表する草として、東京市歌に歌い込まれていた。 
 むらさき匂いし 武蔵野野辺に
      日本の文化の花咲き乱れ
 月影入るべき 山の端も無き
      大東京こそ 我が住むところ
 千代田の宮居は 我らが誇り
戦前東京に住んでいた人で、今はこの歌を知る人も少なくなった
 
 
 
 

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