「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

50年たってもリプレイされるような歴史的試合を見てしまった

2014年07月09日 16時20分56秒 | 世界のサッカー

2014ブラジルW杯準決勝、ブラジルvsドイツ戦、ドイツが実に7点をとって1-7で勝利した。これは歴史的試合だ。

1950年のブラジル大会決勝で、ブラジルがウルグアイに敗れた試合は、いまだにリプレイされる。64年も前の試合でリプレイの対象になるのは、よほどの試合だからであり、今朝の試合もその仲間入りを果たした。

ブラジルが今後もサッカー王国と言われ続けるならば、という但し書き付きではあるが、まぁ世界ナンバーワンの地位は失うことがあっても、強豪国であり続けるだろうから50年たっても、観客席で思わず泣きじゃくってしまったメガネの少年の映像など、どこかの場面がリプレイされ続けるに違いない。

それにしても、まさかの屈辱的試合である。ただの負け方ではなく、ハンパない負け方だった。世界ナンバーワンのサッカー王国が、親善試合などではなく、ホンチャンのW杯、しかも準決勝で7点も取られ、6点差で負けてしまうなどという結果を誰が想像できただろうか。

まさにサッカーというものの恐ろしさを、これでもか、これでもかと見せつけた。

これでブラジル国民は、1億総代表監督と言われるほど、セレソンに対して厳しいノルマを課してきたことを、総懺悔しなければならないだろう。セレソンに対して過酷なノルマを課すなどということは、国民の側が、いかに身の程知らずだったかということだ。

おそらく、今後のブラジル国内のメディアの論調をはじめ、さまざまな空気は劇的に変わるに違いない。これまで、あまりにも高望みしてセレソンにプレッシャーをかけ続けてきたことに対する自戒の念が多分に支配するに違いない。

そうやって、また50年先に「サッカー王国」と称賛される時をめざして一歩一歩立て直していくことになるだろう。

それにしても、勝ったドイツには何のわだかまりもないのだが、なんとも悲しい試合だった。やはりW杯は祝祭でありたい。であれば開催国でしかも誰もが認める優勝候補のブラジルに決勝の舞台にあがって欲しい、それがサッカーを愛する者の自然な願望というものだ。

ネイマールも、キャプテン、チアゴ・シウバを欠いても団結して準決勝を凌ぎ切る。そういうシナリオを期待するのが自然な願望というものだ。

それがだ。7点も取られたあげくに、自国の不世出の怪物FW・ロナウドが持っていたW杯通算得点記録まで相手チームのFW・クローゼに破られてしまったのだ。これほどの屈辱、これほどの悲劇はそう滅多にあるものではない。

そういう試合を見てしまったのだ。勝ったドイツに対して、ニュートラルな気持ちで称賛を贈るには相当長い年月を要する気がする。

なにはともあれ、記録にとどめておくことただけはしなければならない。


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