「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

神の恩寵を受けたリオネル・メッシ選手、マラドーナの時代が終わりメッシの時代に。

2022年12月19日 11時16分31秒 | 世界のサッカー
前回の書き込みで、2022カタールW杯決勝について「メッシが悲願の優勝を果たせるか、現在、最高レベルにあるフランスが連覇を果たすか、結果は神のみぞ知る、あまり物議を醸すような場面のない、すっきりした試合になって欲しいと願うばかりです」と願いました。

結果は想像の域を超えた壮絶な決勝戦となり、PK戦の末アルゼンチンが3度目の優勝を果たしました。

長らく「神の子」と呼ばれてきたリオネル・メッシ選手、その栄光に満ちた選手生活の中でただ一つ足りない栄冠がW杯優勝でした。

試合は、延長後半、メッシ選手が泥臭く押し込んでゴールをあげ、試合は決まったかに思えましたが、そのあとフランスのキリアン・エムバペ選手が、ハットトリックとなるPKを決めて同点に追いつくなど、メッシ選手のW杯優勝への道は苦難にさらされました。

これで、神様がどちらに味方するかわからないPK戦になりましたから、メッシ選手の悲願が、奈落に落ちる可能性もある、これ以上シビれる展開はないというところまで来ました。

そのような中、神はリオネル・メッシ選手に恩寵を与えたのです。本当にそうとしか言いようのない結末でした。長らく「神の子」と呼ばれてきたメッシ選手は、これで、少なくともアルゼンチン国内では神格化され、これまで36年にわたり敬愛されてきたディエゴ・マラドーナ選手に代わって「神」として敬愛されることでしょう。

NHKのラジオ中継を聴いていた中で、担当の小宮山アナウンサーと解説の早野宏史さんが「アルゼンチンのチームメイトが『メッシのために』というより『メッシとともに』戦い抜いた感じがします」と口を揃えていましたが、今大会のアルゼンチンを的確にあらわしているように思いました。

今大会、アルゼンチンのイレブンが、決してメッシ選手だけに頼るのではなく、各選手が『メッシとともに』主体的な戦い方をしたところに勝因があったように思います。

一方のフランス。神はこう呟いたように思います。「キリアン・エムバペよ、今回は君の大会ではない、リオネル・メッシを前にして君に恩寵を与える訳にはいかない。君にはまだまだ長いサッカー人生がある。必ず君の大会になる時が来る。」と。

決勝のフランスには二つほど、不運が見舞ったのではないでしょうか?
一つは、今大会、多くのチームの選手たちが陥った空調の効き過ぎによる体調不良、これが今大会の一つの「影の部分」だったと言えます。選手たちが思いもよらない体調不良に陥り、肝心な試合でのパフォーマンスを落としてしまうのは、何と不幸なことでしょう。

もう一つは、ベンゼマ、カンテ、ポグバという3人ものワールドクラスの選手が離脱した中で決勝まで勝ち上がってきたフランスですが、ここにきて、不在のツケが回ってきたように思います。

ただフランスは、今後も当分は世界のサッカーをリードしていく存在であるように思います。

大会の開催時期、施設の温度管理のこと、サポーターの宿泊の問題そして開催国の金満が何か闇で蠢いていたことはなかったのかという疑念など、さまざまな問題を引きずりながら開催された今大会、一方ではVARの本格的な運用によるテクロノジーが示した判定など、新しい時代になったことを実感させる大会でもありました。

4年後の大会は、出場国枠の大幅拡大など、これまでと大きく異なる大会になるようです。当方は、今回を区切りに試合・番組録画保存や、スポーツ紙等のの収集保存を終わることにしていますので、こうしたリアルタイムでの書き込みもなくなると思います。

今後は、前回の書き込みでもお知らせしたように、過去30年の記録をwebサイトに残していく作業を通じて得たり、再発見したことを、お伝えしながら現在進行形のサッカーの世界と重ね合わせて、つづって行きたいと思います。

それからもご愛読、よろしくお願いいたします。




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