「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

NHK番組「ここから」に広島・森保監督

2016年03月21日 11時05分30秒 | Jリーグ・三大タイトル

今朝、NHK総合朝6時台で「ここから」という番組をやっていた。平日が祝日になった日限定の番組だと思う。

今朝取り上げた人は広島・森保監督だった。ラッキーなことだ。以前「いずれ森保監督の人となりを紹介した本が出ると思うので楽しみにしたい」と書き込んでおいたこともあり、本ではないにしても関心をもって見た。

私自身、番組を反すうする気持ちと、ご覧になれなかった方のためにあらすじを紹介する気持ちで内容を書いてみたい。

高校時代、全国的には無名の選手だった森保選手のもとを、サンフレッチェ広島の前身チーム・マツダでスカウトを担当されていた今西和男さんが訪ねてきたという。

今西さんは森保さんに「足が速いわけでもない、テクニックに優れているわけでもない、身体能力に恵まれているわけでもないキミだが、いいところは視野が広いところだ。周りをよくみてプレーしている。そこに自信をもって努力していくといい」と話してくれたという。

森保さんは、この体験から「その選手が持っているいい面、個性を引き出してやり伸ばしてやること」を、その後の指導者としての信条に据えたという。

いま森保監督の「個性を引き出す」指導のもとでメキメキ力をつけているのがFWの浅野琢磨選手。森保監督は浅野選手の「ゴールに向かい、シュートを放つ」という部分を高く評価して、「少々結果がでないからといって、そのスタイルを崩したりせず、続けるように」と指導したそうだ。その結果、浅野選手は五輪代表でも重要な働きができるほどに成長している。

もう一人、指導者としての森保さんの信条に影響を与えた人、それはハンス・オフト監督。森保さんがマツダに入団してからオフト監督の指導を受けた。

オフト監督から学んだ信条は「コミュニケーション」、オフト監督は厳しかったけれども、選手が納得できる形でコミュニケーションを図る人だったと振り返る。

監督の立場となれば、選手とは一定の距離を置くことも必要な中、いかに自分の方針を理解してもらい選手に最大限の力を発揮してもらうか、森保さんは「自分が伝えたいことが選手の中にスッと入っていくタイミングを見ることに心がけている」と話していた。

今西さんも、オフトさんも日本サッカーに多大な貢献をした指導者だ。その二人から指導者として最重要ともいえる信条を学び取った。

人間誰しも、学び取ることすら難しい、せっかく素晴らしい指導者から薫陶を受けても、なかなか自分のものにできない。

仮に自分のものにできても、それを今度は自分の仕事の中で、どう発揮していくか、次の難関だ。自分という人格が他者との関係性で、どう折り合いをつけながら自分の方針を貫いていくのか、言うは易し行うは難しだ。

そして、最終的に「結果を出す」というところまで持っていけるのは、大変な力量と言わざるを得ない。森保監督の人となりが結果を出せる指導者にふさわしい器量と資質を備えているのであり、凡人の域をはるかに超えたものなのだ。

Jリーグ監督として3回優勝した初めての監督になった森保監督、私はもっと優勝して欲しいと思っているし、その実績をひっさげて日本代表監督に文句なしで推挙されて欲しいと思う。

そしてワールドカップでも新しい歴史を作って欲しい。そういったことを託せる監督ではないかと思っている。

もう一つ、私がひそかに期待していることがある。それは、今西さん、オフト監督、森保監督という広島の指導者像の系譜を引き継ぐ人物としての青山敏弘選手の将来だ。

選手としてJリーグMVPという頂点を極めた青山選手。指導者としての器量や資質は選手のそれとは別物だが、森保監督が青山選手をキャプテンに据え、その結果MVPに輝いたのは決して偶然ではなく、森保監督が彼の資質を見抜いた結果であろうと考えるのが自然だ。

青山選手が指導者として広島を引き継ぐとしても、あと10年ぐらい先だと思う。でもサッカーを愛する者としての楽しみもそこにある。

 


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