「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

マラドーナの「神の手」ゴールを伝説の座から引きずり下ろしたテクノロジー画像「三笘の1ミリ」

2022年12月06日 21時25分36秒 | 世界のサッカー
2022年カタールW杯では、ビデオアシスタントレフェリーやゴールラインテクノロジーなどが本格導入されましたが、それによって生まれた「最初の歴史に残る一枚」の画像が日本vsスペイン戦の試合で公表されました。

「三笘の1ミリ」というキャプションがつく、ゴールラインテクノロジーが映し出した1枚です。これを見て私は、マラドーナの「神の手」ゴールが伝説の座から引きずり下ろされた感覚を抱きました。

少なくとも、今回の「三笘の1ミリ」画像の出現によって、過去にレフェリーの誤審だったのではないかと思われるすべての出来事が「伝説の出来事」ではなく「前世紀の遺物」に追いやられたように思います。

そのような意味で、「三笘の1ミリ」画像は、ワールドカップ史を完全に塗り替えたことになり、三笘選手はもちろん日本代表も「あの出来事をもって判定の仕方が完全に変わった」その主人公として、歴史に名を残すことになりました。

2022年カタールW杯の歴史的な出来事の一つと言えます。

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森保監督とその選手たちと共に「新しい景色を見に行く」長い旅路が終わりました。

2022年12月06日 18時47分54秒 | サッカー日本代表
本日12月6日未明、2022年カタールW杯決勝トーナメント1回戦・クロアチアとの試合は1-1のまま延長PK戦までもつれ込み、森保ジャパンは力尽きる形で大会を去ることになりました。

4年以上もの長い間、森保監督とその選手たちとともに「決勝トーナメント1回戦の壁を突破して、日本中のみんなで、新しい景色を見に行こう」という合言葉を掛け合いながら続けた長い旅路は、未完のまま終わりました。

それにしても何という壁の厚さでしょう。今回もまた何かが足りなかったということになりますが、少なくとも、あと4年をかけないと次の挑戦の場に立てません。

しかもアジアの壁を突破して、グループリーグの壁を突破するという大変な挑戦を、一から出直さなければならないのです。

サッカー日本代表は、もはやワールドカップに出るのは当たり前、グループリーグ突破も折り込み済みといったところまで実力をあげては来ましたが、イタリアが本大会に来れず、ドイツやベルギーがグループリーグで敗退といった具合に、どんな強豪国にも約束された地位などなく、ひたすら勝ち取って積み上げていかなければならないことを考えると、本当に大変なエネルギーが必要なんだということがわかります。

これまで4年以上もの間で、森保監督が成し遂げたこと、結構、日本サッカー史に刻まれることが多かったと思います。

代表的なことをあげれば、一つは既に11月20日の書き込みで触れた「代表監督が新チームを結成してからW杯本大会に臨むまで交代なし」で来た史上初の監督であること。これは、この先もどれだけの監督が成し遂げられるかわからない、かなり希少な偉業だと思います。

もう一つは、ベスト8進出こそ逃したものの、2大会連続となるグループリーグ突破を果たしたわけで、これは、1998年の初出場以来、グループリーグ敗退と突破が交互にやってきた歴史を塗り替えた点です。これは偶然ではなく2018年ロシア大会の成果と反省を無駄にすることなく、継続性のもとチーム作りを進めてきた結果です。

今後、この継続性をどれだけ保てるのか、JFA協会の問題でもありますが、対応を誤ると、せっかく築き上げてきたものが瓦解するリスクもある部分です。

それにしても、今大会、ドイツ戦、スペイン戦、クロアチア戦それぞれ出場したメンバー、特に守りのメンツはレベルの高い選手が揃ったなぁ、という感慨を持ちました。各試合とも一人か二人はベストメンバーが欠けましたが、代わりに出た選手の質を見ると、つくづく感じます。

また、あたかも前半と後半のターンオーバーのような選手の入れ替え策も、大会レギュレーションの変更やタイトな日程をにらみながら、うまく機能しました。

惜しむらくは、クロアチア戦、後半10分、同点に追いつかれたあとの交代投入が間髪を入れずというタイミングではなく、さらに10分ほど引っ張ってしまい、相手に行った試合の流れを取り戻すことに失敗したように思いました。
あそこで、すぐ前線の選手を投入していたら、チームとしての攻めの意識共有がすばやくなされ、攻撃が活性化したと思います。残念でなりません。

やはり、これぐらいの大一番になると、ほんのちょっとの躊躇が命取りになることを、まざまざと見た気がします。

さて、日本の選手たち、冬の移籍市場でどれぐらいキャリアアップするか楽しみです。冨安選手のアーセナルはそのままでしょうが、遠藤航選手、板倉滉選手、三笘薫選手といったところは、あらたなオファーを受けるように思います。

そして4年後、これからの選手たちの成長、例えば松木玖生選手やレアルマドリーのカスティージャにいる中井卓大選手などの逸材が、どんな姿で新たなメンバーに加わるか、楽しみでなりません。

最後に、私事ですが、この年末をもって、試合や番組等映像の新規録画保存、スポーツ紙・サッカー雑誌等の収集保存は区切りにします。

これは今年年末が、Jリーグ丸30年経過、来年は31年目に入るということで、録画保存や収集保存も丸30年で一区切りということからです。

このあとの録画保存や収集保存は、あとに続く方に託します。
私は、これまで蓄積した資料をひたすらデジタル化すること、そして「サッカーの世界にようこそ」のサイトに反映して、日本のサッカー文化の萌芽と成長・進化の歴史を、余すところなく記録して100年先まで伝え残す作業に、残された人生のすべてを捧げることとします。

自分の余生があと何年かわかりません。けれども90歳台半ばにしてなおお元気に活動をされていらっしゃる神戸の賀川浩先生のように、ひたすら伝え残す作業を続けたいと思っています。

その間に、どなたかに「伝え残す作業」に加わっていただき、並走しながらバトンを渡せることを、ひたすら願っています。
このブログを始めてから10年になりました。まだまだ呼びかけ続けなければならないと思っています。
よろしくお願いいたします。



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