昨日に続き、佐藤豊彦さんの「落ちて消え行く東洋思想」のアメリカワークショップのときのお話
がとても印象に残りましたので、ご紹介いたします。
佐藤豊彦さんはアメリカ各地でリュート演奏会とワークショップ活動を精力的にされいた頃、私も
ワークショップに参加したことがあります。
世界から来たいろんな種類のリュートを持参して指導を受けていました。
佐藤さんは、指導の中で「東洋思想の落ちる(フオーリングダウン)という言葉を使ってありまし
たが、本当に重要なことだと思います。
彼らがやっている古い楽器では、現代ピアノやオーケストラみたいに、人を驚かせる巨大な音はで
ない楽器ばかりを使っています。
14世紀頃から貴族の館で使われた古い楽器が大半なので、音で脅かすことは出来ません。
そこでどうするかというと、力が加わっている時にその力を突然すっぱ抜かれたら、そこで人はや
っぱり落ちますが、それと同じ効果を演奏で出せるのです。
それをワークショップで必ず教えています。
音が上がっていってそのまま高い音を大きく出したら、安っぽい感じがします。
それが巨大な音だったら、例えヘリコプターにピアノを吊り下げて高いところから落としたら、本
当に驚くでしょう。
しかしそういう効果ではなくて、人に音を聞かせて引っ張っていきながら、更に上に行くだろうと
思っている時に最後は行かないでスッと消えてしまうのです。
そうすると”落ちる”しかないのです。
人間の緊張というのは、永遠に保てるものではなくて、緊張を作り上げたら、どこかで解放してあ
げなければなりません。
”落ちると”いう概念は人間が二本足で立ち重力を感じた時に生まれたのでしょう。
続く
がとても印象に残りましたので、ご紹介いたします。
佐藤豊彦さんはアメリカ各地でリュート演奏会とワークショップ活動を精力的にされいた頃、私も
ワークショップに参加したことがあります。
世界から来たいろんな種類のリュートを持参して指導を受けていました。
佐藤さんは、指導の中で「東洋思想の落ちる(フオーリングダウン)という言葉を使ってありまし
たが、本当に重要なことだと思います。
彼らがやっている古い楽器では、現代ピアノやオーケストラみたいに、人を驚かせる巨大な音はで
ない楽器ばかりを使っています。
14世紀頃から貴族の館で使われた古い楽器が大半なので、音で脅かすことは出来ません。
そこでどうするかというと、力が加わっている時にその力を突然すっぱ抜かれたら、そこで人はや
っぱり落ちますが、それと同じ効果を演奏で出せるのです。
それをワークショップで必ず教えています。
音が上がっていってそのまま高い音を大きく出したら、安っぽい感じがします。
それが巨大な音だったら、例えヘリコプターにピアノを吊り下げて高いところから落としたら、本
当に驚くでしょう。
しかしそういう効果ではなくて、人に音を聞かせて引っ張っていきながら、更に上に行くだろうと
思っている時に最後は行かないでスッと消えてしまうのです。
そうすると”落ちる”しかないのです。
人間の緊張というのは、永遠に保てるものではなくて、緊張を作り上げたら、どこかで解放してあ
げなければなりません。
”落ちると”いう概念は人間が二本足で立ち重力を感じた時に生まれたのでしょう。
続く