映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『太陽の墓場』

2015年05月22日 | Weblog
よい

大島渚 監督
炎加世子、伴淳三郎、渡辺文雄、藤原釜足、北林谷栄、小沢栄太郎、小池朝雄、羅生門綱五郎、浜村純、佐藤慶、ささきいさお、津川雅彦、中原功二、川津祐介、清水元 出演

愚連隊信栄会の会長をつとめる信は、一帯を取り仕切る大浜組をおそれドヤ街を転々としていた。信栄会の会員ヤスは、信に内緒で日雇い労働者から採った血を売って小遣いを稼いでいる。ある日、ヤスは武と辰夫という二人の若者を信栄会に入れた。しかし信栄会の中で内紛が勃発、大浜組に自分を売り込もうとしたヤスは、信に殺されてしまう。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=139515





大島渚と石堂淑朗が脚本。音楽が真鍋理一郎。

公開が1960/08/09ということだが、描かれた世界が同時代のものなのか、それとも少しむかしのことなのかわからなかった。

人の弱みを見つけたらそれにつけ込む……。「つけ込む」と書くとなにか特別に悪いこといけないことに思えるが、そうすることが自然な、極めてナチュラルな地域、時代、国、世界を描き出している。

同じ組であろうと、親子であろうと、親友であろうともその法則が適用されていく。

そして、そのような世界にいようとも「大切なもの」を見つけ、それもまたほかの誰かのつけ込む弱みになってしまう……。

気弱な美男子の武が現在の佐々木功だったというのも驚いたが、他の作品でも印象に残る大男役が羅生門綱五郎という名前だと初めてわかった。

おそらく差別用語のせいだと思うが、数カ所無音になる。50年前の名作に誰かクレームをつけるのか?