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新潟ラーメン事情(その5)「ラーチャン」は新潟ラーメンの文化に

2022年02月11日 | 食(グルメ・地酒・名物)


さて、話題をラーメンに戻して、今回は新潟のラーメン文化ともいわれる「ラーチャン」を取り上げていきたい。そう、「ラーメン」と「チャーハン(多くは「半チャーハン」)」の組み合わせが、新潟では多くの店で取り入れられている。
まあ、全国どこにでもあるパターンでもあるが、ラーメン王国・新潟では取り扱う店の比率は多いような気がする。その元祖と言われているのが新潟市中央区沼垂にある「衆楽」。広く知らしめたのは、同じく中央区女池に本店のあるその名も「ラーチャン家」。
通常、全国的にはラーメンの「ラー」とチャーハンの「チャー」で「ラーチャー」と言われるが、新潟では「ラー」と「チャー」の長音が紛らわしくないように、片一方を「チャン」と呼び広まったとのことだ。



実はワンタンメンの時にも触れたのだが、新潟のあっさりラーメンに、もう少しパンチとボリュームを求めようとするとき、このチャーハン(半チャーハン)が相性がぴったりだったようだ。今回、ここで紹介する店は全てがあっさり系ラーメンとの組み合わせだ。
中には「楽久(新潟市西区、昨年11月に閉店)」のように「名店」と呼ばれるところもあるが、その流れを汲む「太陽(新潟市西区・写真①)」や、やはり早朝からの営業スタイルで人気を広げた「ぐゎらん洞(新潟市東区・写真②)」などが名店として挙げられる。
醤油や塩ダレで豚とんこつや魚介系ベースのあっさりスープ、そしていずれも少し味の濃いチャーハンを提供する。これが、新潟の「ラーチャン」だ。



新潟市中央卸売市場の場内食堂である「市玄(新潟市江南区・写真③」は、朝早くから市場で働く食材にうるさく舌の肥えた仲買人・卸売人の胃袋を満たしてきた。
メニューには、丼物やラーメン各種があるが、「あさっぱ半チャーハンセット」は一番人気(たぶん)。マグロ出汁のラーメンと相棒のチャーハンは、「さっぱりしていて朝から食べられる」との触れ込みで名付けられた。
「浦咲(新潟市東区(はなみずき)・写真④)」は、焼きあご出汁で人気のラーメン。究極のラーメンにも、半チャーハンのメニューがある。やはり、あっさり、さっぱり系というのがポイントだ。



写真⑤は、新潟市北区・豊栄駅前の「勝鬨屋」(ここでは「焼きめしセット」)、そして写真⑥は阿賀野市の「醍醐」のもの。新潟市に近いところではあるが。郊外やその他の県内市町村でもこの組み合わせは王道だ。
新潟では「バスセンターのカレー」が有名になって(私はレトルトしか食べたことがないが)、あの薄暗く排気ガスが充満するバスセンターに県外客が押し寄せていることは、新潟県民なら誰もが知っていること。
しかしその隣で営業をするのが先に触れた「ラーチャン家」のバスセンター店。魚介出汁ラーメンとチャーハンを炒める絶妙の匂いが、カレーや排ガスにも打ち勝って、そちらの方も注目を集めているとか。ラーチャンは、まさしく新潟ラーメンに「文化」をもたらしている。






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