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日本一長いバラのトンネル 川島町

2013年04月17日 16時09分50秒 | 盆栽・桜・花・木・緑・動物

日本一長いバラのトンネル 川島町

「川島」は「かわじま」と読む。長野県の川中島(かわなかじま)の名が思わず浮かんでくる。

川中島同様、川で囲まれているからだ。四方を荒川(東側)、入間川(南側)、越辺川(おっぺがわ)、都幾川(南から西側)、市野川(北側)が流れる。

荒川沿いに軽飛行機用の「ホンダエアポート」があるのを、「さいたま武蔵丘陵森林公園自転車道」を走った人なら覚えておられるだろう。

川越市の北に隣接しているこの町は、この水のおかげで「川越藩のお蔵米」の産地として知られた。

越辺川には冬、白鳥が飛来する。

「すったて」(別名冷汁うどん、第6回埼玉B級ご当地グルメ王決定戦で優勝)や「かわじま呉汁」(国産大豆と野菜10種類以上と芋がらを入れる)の郷土料理を試した人もおられるだろう。「呉」とは、「豆汁」とも書き、大豆を水に浸し、すりつぶした汁だと辞書にはある。

この町に、日本一長いバラのトンネル「バラの小径」があり、見頃だというので、13年5月31日に出かけてみた。

川越駅東口からのバスの便はあまりないので、「小径」のある「平成の森公園」まで半分以上歩いた。慣れているので歩くのはあまり気にならない。

町のほぼ真ん中にある「平成の森公園」は、日時計としてデザインされたカリヨン(鐘)があり、子ども広場や「ショウブ園」もあって、花ショウブが季節を迎えようとしていた。「ふるさと再生事業」の一つとして1996年にオープンした。

つるバラがアーチ型に連なる「バラの小径」は06年、かわじま誕生50周年を記念して完成した。1954年、中山、伊草などの6村が合併して、川島村が出来たのにちなんだものである。

全長330.5m、53品種427本のバラのトンネルで、完成半年後に「日本一ネット」が「日本一長いバラのトンネル」として認定した。(16年には約61種、474本)

「日本一ネット」は、日本一ネット事務局が日本一の記録として認定したものをネットのホームページに掲載している。

今年の最盛期は、ゴールデンウイークの後だったようだが、種類が多く、それぞれ花期が違うので、十分楽しめた。夜間のライトアップもしている。

鉄道はなく、バスの便もまばらながら、圏央道の川島インターチェンジの供用が08年に始まったので、車ならすぐ行けるようになった。

川島町が「都会に一番近い農村」と名乗っているのも、インターチェンジの存在を意識してのことだろう。

「バラのトンネル」のすぐ近くに、「遠山記念館」がある。この町の出身者で、旧日興証券の創立者の遠山元一氏の生誕の地で、母親のために立てた和風の大邸宅(1936年完成)は、国の登録有形文化財(建造物)に指定されている。

収集した美術品を展示する美術館も併設している。



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