ザ・ビートルズ ヘルプ!〈デラックス・エディション〉EMIミュージック・ジャパンこのアイテムの詳細を見る |
HELP!
1965イギリス
監督:リチャード・レスター
原案:マルク・ベーム
脚本:マルク・ベーム、チャールズ・ウッド
出演:リンゴ・スター、ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、エレノア・ブロン、ヴィクター・スピネッティ、レオ・マッカーン、マル・エヴァンス
遠い昔、確かビートルズ・シネ・クラブという団体の主催するフィルムコンサート(!)で観たのが最初ではないかな?「シェア・スタジアム」とかといっしょに。抽選会でビートルズ貯金箱を当てた。
その後成人してから、WOWWOWのお正月特集で放映したのを人にビデオに録ってもらったのを観た。それもすでに10年以上前のことだ。
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リンゴをいちおう主役に立てたのはよい選択だっただろう。これは「ハード・デイズ・ナイト」でのリンゴの演技を踏まえてのことらしいけれど。ジョンはいかにもオレシニカルなギャグ言いますって顔の演技だし、ポールはオレ演技者だよって感じが見えちゃってるし、ジョージは地のまますぎる。リンゴだけがフィクションの住人になりきっている。
ジョンとポールは演奏シーンで十分主役張ってるんだからまあいいけど。
彼らにしても、「ハード・デイズ・ナイト」のときと違って脚本らしい脚本を読まなければならなかったうえに、マリファナでぶっ飛んでいたという話だから、もう誰が誰でもどうでもいいようなもんだろう。。(?)
でもこの映画、ビートルズだけが売りじゃないのがいいね。ビートルズがでているところもでていないところも、隅から隅まで遊んでいる。ファブフォー以外のキャストも微妙で絶妙だ。
冒頭のインド風邪教のエキゾチックな、でも英語の朗誦からしてすごい可笑しいし。バハマの空港でセスナに背の高いタラップが近づいてくると、わざわざタラップによじ登って階段を下りてくる~とか、警察のお偉いさんに部下を紹介するときに、すごいたくさん部下がいるなあと思ったら実は4人しかなくて、一人ずつ順繰りに後ろ回って並びなおしていた~とか、く~だらんベタギャグ満載。
DVDのブックレットにレスターの回想がある。「“ヘイト・アシュベリー”、ヴェトナム、石油戦争、そして1968年の5月暴動はまだ少し先のことだったので、イギリスには良質なユーモアの名残がまだたっぷり残されていたのです。」
サマー・オブ・ラブの隆盛が同時にLSDやブラックエンジェルズのようなダークサイドを伴っていたように、その後のロックは、ユーモアとは遠い地平へと広がっていくように思える。良質のユーモアでロックを掬い上げることがもはや無効な世界へ突入していくのだ。
そもそもビートルズがその変転の表層をしたたかに生きた狭間の存在だと思うのだ。ボードビル的見世物からアートへ、エド・サリバン・ショーからウッドストックへ、ショウビジネスから自己表現へ。ビートルズが存在した期間はその移行の期間にそのままあてはまる。
でも、もうひとつ興味深いのは、ビートルズがその変転の波をモロに生きることがなかったと思われることだ。ダークサイドを片目に、あくまでLOVE&ピース&ナンセンスを歌った。親を軽蔑しろとは歌わなかった。どこかで良質なイングリッシュユーモアとつながり続けたのだろうか。
そのユーモアの資質が次に花開くのがモンティ・パイソンだとするなら、そこにジョージが接近して行ったのもうなずけるというもの。
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しかしこんなスラプスティックに、意外と体を張っているのがまたおかしい。
ドーバー海峡ネタ(一発目も十分笑えるが、二発目が異様におかしい)でのマル・エヴァンス。マジ凍え死ぬって。実際彼は後に悲惨な最期を遂げるのだが。。
それから、クルマにしがみついてわりとあぶないスタントを披露するジョージ。あれはジョージ本人だよなあ。あぶないよ。怪我するよ。リンゴを身を張って救うのがジョージっていうのも象徴的だなあ・・・
リンゴもライオンと対峙したり、やたらと穴から階下に落ちたりといそがしい。
それからですね、この映画がビートルズとインドを結びつける一因となっているのも見逃せず。サウンドトラックにシタールの響きがふんだんに用いられ、特にジョージが興味を示したというから。もっとも映画はジョージに「宗教は苦手だ!」と叫ばせていて、これは今なら二重に笑える台詞だよ。
つうわけで、むしろリチャード・レスターものとして観るべし。
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コンセントネタはヘルプですね。
あれもかなりベタな・・
音楽もそうでしたけど全体的に007のパロディでもあるのかなと思いますね。具体的に関連を当たってみるのも面白そうです。
おませな小学生でした。
私の笑いのルーツですね。
だからモンティパイソンも大好きでした。
気が張って疲れたので息抜きに携帯でブログ巡りです。
懐かしい物を思い出させてもらってありがとうございます。
ドイツ製の殺人光線だから絶対大丈夫と悪役が
殺そうとしたらコンセントはイギリス製だったので
使えなかったという落ちはヘルプでしたっけ。