Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

「君よ憤怒の河を渉れ」佐藤純彌

2019-03-01 00:50:48 | cinema
君よ憤怒の河を渉れ [Blu-ray]
クリエーター情報なし
KADOKAWA / 角川書店


確か今年最初に観たのがこれ。
WOWWOWでなぜか放送。

大変面白かった。
硬派で社会派なものがベースでありながら、大変に奇想天外という、
なんだか太っ腹な印象の映画です。
原作の力であるのかもしれないが、
70年代はこういう太い勢いが日本映画全般にありましたねー。

導入からとても意気込みがある。
よくわからない。いったいなにが起きているのか?
こいつは何者なんだ?
こいつらと関係がありそうだがなんなんだ?
というような疑問がどんどん吹き出すような流れで始まる。

素敵だわ。

それで原田芳雄がこの上なく原田芳雄である(笑)
正義の奴がとても感じの悪い奴で、権威に対してすげー反抗的で、
きたないこともするし、
なんども間違った方向に暴走しまくるみたいな。

これですよ。これ。


中野良子も、もう妄想の世界にのみ存在するようなじゃじゃ馬設定。
高倉健との出会いの場面の設定からしてもうすごい。
その設定というかネタがのちに原田芳雄の重症につながるところもすごいし、
じゃじゃ馬設定のまま新宿駅西口に出現しちゃうところなんぞは、
もうリアルに開いた口が塞がらない。

東日本を大胆に移動する逃亡ロードムーヴィーの面もある。
東京への帰還方法がまたエキサイティングだし。


と、思い出すだけでかなり楽しめる。
こんなにエンタメ性のあるものだとは知りませんでした。
エンディングもそうとうにマズいだろうこれは的なもので、感動的。


ネタバレ回避話法ではほんとよくわからんですねww





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