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1991アメリカ
監督:テリー・ギリアム
脚本:リチャード・ラグラヴェネーズ
出演:ロビン・ウィリアムズ、ジェフ・ブリッジス
罪と良心と贖罪と再生の物語。
主人公はラジオのDJ?毒舌コメントがきっと売りのキャスター、ジャック。
彼が背負う罪の前に現れるのは、頭のいかれた地下ボイラー室に住む男パリー。
パリーは炎を吹く赤い騎士の幻影を見る男で、ある屋敷から「聖杯」を取り戻すという使命を帯びている、と思っている。
パリーがそんな状態になっちゃったのは、ジャックがラジオで放ったある暴言が原因なのだ。
罪の意識の前に、ジャックはホームレス同然のパリーを無視出来ない。
パリーに対して何らかの償いをしないと気が済まない。
ジャックはパリーの一目惚れの相手がいることを知り、キューピッド役を買って出る。
策はうまく回り、パリーの精神も復活したかに見えたが、彼の傷は深かった。
暴漢に襲われ入院し、精神後退の症状も見せるパリー。
ジャックは、途方に暮れ、パリーの使命である、「聖杯」を盗みに屋敷に忍び込む。
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頭のいかれた男の持つ聖性と、その男の持つ非現実的な使命を肩代わりすることによって、自らの贖罪を得る。
という構図は、タルコフスキーの「ノスタルジア」に通じるものがあるんじゃなかなと思う。
「聖杯」は贖罪と希望の象徴。
ひょっとしたらアーサー王とか聖杯伝説について知っているともっと面白いのかもしれない。(ホントに面白いかということすらわからないほどそのへんには疎い)
ギリアムのなかでも異色といわれているようだが、なんというか、よくできたドラマだと思うし、ギリアムというキーワードでなくても十分に心に残る映画だと思う。
といいながら、いかがわしいビデオ店や、怪しいソプラノ歌手のオカマとか、十分にギリアムらしいテイストもあり。
そもそもラストに男二人ですっぽんぽんっていうのも考えようによってはすごいかもしれないな笑
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