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1965フランス/イタリア
監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール
撮影:ラウール・クタール
音楽:ポール・ミスラキ
出演:エディ・コンスタンティーヌ、アンナ・カリーナ
アルファ60というコンピュータが、理論と論理と計画によって社会と人々の行動を支配する都市、アルファヴィル。
そこに「外の世界」から潜入する探偵(?)レミー・コーション。
言葉も思考も統制される人々のなかで、社会の指導者フォン・ブラウン博士の娘、ナターシャと出会う。
計画性に満ちた全体主義的社会の裏で、同化できない人々には自殺か処刑の道が待っている。
レミーは対外惑星との戦争に備えた二重スパイとなるよう強要されるが・・・
ゴダールによる未来SF映画といわれる映画。
ゴダールらしい言葉と映像のせめぎ合いは健在。
しかもスリルとサスペンスと愛のドラマ仕立て。
論理的思考のつくりだす、未来も過去もなく現在のみを認める行動様式。
「意識」や「愛」という言葉を失った世界の閉塞感。
それを象徴するような、螺旋階段と無数のドアからなる重苦しい建造物。
対して、感情と情熱に基づく言葉と行動で枠組みを逸脱して、その円環を断ち切ろうとするレミー。
そしてレミーに寄りそうことによって、失った言葉を取り戻し、その意味を恢復しようとするナターシャ。
これぞ「愛」の物語だ。
ラスト・シーンでのナターシャのたどたどしい言葉
Je/vous/aime
ナターシャは言葉をとりもどすだろうか。
ことばの意味する感情と心にたどりつくだろうか。
希望を載せながらも、車にのってハイウェイを飛ばして、他の惑星にたどり着こうというナンセンスなラストは、その先行きが決して安泰ではないことを自嘲しているようにも思える。
二人に生きるべき未来はあるか?
(場違いと思いながらも「卒業」のラストを思い出してしまった私・・・)
アンナ・カリーナ
・あとアルファ60のナレーションの重くしわがれたヴォイスが腹にこたえていい。
・それから「赤い星ホテル」というのが出てくるのが猫沢ファンにはいい。
・そうそう、「コインをどうぞ」と書いてあるのでコインを入れると、「MERCI」と書かれたプラスチック板が出てくるだけの自販機に大笑い。
そそっかしいくてすみませんっっっ。
なるほど、そうだったんですか~
まあ問題なしですね^^
フランス語だというのに、聞くことと訳を読むことを同時にすることがなんと自然だったことか。その中でもナレーションの声はこの声じゃなきゃってばさ、と思うほどにツボでございました。
コメントもありがとうございます。
本当に本当に、愛の物語でございました。
コメントありがとうございます。
ナレーションは、声帯を失って機械の補助で話をする人の声なんだそうです。確か「ロゴパグ」にそういう人が出ていたので同じ人かも。。?
あの声でないと魅力半減ですね、きっと。