惑星ソラリス Blu-ray 新装版 | |
クリエーター情報なし | |
IVC,Ltd.(VC)(D) |
初めて「バッハすごいんじゃ??」と心に刻まれたのは
おそらくこの映画ではないかしら。
で、そういう人は実は多そう。。
全編を通底するテーマ曲のように流れるBWV639にノックアウトされないというのはなかなか困難である。
それも実に絶妙なタイミングで流れるのよ。
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BWV639はオルゲルビュヒラインOrgelbüchlein と呼ばれるコラール前奏曲集に含まれる作品で、
もちろんオルガン曲。
3声でがポリフォニーというよりは、ベース、アルペジオ声部、旋律という構成で、
なんというか、わかりやすいというか親しみを覚えやすい。
映画における、おそらくアルテミエフによる録音は、
シンセサイザーであるとか言われているが、じっくり聴いてみてもかなりオルガン的。
普通にオルガンではないかしらこれは。
終盤に電子ノイズがごーーっとはいったりするのは笑える。
あと適当にオブリガードをいれたり濃厚に和音を入れたり(これはめちゃめちゃ電子音w)
ノイズかぶせたりバージョンがあって、密かにやりたい放題(笑)
この絶妙に変な音世界が、映画の放つ世界に大変よく呼応していると思うのよね。
こんなことをしている人もいます↓
Solaris (1972) - All scenes with composed 'Bach' - Edward Artemiev
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かつてこの「惑星ソラリス」のサウンドトラックCDが出て、
聴いてみると、この曲以外はだいたい電子的な深いノイズという感じなので
なかなか面白い。
映像抜きでこれを体験するというのが非常に不思議。
とっくに絶版と思っていたが、
もしかしたら版元?のショップで買えるのかもしれない?!
あとITunesでも配信しているようである。
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ところでこの曲の旋律はいわゆるコラール(賛美歌?)を元にしているので、
バッハのオリジナルというわけではない。
が、この編曲の妙が偉大です。
f-mollという調性。
重く歩むバス。
浮遊する中声部の和声感。
ですよ。
このコラールは作曲者は不詳ということだが、作詞はおなじみアグリコラだそうです。
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で、思い出したが、ワタシが初めて「CD」というものを買ったのは
このオルゲルビュヒラインの盤だったのではないかと思う。
こんなものに音楽がはいるのか、ほー、すげー、という記憶。
参考文献:J・S・バッハの『コラールとオルガン小曲集・BWV599~644』について(高田重孝)
ちゃんとしたオルガンの演奏
Bach - BWV 639 Ich ruf zu dir, Herr Jesu Christ (Church of St Andrew and Thomas, Pontevico)
あ、で、今出ている「惑星ソラリス」DVD/BDの日本語字幕が、誤訳が多いという説があるようですが、
ワタシは未確認。
今度じっくり観ないといかんですね。
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