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IVANOVO DETSTVO
1962ソビエト
監督:アンドレイ・タルコフスキー
原作・脚本:ウラジミール・ボゴモーロフ、ミハイル・パパワ
出演: コーリャ・ブルリャーエフ、ワレンティン・ズブコフ、E・ジャリコフ、ニコライ・ブルリャーエフ
観るのは二度目なんだけど、こんなんだったっけ?(笑)
原題は「イワンの子供時代」でしょうか。こちらのほうが内容にはあっている。
タルコフスキー初期の本格長編第1作。後の作品群からするといまだ習作という感もないことはないが、それでも十分タルコフスキーらしいモチーフに貫かれているし、むしろ後の作品ではやや影を薄める、闇と光のコントラストのような初期の手法を堪能できる。
光が充溢した夢想シーンから一転して銃声と闇の世界へ展開する冒頭は、お約束とはいえみごとなギャップを構成する。以降この闇と光のコントラストが作品を彩る。というか、実はそれこそがこの寂しく悲しい作品の感情面を演出する要素なのかもしれない。
冒頭すぐに、夜の闇に潜み川を渡る少年の周りに、細い木が高々と伸び、その上を砲弾の火の玉がスーッと飛んでゆく。灰色の闇だ。画面に満ちる水を掻き分けて少年はある小部隊の司令部にたどり着く。
部隊の司令部は、小さなランプだけの光と影の世界だ。画面は光を補うことなく、室内に大きく写る人物の影を、ゆれるままにとらえている。ぼおっと浮かぶ司令官の顔、厳しい少年の顔。
これが戦場だろうか。
この冒頭、夢のダイナミックさから戦場の静謐さへのシークエンスは、この映画の主題が、戦場の悲惨にあるのではなく、少年の心の隠された悲しみにあることを示していると思えてならない。
光と影による内面描写への強い志向は、最初期の、フィルモグラフィにも載らない習作「殺し屋」の段階からすでに見られるものだと思われる。
タルコフスキーの精神的内面志向は、モノクロ時代には主にこの光と影の配分を手法としたのだろう。
↓「殺し屋」から
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そして音も。
川を渡る音、どこかで水の滴る音、砲弾が静かに飛んで着水する音、時折はさまれる銃声、壊れた蓄音機の奏でるロシア民謡、戦場のシーンはほとんど音楽もなく静謐。
それに対してイワンの夢の世界では、みなの笑い声、音楽、雷鳴、雨の音など、音にあふれている。
音の一つ一つに泣ける、タルコフスキーの音響センスは初期長編から健在。
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泣けるといえば、主にイワンの夢を織り成すなにげないエピソードも切ない。
決してそれ自体悲しいドラマを演出したりはしない。
たとえば、井戸のそこからは昼間でも星が見える、とか(これ村上春樹にも出てくるね)、トラックの荷台で雷鳴の中雨にぬれながら妹とリンゴを食べる、とか、そういうなんでもない情景にこそ感情と内面の本質が横たわる、といわんばかりの監督の強い思いが感じられる。
あるいは、看護大尉(女)を大佐だかなんだかがしつこく口説くシーンとか、丸焼けになって扉だけ残った家に住み着いているやや危ない老人とか、本筋に関係ないシーンにもなんとも味がある。
この一件脈絡のないエピソードをさしはさむという構成は、特に「鏡」に顕著であるが後のタルコフスキー作品でも重要なものとなる。
それはおそらくは監督自身の記憶にも関連していて、それでいて観るものをもふと過去へ、異世界へいざなうようなエピソードのつくりかたであり、「ノスタルジア」というテーマに密接に関係する要素なのである。
そしてこれこそタルコフスキーが故郷を捨ててまで追った(あるいは捨てることでより強固になった)最重要テーマなのだ。
(この映画の場合、それは脚本によるものか、監督の演出によるものか微妙であるが・・)
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さて、タルコフスキーといえば、「寝る」。(笑)
ワタシも劇場で観たタルコフスキーのほとんどを寝て過ごしてしまった口であるが、繰り返し繰り返し観るうちに、ようやくそれぞれの起伏のようなものをだんだん理解するようになり、ものによってはスペクタクル感すら覚えるようになってきた(笑)
関東平野の立体地図をみて、最初はなんだか退屈な平坦な地図だが、詳しく見ていくうちに池之端と本郷の高低差に気がついて興奮するような感じ?
なので、寝てしまった人も、めげずに繰り返し挑戦してみるのも一興かと思われまするよ。
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さあて、今回、おにゅーのiMacでの初DVD鑑賞だったんだけど、う~~~~ん、やっぱり液晶は反応とコントラストがいまいち鈍いなあ・・・
この作品のように、モノクロで諧調レンジが広いようなのは向いてないかもしれない。
作動音はほとんどしないので、音的には快適なんだけどね。
ウチにはないけど巷の大画面液晶TVなんかはどんなもんなんでしょうね?
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やっぱり寝たのでしょいか?
ところでiMacの液晶遅いですか。
今回値段下げるのに手を抜きましたからね。
最近のテレビは倍速になったのでそうでもないですが
ちょっと前は液晶テレビ遅かったですよ。
私もiMac買ったあかつきにはDVD鑑賞考えているのですが
難しいかなあ?
ワタシの生まれた年製作の映画ですからね。
古い古い。
ほかのDVDも見てみないと何ともいえませんが、モノクロはちょっと厳しかったかもしれません。
一応20インチでもグラフィックは24インチと同じものを積んでいるんですけどね~
こんなんで映像制作に耐えるのか?
24インチとは別物です。
この辺は前のiMacの方がよかったようです。
へえそうなんですか。その辺はチェックしてなかったからな~ 音楽制作のことばっかり気にしてた。失敗。
たいがい詰めが甘いんですよね~~ワタシ