Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

「回路」黒沢清

2017-11-23 23:58:11 | cinema
回路 [DVD]
クリエーター情報なし
KADOKAWA / 角川書店



2001年公開の映画ですが、
これもまた良いですね〜
すごい好きな感じです。

人が影になっていって消えるというテイストは
「降霊」での同様の感覚を
より意識的に明確に追求されている感じです。

そういうおぼろげな変化というのは
全体の進行にも通底していて、
日常が小さな不安の種から少しずつほころんでいくのだけれど、
いつの間にか知らないうちに取り返しのつかないところまで変わってしまったという
感じに常に曖昧な手遅れ感がありますね。

麻生久美子も加藤晴彦も(てか役名忘れました)
不安の中に何かが進行しているのを敏感に察知して
友人を救おうと頑張るのですが、決定的に手遅れな無力感とともにあります。

ホラーというよりは、不安と手遅れの中をどうやってどこに行けばいいのか??
という底の方に溜まっていくような怖さをもたらす。
恐るべき映画と思います。



例の一番の驚愕シーンは、
インパクト強すぎでしょう^^;
しかし、とりあえず「どうやって撮ってるんだよおい!」的な疑問が
先に立ってしまうのはどうなんだろう?(笑)

借りたDVDにはそこの丁寧なメイキングビデオが入っていたので、
疑問が解消して大変満足ですww


あの赤い養生テープで「封印」するセンスがとても良い。
独特の恐怖感があるよね〜
その後、ドアに赤い目張りがしてあるだけで、めちゃめちゃ怖く見えるもんね。


@自宅DVD
コメント
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