◆毎日新聞社の与良正男副委員長が11月11日午前5時半からの「みのもんた朝ズバ!」に出演、「混乱の中TPP参加?でも説明会見は先送り」のコーナーで、野田佳彦首相が、「TPP表明」を「1日先送り」したのを憤激し、「新聞各社はみな、TPP交渉参加に賛成、推進の社説を掲載している」という趣旨の発言をしていた。確かに、たとえば、読売新聞は11月11日付け朝刊「社説」(総合面=3面)で「民主TPP結論 首相は参加へ強い決意を示せ」と野田佳彦首相の尻を叩き、米CIA応援団としての進軍ラッパを吹かしている。
しかし、与良正男副委員長をはじめ各紙社説はこれまで、新聞社がそれぞれが依って立つているところの「日刊新聞紙の発行を目的とする株式会社の株式の譲渡の制限に関する法律」(通称・略称=日刊新聞法=法令番号 昭和26年法律第212号)について、一度も、何ら見解を示していない。
この法律は、日刊新聞を発行する新聞社の株式に関して、特例的に当該株式会社の事業に関係する者に制限する旨の定款上の規定を認めている。つまり、株式会社の株式の譲渡制限に関する一般的規定を設ける会社法の特別法として位置づけており、この結果、新聞社が、国内外の投資家などからの「買収攻勢」から新聞社を守られている。言い換えれば、「新聞社の既得権益」となっている。だから、たとえば、米国などの巨大資本が、日本の大新聞(朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、東京新聞、産経新聞、日本経済新聞など)、あるいは、ブロック新聞や地方新聞を買収しようとしても、この日刊新聞法に阻まれて、買収することはできないのである。
◆しかし、いかに新聞社といえども、株式会社であるからには、市場原理に従うべきである。米国や英国などの新聞は、M&Aにより、買収されるケースは、決して珍しくはない。
たとえば、米国のクウォリティ・ペーパーとして有名なニューヨーク・タイムズ紙が2008年2月、投資ファンド2社(ハービンジャー・キャピタル・パートナーズとファイアブランド・パートナーズ)に買収攻勢を仕掛けられ、投資ファンド2社の株式保有率の合計が、19.03%に達し、ザルツバーガー会長と肩を並べるに至ったことがある。
また、ニューヨーク・タイムズ紙は2009年5月、ハリウッドの投資家デービッド・ゲフィンにも狙われた。ゲフィンは、この2年前には、ロサンゼルス・タイムズ紙の買収に失敗している。それでも、ペーパーレス時代にあって絶滅寸前と言われている新聞業界に目をつけ続けているという。ジョニ・ミッチェルやイーグルスの名曲をプロデュースしたり、スティーブン・スピルバーグらと共同で映画会社ドリームワークスSKGを立ち上げたりして、実績を上げてきているのに、これだけでは満足できないらしい。
◆日本の新聞業界は、最も閉鎖的な業界の1つに数えられている。新聞代の値上げでも、談合批判をかわすために、各社が時期をずらしながら、ほぼ一斉に値上げしてきた。宅配体制も、外国からの参加は難しい。
しかし、自由貿易拡大、市場開放を掲げる米国から、駅新聞市場の開放を求められれば、拒否できなくなるのだが、新聞各社は、安閑としている。
「記者クラブ制度」も、新聞社・通信社のいわゆる「既得権益」の1つである。内閣記者会をはじめ、中央省庁、都道府県・市町村、各地の警察署などに設けられている記者クラブも、同様である。
こうした「殿様記者」たちが、大事な財産と言って過言ではない取材拠点を、果たして国内外のジャーナリストに開放できるかどうかも、問われているのである。
◆偉そうにTPP交渉参加を声高に唱えている割には、わが身にかかわることは、棚に上げて問題にも取り上げないのが、新聞社であり、論説委員たちの最大の特性である。野田佳彦首相が、ハワイで開催されるAPECに出席して、オバマ大統領やヒラリー・クリントン国務長官に「TPP交渉参加」を正式に表明する前に、新聞各社、新聞協会は、日刊新聞法の廃止を率先して表明すべきである。そうでなければ、農協などを犠牲に供するTPPへの交渉参加の論説を控えるのが、筋であろう。身勝手すぎる。
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
「原発は低濃縮ウランを核燃料としており、核爆発は起こり得ない」とは「第2の安全神話」、低濃縮ウランでも核爆発が起こり得る可能性は否定できない
◆〔特別情報①〕
福島第1原発の破壊激しい1号機~4号機の内部が、一体どうなっているのかは、だれも現場を目撃できないので、万が一の最悪事態「核爆発」に十分備えておく必要がある。この世界にいまや「第2の安全神話」は、もはや一切通用しないと覚悟しなくてはならない。「核爆発は絶対に起こらない」と思い込むのは、迷信だ。化学世界では、往々にして予測不可能な大事故が起こるものであるからだ。
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しかし、与良正男副委員長をはじめ各紙社説はこれまで、新聞社がそれぞれが依って立つているところの「日刊新聞紙の発行を目的とする株式会社の株式の譲渡の制限に関する法律」(通称・略称=日刊新聞法=法令番号 昭和26年法律第212号)について、一度も、何ら見解を示していない。
この法律は、日刊新聞を発行する新聞社の株式に関して、特例的に当該株式会社の事業に関係する者に制限する旨の定款上の規定を認めている。つまり、株式会社の株式の譲渡制限に関する一般的規定を設ける会社法の特別法として位置づけており、この結果、新聞社が、国内外の投資家などからの「買収攻勢」から新聞社を守られている。言い換えれば、「新聞社の既得権益」となっている。だから、たとえば、米国などの巨大資本が、日本の大新聞(朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、東京新聞、産経新聞、日本経済新聞など)、あるいは、ブロック新聞や地方新聞を買収しようとしても、この日刊新聞法に阻まれて、買収することはできないのである。
◆しかし、いかに新聞社といえども、株式会社であるからには、市場原理に従うべきである。米国や英国などの新聞は、M&Aにより、買収されるケースは、決して珍しくはない。
たとえば、米国のクウォリティ・ペーパーとして有名なニューヨーク・タイムズ紙が2008年2月、投資ファンド2社(ハービンジャー・キャピタル・パートナーズとファイアブランド・パートナーズ)に買収攻勢を仕掛けられ、投資ファンド2社の株式保有率の合計が、19.03%に達し、ザルツバーガー会長と肩を並べるに至ったことがある。
また、ニューヨーク・タイムズ紙は2009年5月、ハリウッドの投資家デービッド・ゲフィンにも狙われた。ゲフィンは、この2年前には、ロサンゼルス・タイムズ紙の買収に失敗している。それでも、ペーパーレス時代にあって絶滅寸前と言われている新聞業界に目をつけ続けているという。ジョニ・ミッチェルやイーグルスの名曲をプロデュースしたり、スティーブン・スピルバーグらと共同で映画会社ドリームワークスSKGを立ち上げたりして、実績を上げてきているのに、これだけでは満足できないらしい。
◆日本の新聞業界は、最も閉鎖的な業界の1つに数えられている。新聞代の値上げでも、談合批判をかわすために、各社が時期をずらしながら、ほぼ一斉に値上げしてきた。宅配体制も、外国からの参加は難しい。
しかし、自由貿易拡大、市場開放を掲げる米国から、駅新聞市場の開放を求められれば、拒否できなくなるのだが、新聞各社は、安閑としている。
「記者クラブ制度」も、新聞社・通信社のいわゆる「既得権益」の1つである。内閣記者会をはじめ、中央省庁、都道府県・市町村、各地の警察署などに設けられている記者クラブも、同様である。
こうした「殿様記者」たちが、大事な財産と言って過言ではない取材拠点を、果たして国内外のジャーナリストに開放できるかどうかも、問われているのである。
◆偉そうにTPP交渉参加を声高に唱えている割には、わが身にかかわることは、棚に上げて問題にも取り上げないのが、新聞社であり、論説委員たちの最大の特性である。野田佳彦首相が、ハワイで開催されるAPECに出席して、オバマ大統領やヒラリー・クリントン国務長官に「TPP交渉参加」を正式に表明する前に、新聞各社、新聞協会は、日刊新聞法の廃止を率先して表明すべきである。そうでなければ、農協などを犠牲に供するTPPへの交渉参加の論説を控えるのが、筋であろう。身勝手すぎる。
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「原発は低濃縮ウランを核燃料としており、核爆発は起こり得ない」とは「第2の安全神話」、低濃縮ウランでも核爆発が起こり得る可能性は否定できない
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福島第1原発の破壊激しい1号機~4号機の内部が、一体どうなっているのかは、だれも現場を目撃できないので、万が一の最悪事態「核爆発」に十分備えておく必要がある。この世界にいまや「第2の安全神話」は、もはや一切通用しないと覚悟しなくてはならない。「核爆発は絶対に起こらない」と思い込むのは、迷信だ。化学世界では、往々にして予測不可能な大事故が起こるものであるからだ。
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