◆政府の「教育再生会議」(野依良治座長)が、子育てや家庭教育の「あるべき姿」を示し、親に自覚を求める提言案をまとめたという。しかし、政府が家庭教育に踏み込むのは、いかがなものか。第一、提言をどうやって家庭に浸透させるつもりなのか、さっぱりわからない。「小さな親切、大きなお世話」である。
◆母乳育児や子守り歌の励行というけれど、現状では夫婦共稼ぎ家庭では、勤務先に乳児を連れていかなければ、母乳育児は、不可能である。あまり「母乳育児」を強調しすぎると、森永乳業や雪印などの「粉ミルク」が悪者にされる危険がある。安倍首相の明恵夫人が森永乳業の一族であることを配慮していない乱暴な提言案と言わざるを得ない。営業妨害になりかねないからである。母親が保育所に子どもを迎えに行き、帰宅したときには、子どもはすでにぐったりしていて、子守り歌などを聞いてくれるどころの話ではないだろう。
◆提言案は、「テレビ視聴の制限」をうたっている。これもおかしい。子どもによっては、「ながら族」もいる。世界に目を開いているテレビ番組が、学校教育よりも優れた教育材料を提供してくれていることを無視すべきではない。NHKの教育番組は、レベルが高く勉強になる。テレビを見ない子どもは、学校で級友たちとの話題について行けなくなり、のけ者にされるかも知れない。
また提言は、「子どもの発達段階に応じた道徳教育の必要性」を打ち出しているけれど、これも「点数化」するのでなければ、何の効果も発揮しないだろう。偏差値や点数にして評価されない教科に子どもたちが、真剣に取り組むはずはない。ホームルームでワイワイ、
ガヤガヤ、時間を無駄に過ごすのが、関の山である。こんなことは、むかしからちっとも変わっていない。
◆最近、不良教師なよる刑事事件が多発していることを振り返れば、政府がいかに騒いでも、子どもたちに道徳教育を行おうとしても、何の効果も発揮できないのは、目に見えている。
◆「教育再生会議」が、本当に日本の教育を再生しようとするなら、まず、文部科学省が、日本の教育を悪くした元凶であることを真摯に反省し、国民に謝罪し、できれば、速やかに文部科学省を解体するべきである。そして、母親が安心して子育てできる環境を整え、子どもの「遊び場」を再生することが、先決である。「教育再生会議」が提言しなくてはならないのは、こういうことである。それ以外は、空念仏と少しも変わらない。

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◆母乳育児や子守り歌の励行というけれど、現状では夫婦共稼ぎ家庭では、勤務先に乳児を連れていかなければ、母乳育児は、不可能である。あまり「母乳育児」を強調しすぎると、森永乳業や雪印などの「粉ミルク」が悪者にされる危険がある。安倍首相の明恵夫人が森永乳業の一族であることを配慮していない乱暴な提言案と言わざるを得ない。営業妨害になりかねないからである。母親が保育所に子どもを迎えに行き、帰宅したときには、子どもはすでにぐったりしていて、子守り歌などを聞いてくれるどころの話ではないだろう。
◆提言案は、「テレビ視聴の制限」をうたっている。これもおかしい。子どもによっては、「ながら族」もいる。世界に目を開いているテレビ番組が、学校教育よりも優れた教育材料を提供してくれていることを無視すべきではない。NHKの教育番組は、レベルが高く勉強になる。テレビを見ない子どもは、学校で級友たちとの話題について行けなくなり、のけ者にされるかも知れない。
また提言は、「子どもの発達段階に応じた道徳教育の必要性」を打ち出しているけれど、これも「点数化」するのでなければ、何の効果も発揮しないだろう。偏差値や点数にして評価されない教科に子どもたちが、真剣に取り組むはずはない。ホームルームでワイワイ、
ガヤガヤ、時間を無駄に過ごすのが、関の山である。こんなことは、むかしからちっとも変わっていない。
◆最近、不良教師なよる刑事事件が多発していることを振り返れば、政府がいかに騒いでも、子どもたちに道徳教育を行おうとしても、何の効果も発揮できないのは、目に見えている。
◆「教育再生会議」が、本当に日本の教育を再生しようとするなら、まず、文部科学省が、日本の教育を悪くした元凶であることを真摯に反省し、国民に謝罪し、できれば、速やかに文部科学省を解体するべきである。そして、母親が安心して子育てできる環境を整え、子どもの「遊び場」を再生することが、先決である。「教育再生会議」が提言しなくてはならないのは、こういうことである。それ以外は、空念仏と少しも変わらない。

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