80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

レーティッシュ鉄道が“100両編成チャレンジ”を成功させる

2022-10-30 21:11:34 | 海外
今朝からツイッターのタイムラインが賑やかなのでチェックしてみると、スイス・レーティッシュ鉄道(RhB)が電車を100両連結してギネスに挑戦!!などというまことに怪しげなツイートと、列車が蛇のように山間をうねるこれまた怪しげな写真がぞろぞろ出てきて、かの地ではハロウィンはエイプリルフールと一緒に来るのか?といぶかしんでいたら、なんとこれはウソ偽りのない、まことに大真面目な取組みだったことがわかって二度びっくりしました。


わが国は鉄道開通150周年ですが、スイスでは1847年8月9日にバーデン~チューリヒ間で初めて連邦鉄道が開業してから175周年なのだそうです。おめでとうございます。👏

これを記念して、グラウビュンデン州を中心に運行する私鉄(←ここ大事)レーティッシュ鉄道が企画したのが「100両編成の列車を運行してギネス記録に挑戦する!」なのだそうです。「鉄道フェスティバル」のようなお祭りの一環として運行されたようです。

RhB公式HPおよび現地からの報告(Twitter、YouTubeなどなど)によれば、現地時間10月29日の午後2時20分にプレダ駅を出発した100両編成(4両×25編成)はアルブラ線を走り、午後3時半すぎに無事アルヴァノイ駅に到着したとのことです。

(RhB公式HPより/Powerd by Google翻訳)

どんなことになっていたかは、次のYouTubeなどでご確認ください。
https://www.youtube.com/watch?v=yjh3eCs64BM

https://www.youtube.com/watch?v=3N-6eCwooVA




どんなチャレンジだったかはRhBの公式HPに「世界記録への挑戦に関する事実と数字」という要約が載っていて分かりやすいので引用します。
■世界記録への挑戦に関する事実と数字
・列車は 25 編成で構成され、それぞれに新しいカプリコーン レールカーの 4 両があり、全長は 1,906 メートルでした。
・「山羊座」は、アイベックスのラエトロマ語です。
・Preda から Alvaneu までの世界記録のルートは 24,930 メートルです。
・列車は標高差 789.4 メートル (Preda = 1,788.7 m asl; Alvaneu = 999.3 m asl) をカバーしました。
・世界記録破りの旅は、48 の橋を渡り、22 のトンネルを通過しました。
・世界記録ルートの最大の高架橋は、長さ 142 メートル、高さ 65 メートルの世界的に有名なランドヴァッサー高架橋で、フィリスールのすぐ後にあります。
・世界記録ルートで最長のトンネルは、フィリスールの直前にあるグライフェンシュタイン トンネルで、長さは 698 メートルです。
・世界記録を破る試みは、4,000 kWh の制動エネルギー (回生) を生み出しました。
・世界記録の列車は時速 30 ~ 35 km で走行しました。
・記録破りの旅には約1時間かかりました。
・記録破りの列車の重量は約 2,990 トンでした。
・列車内の通信は、民間防衛局から約 2 km 離れたフィールド電話によって確保されていました。
・さらに、運転士7名と技術者21名が列車の運行を確保するために働いていました。
*****引用ここまで*****


使用されたのは「カプリコーン」と呼ばれる4両編成の電車(ABe4/16 3111-3166形)で、25編成も集めたら他の運用どうなるの?と思ったら、一応2022年現在36編成は在籍しているようです。(いや、だからといって、、笑) 両端の運転台寄りの2つの台車が駆動軸でその他はトレーラー台車となる部分低床構造の電車で、ひとつ前の投稿でご紹介したウチのアッペンツェル鉄道の「Walzer」と同じ「STADLER」というメーカーが製造した車両です。


車両マニア的に気になるのは、25編成もの車両を総括制御できるものなのか?という点。この「カプリコーン」は2編成8両を連結することはよくあるとのことですが、さすがに1.9キロにも及ぶ長編成をコントロールするためにどんな制御回路を仕込んだのでしょうか。

前に引用した「世界記録への挑戦に関する事実と数字」の一番最後の文章に秘密が隠されているように思います。「運転士7名と技術者21名が列車の運行を確保するために働いていました。」
なるほど。運転士1人が仮に4編成16両を制御するとすれば、7人が無線で呼吸を合わせて運転すればできないことはない・・・。

あとは、1時間に数本しか行き来しない山岳路線で変電所がよく持ったな・・・という点ですが、これも先の記録の「世界記録を破る試みは、4,000 kWh の制動エネルギー (回生) を生み出しました。」に現れている通り、このチャレンジは下り勾配を使って行われたものなのです。とはいえ1度は起動しなければならないわけで、発車時にどんなノッチ操作が行われたのか、もし動画があれば観てみたいものです。


ともあれ挑戦が無事達成されて関係者も美酒にひたっていることでしょう。鉄道200周年には200両チャレンジがあるのか気になりますね。

ところで、わが国でRhBのお友達といえば箱根登山鉄道。1888年に馬車鉄道として開業しているそうなので10数年後にはこちらも150周年を迎えます。さあてどんなパフォーマンスが見られるでしょうか。列車が出山信号場に進入すると最後尾は出山の鉄橋にいまさしかからんとするところで・・・(以下自粛w)

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スイスの低床電車を作る(36)

2022-10-30 17:46:15 | 海外
せっかく仕掛り品コーナーから引っ張り出したので、スイス・アッペンツェル鉄道の「Walzer」の製作を再開しましょう。

まずは窓ガラスの貼り込みから。「ユニサンデー」の商品名で販売されているt0.5の塩ビシートのうち「スモーク透明」を通販で取り寄せ、両面テープとスーパーXクリアを併用して貼っていきます。四角く大きな窓が並ぶ客席は楽ですがこの運転席は鬼門です。模型設計図はありますが、それどおりに作れている保証はないので(笑)、1か所ずつ採寸して微調整しながら貼りました。



塩ビは帯電しやすいので作業中にどんどんホコリを吸い寄せてしまいます。



当座しのぎですがOA用の除電ブラシでクリーニングしたら・・・



まあ!なんということでしょう。かなり綺麗になりました。一時しのぎとは思いますが・・・



おや?運転席の窓が開いてる。。ここは開いてはいけませんww あれだけ一生懸命貼ったのにやり直し!(幸い1か所だけでした)



もう少し濃いスモークが良かったのですがこの濃さでは車内がよく見えます。内装はやっぱりマストですね。市販品のシートはいずれも背もたれが厚いので自作必至。とはいえ造りはシンプルですから最後にペーパー折り曲げでちゃちゃっと作ることにしましょう。



窓ガラスが入ると模型的な映え度が違いますね。次回は屋上機器を載せていきたいと思います。



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