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80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

走れ!ボロ電(8)

2025-02-17 03:17:27 | 私鉄電車
付随台車の練習成果を活かして(笑)動力側の台車枠を製作しました。軸受をプレーンにしただけで作り方は全く一緒です。マクラバリは結局、付随台車側共々IMON製に交換しました。



床板はt1.2プラ板から切り出し、床上側に補強を入れました。台車の固定方法はMPボルスター方式です。



実は、台車のセンターピン位置を決める段になって現地(山梨県・利根川公園の保存車)で測ってこなかったことに気付きました。形式図も無いので現車だけが頼りなのにこれは痛手です。当日撮った写真も斜めやアップの写真ばかりで台車の位置関係が分かるものがなく愕然としたのですが、根性で探したら1カットだけ真横の写真があり、2番目の窓の直下あたりということが分かってホッとしました。



モーター搭載位置を決めるために仮組みします。モーターはIMONの1527Dタイプを使用。ギヤとモーターはシリコンチューブでつなぎましたが、台車の回転の制約が大きいので本当はもう2、3mm長くしたいところです。しかし・・・



モーターと付随台車が近すぎてこれが限界でした。これでもモーター軸をカットし、配線端子も内側に折り曲げてやっと収まった状態です。



かなり形になってきてニヤニヤが全開です。



走れ!ボロ電(7)

2025-02-16 00:03:24 | 私鉄電車
ボロ電の製作に戻ります。下回りを作っていきます。

台車のホイールベースは20mmです。アルモデルから路面電車用動力ユニットが出ていますが、実車同様、ある程度郊外電車っぽく本線走行させたいのでIMONギヤ+床下モーター方式でいくことにしました。WB=26mmのドライブシャフトを切ってφ2.0-1.5真鍮パイプでつなぎWB=20mmに短縮。ホワイトメタル製台車枠のWBが19.7mmぐらいしかなかったのでそれに合わせるつもりでしたが、切断面のヤスリがけが甘く20mmより縮まりませんでした。。泣



台車枠はYAMA模型の「ボールドウィンR」を使いますが、ホワイトメタル製で柔らかいので、t0.5真鍮板から切り出したインナーフレームで荷重を支えます。まずは練習台として付随台車側を組んでみます。手持ちのφ10.5黒染め車輪がピボット軸しかなかったので、カツミのピボット軸受とボルスター台座をフレームに半田付けしました。



ボルスターは、この写真では手持ちのIMON製(幅はカツミ・エンドウ準拠)を使おうとしていますが、狭かったので少し広い日光製に交換しています。φ3.0-2.0真鍮パイプを輪切りにしたスペーサーを入れ、IMONの「台車サイドビス」で台車枠とボルスターを連結します。



できました!手作りにしては転がりも申し分ありません。ピボットなのでこの後集電シューを追加する予定です。



台車枠をはめてみます。軸受メタル(φ約2.5mm)のお尻の出っ張りを避けるために裏側をギリギリまで掘り込んでいるのでピッタリ入りました。なお、前後に出っ張る主電動機架装フレームは曲げ直しているうちに折れてしまったので、2mmぐらい残してすべてカットしました。



駆動系を並べてみます。シリコンチューブの長さを考えるとモーターはかなり後ろに行きそうですね。




走れ!ボロ電(6)

2025-01-26 01:59:34 | 私鉄電車
保護棒の取付け方法を根本的に見直しました。窓柱に穴は開けないことにします。

本題に入る前に縦樋を取付けておきます。シル・ヘッダー分だけ浮かせてつけても凹んだり塗装で目詰まりしたりしてメンドウなので、逆にシル・ヘッダー部分に切り欠きを入れだ紙帯を車体にベタづけしました。



保護棒は、まずφ0.4真鍮線を縦樋から縦樋までの長さに現物合わせでカットします。



13本の割ピンを通します。いさみや製だけでは足りず珊瑚との混成です。長いものが珊瑚。



真鍮線をテープで車体に仮止めして、柱の位置にあわせて割ピンを瞬着で接着していきます。真鍮線がφ0.4なのに対し割ピンはφ0.5なので隙間に瞬着が吸い込まれて固着されるようなイメージ。逆に、車体(柱)に瞬着が流れてしまわなように注意します。



ひと通り割ピンが固定されたら車体から外し、さらに裏側からも瞬着を流しておきます。



そして余分な足の部分をニッパーでカット。あれだけ苦労して組み立てたのに、ところどころにコブがあるだけの真鍮線になってしまいナンダカナー・・・状態ですが、穴を開けて割ピンを通しても結局裏の余分はカットしてしまうので同じことだと言い聞かせてフィニッシュへ。



コブ付き真鍮線を所定の位置に瞬着で接着して出来上がりです。一時はどうなることかと思いましたが、「穴は開けない」という発想の転換で何とか乗り切りました。これでやっと下回りに着手できます。



走れ!ボロ電(5)

2025-01-24 03:06:24 | 私鉄電車
引き続きボロ電を進めます。

客ドアと乗務員ドア脇、それからオデコにも手すりを取付けました。手持ちのKSの幅4mmと9mmの手すりがそのまま使えてラッキー♪ あと正面窓下中央にヘッドライト取付台座らしきものをプラ板で表現してあります。昼間はヘッドライトを取り外していたとのことなので昼間の状態を再現し・・・と言えば聞こえはいいですが、要はパーツ代と配線の手間を惜しんだということです。。



あらかじめ穴開けしておいた屋根上にエコーのハーフガラベンを接着。瞬着の一発決めは怖いので木工用ボンドを使って曲がりを修正しながら取り付けています。接着強度は問題ありません。



この電車は一部で併用軌道を走るので窓に保護棒が取り付けられています。最初は割ピンを使わず瞬着の点づけで済まそうと思ったのですが、手持ちだけで必要数が確保できたので割ピンを使ってみることにしました。いさみやと珊瑚のものですが、大きさはほぼ同等のようです。



問題は幅1mmの窓柱のど真ん中に取付穴が開けられるのか!!?? ということでプラ板に穴を開けて何ミリなら通るか試してみました。結果、φ0.5mmではだめでφ0.6mmで通りました。幅1mmの中央にφ0.6mmを開ける・・・。できっこなーーーーい!泣泣



まあ、ものは試しなので1個穴を開けてみましょう。下準備として補強のため柱の裏側に瞬着を塗ることにして、少しでも浸透するようにまず軽く粗めのペーパーをかけます。



続いて瞬着を塗布。



保護棒の位置をケガいたらセンターポンチがわりにニードル針を刺して位置を決め、まずφ0.4mmで下穴を開けてからφ0.6mmで拡大します。うまくいったと思ったのですが右にズレました。。。泣泣泣



それでも、まあ着かないこともない♪ なんなら穴開けじゃなくて最初からコの字に切れ目を入れて横から差し込むのもアリですかね。。



いずれにせよ夜中にやる作業じゃないので、今晩は割ピンを1本ぶっ刺したまま夢の中で腕を磨くことにします。おやすみなさい☆彡



走れ!ボロ電(4)

2025-01-19 03:22:02 | 私鉄電車
ビューゲルの取付け方が分からないので、またまた実車観察に行ってきました。

向かったのは文京区内にある「神明都電車庫跡公園」なる場所。山手線の駒込駅と田端駅の中間あたりです。文字通り都電の神明町車庫があった場所で、現在は都営アパート、文京区勤労福祉会館、本駒込図書館とともに公園が整備され、その片隅に都電6000形6063号車と乙1形乙2号電動無蓋貨車が静態保存されています。



6063号車。屋根付の非常に良いコンディションで保存されています。塗装もピカピカ☆



こちらが電動貨車の乙2号車。ブリルの2軸台車を持ち、部品の配給やバラスト輸送に使われたそうです。一時はボロボロだったらしいですがこちらもしっかり復元されて奇麗な緑色に塗られています。実は今回のメインディッシュがこの乙2だったりします。



なぜかというと集電装置-ビューゲルが架台とともに丸見えだからです。後で6000形のビューゲルの写真も出てきますが、下の方がよく見えないのに比べるとこちらは丸見えです。この写真で既に分かる通りガイシは一切ついていませんでした。ビューゲルの架台をまじまじと見たのはこれが初めてですが、ほほ~という感じです。



構造は実にシンプルです。アングルで組まれた櫓の上に厚さ7~8センチの堅木を介してビューゲル本体がボルトで固定されているだけでした。前回の投稿で「まさか木の櫓に載ってはいないよね」と書いたのは半分当たっていて、櫓こそ鉄製ですが絶縁材は「木」でした。ちなみに都電の架線電圧は600ボルトです。



では、電動貨車より大型の6000形のビューゲルの搭載方法はどうなっていたかというと、こちらも碍子ではなく堅木の上に直接ビューゲル本体が載っているだけのように見えます。



別の角度から。。乙2と同様に赤丸で囲った部分が木の絶縁材です。しかしよく見ると、塗装表面の具合から、黄色で囲った足の部分も木材が使われているように見えます。車体が大きいぶん2倍の絶縁を施しているのでしょうか??




ということで都電のビューゲル事情はよく分かりました。しかし、だからといって山梨交通も同じとは限りません。ただ、事業者によってどうかというよりも電圧が600ボルトという低圧だから「絶縁材は木でもいいよ」となっている気がします。これは東京メトロの地下鉄博物館に保存されているFS23と思われる台車ですが、コレクターシュー(集電靴)は頑丈な木製梁に取り付けられていて碍子は使われていません。



いずれにせよ模型はパーツの構造に応じて取り付けるしかないので、甲府モデルさんのボロ電をチラ見しつつ屋根上のディティールを追加しました。中央は恐らくポール時代からあったと思われる歩み板状のもので、前後のドアの上あたりにある突起は恐らくポールを繋ぎとめておくフックか何かの台座の名残ではないかと思います。いずれもプラ板で作ってあります。



ビューゲルの台座はt1プラ板から切り出したもので堅木の絶縁材をイメージしています。なお、コメントで指摘いただいたようにビューゲルはカワイ製ではありませんでした。「汽笛工房」製ではないかとのご助言をいただきましたが、直接そちらから買った記憶もなく、ナゾは深まるばかりです。