地球散歩♪

いもとなおこのBLOG

モザンビークの楽園編。

後輩の新聞記者

2018年10月22日 | japan
産経新聞で記者をしている後輩の旧姓青山綾里ちゃんが
私の記事を書いてくれた

彼女が「いつか先輩のことを書きたいので今度帰ってきたら取材させてください」と言ってくれたことが
本当に嬉しかった

数年に一度は会う仲だけれど
他のスイマーの友達とも
私の仕事の話はほとんどしない
いつもプライベートばかり

だから面と向かって
どうして私がこの世界で働くことを志したか
根掘り葉掘り聞いてくれたことが嬉しかった

私が高校3年でキャプテンで
綾里は中1で
一緒に寮生活で過ごしていた94年に
ルワンダの大虐殺が起こっていて
私は毎日朝練後朝ごはんに行く前に新聞を読むのが日課で
ひとりで記事を読んで動揺していた
綾里はその横を「お疲れ様でしたー」と足早に通り過ぎていたから
今回この話を聞いて
「ほえー」と大変驚いていた
そりゃそうだ
そんな高校生滅多にいないし
綾里は当時中1だけど本当にちっこくて
小学生にしか見えなかった

そんな綾里と
その後一緒にオリンピック選手になった
ギリギリで選ばれた私と違い
綾里は世界ランキング1位で現地入りした
その前の年には短水路で世界記録も出していて
本当に大スターだった
メディアの注目も半端なくて
私はとてもとても心配だった

みんなで本番ズッコケて
サブプールで泣いている綾里を
どうやって慰めれば良いかわからなかった
私には大スターの彼女の気持ちを到底わかり得ないと思った

大学生になった彼女は
水泳は大学の途中で辞めた
小学生から大スターだったから
やりきったのだと思う

ちょうど彼女が大学3年か4年のとき
私が多分日本大学水泳部に教えに行ったか
選手連れて行ったかなんだか忘れたけれど
女子寮に泊まらせてもらって
綾里と就職活動の話をした

レールに乗ってはだめだ
可能性を広げなさい
大学に就職科みたいのがあるから
行って話を聞きなさい
ホットメールのアカウント作りなさい
などと促して
その後とある東北でのイベントの講演かなんかに
綾里を紹介して
帰ってきたら彼女が
「新聞記者になりたい」と言ったから
本当に驚いた
応援はしながら
少し心配していた

そして彼女は産経新聞社に入社した

私も周りも本当に驚いたけれど
彼女はやってのけたのだ

オリンピックで期待された金メダルは取れなかったけれど
純粋な綾里のダイヤモンドの原石は確実に生きていて
採用した会社は素晴らしいと思った

入社してから試練の日々だったけれど
喰らいついて物凄い努力をして確実に成長し
彼女は立派な新聞記者さんになった

凄い人なのに
すごく素朴で謙虚な彼女は
私の誇り
そんな彼女が私の活動を取り上げてくれて
本当に沢山の方が読んでくださって
とてもとても感慨深いのです