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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

幻の将棋「中将棋」のこと(1)

2010年10月19日 | もっと文化を!そして歴史を!
今日は珍しく一日中自宅にいることができました。他市町村の議会改革や国の公共交通施策に関して、インターネットで資料収集。あっというまに一日が終わりました。島本町議会は議会改革特別委員会を設置していますが、所属する第2部会では「住民と議会の関係」を軸に「議会説明会」「アンケート調査」の実施について検討、議論しています。

さて、話題の中将棋です。去る10月16日に開催された「中将棋セミナー」(主催:島本町教育委員会)講師の武田穣氏のお話から、中将棋について戸田のレポートをお届けします。速記メモによるもので必ずしも正確ではありませんが、興味深いお話ばかりでしたのでご紹介します。

武田氏は、名古屋大学の教授でご専門は生物学、現在同大学の「産学連携」を担当されています。武田先生と中将棋の出会いは、1970年代。当時既に指す人が少なくなっていた中将棋について、大山名人が雑誌「将棋世界」にその復活を願う文を寄せられたことがきっかけだそうです。

マイナーゲームの宿命で対戦相手をみつけるのは簡単ではありませんでした。ところがインターネットの登場により、2000年頃から「復活」の動きが生まれます。やがて愛好会ができ、武田先生もこれに参加されました。愛好会は中将棋連盟と名称を変えられ、現在、武田先生が会長を務めておられます。

中将棋の大きな特徴は「取り捨て」です。インドを発祥の地として中国、朝鮮半島、マレーシア、日本などに伝わったアジア系の将棋ゲーム、西洋に伝わったチェスゲーム、実は日本の本将棋以外は「取り捨て」が主流です。この点において、中将棋こそ国際標準により近いということになります。

海外ではチェスのプレイヤーが中将棋を指しているとのことで、中将棋は国際交流につながる可能性を有するものと武田先生は講演の冒頭で述べられました。取った駒が使えない特徴として、引き分けになりやすいというのがあるそうで、盤を大きくして駒の数を増やそうという工夫がされてきました。そうして大将棋やビックチェスが生まれたそうです。

駒の動きや名称にさまざまな想像&創造力が注がれ、大、小があれば中もあるという流れで登場したゲームが中将棋と考えられます。一例をあげると、「酔象」(すいぞう)は、うしろに動けない「王」。しかも成ると「太子」(たいし)=王子になり、「王」が2枚という展開に発展します。2枚とも取ってはじめて「勝ち」です。なんか面白いですね。

次回は、駒の動きについてもう少しご紹介します。

画像は、教育委員会が作った「中将棋ルールブック」(無料)
冊子「水無瀬駒」は有料です(200円)
歴史文化資料館・教育委員会で入手できます。

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