桃の節句、お雛まつりですが、辛口の記事になります。「公共施設適正化」「公共施設再配置」など表現は違っても、この問題は、今、すべての自治体が向きあわなければならない重要課題。ぜひみなさんに関心をもっていただきたいと思います。
人口や税収が減少していくなか、今後、公共施設の大規模改修や更新を行う際には、住民ニーズ、社会経済情勢などを考慮し、「建替」「移転」また「廃止」も視野に入れながら、その施設のありかたについて総合的に検討していかなければならない。目を背けて先送りすれば、ますます事態は深刻になります。
わたしが危機感を抱くようになったきっかけは、使用料値上げの議論の後に現況調査が行われた町立プールでした。現況調査結果を情報公開請求して、水道管の老朽化と、全面的改修には建て替えと同等の費用がかかるという現実を知り、現在の場所で存続することはもはや不可能と判断しました。二世代にわたって子どもたちの成長を見守り、住民に愛される素晴らしい青空プールですが、現実は厳しいものでした。
住民ホールもそうです。労働基準監督署から2階天井のアスベストについて指摘を受けて休止するまで、まったく使われなくても年間300万円の維持費がかかっていました。来週審議する平成26年度予算には、住民ホールの解体費用約1億円(当初1000万円としたのは記述間違いでした、訂正します)が計上されています。建物の「ライフサイクルコスト」を考えたら、建設に関する費用はおよそ20%、解体に至るまでの維持補修管理費が80%といわれています。
島本町民にとって欠かせない「ふれあいセンター」を、最小限の維持管理費でできるだけ長い間使用する(長寿命化)ためには、壊れたら直す絆創膏対策ではなく、予防的な維持補修管理=「東洋医学的整体」のような管理が必要です。それを実現するためには、そのための予算計上を可能にする「計画」がねければなりません。あれば嬉しい施設をフルセットで配置していては、本当に必要な施設を維持することも難しくなります。
2009年、議席を預かって以来、体育館修繕にも比較的新しい(平成8年)ふれあいセンターにも毎年多額の維持補修管理費が計上され、その都度予算を承認しながら、このままでよいのか・・・という思いを強く抱いてきました。市民感覚です。「このまま」ではいけないとは、どういうことなのか。
施設のどこどこが壊れました→修理が必要→そのための予算を見積もる→予算案を議会に示す→議会が審議しこれを認める→予算執行=修理するというサイクルです。言い換えれば、壊れていないモノに対して予算計上することはできない、壊れていないものを予防的に直せない、壊れるまで待つということです。実際、戸田の質問に答えて総務課の担当職員が過去にそのような内容の答弁をしましたが、それが自治体そのものの「あり方」でした。変えていかなければならない。
なにより、これはわたしたち住民の問題です。プールを存続すべきか否か住民の意見を反映させることは大事ですが、現状で年間約1千万円の赤字、それでもプールを存続を望むのか、という議論、選択になります。もちろんYESという選択もあり得ます。なぜなら、使用料がまったく要らない、収支を単純にみれば赤字になってしまう図書館をそれを理由に廃止するという議論がナンセンスなのと同様、赤字だから町立プールを廃止するという論理が成り立たないのが行政の事務事業だからです。
島本町にとってもっとも必要な施設とはなにか、強みを活かせるのはどこか、そのためにはどのような施設がふさわしいのかを考え、そのためには、なにを諦めてなにを活かすか、住民が自分たちで考え、悩み、選択する時代です。みなさんの貴重なご意見をよろしくお願いします。
画像は、2012年夏の開業前に見学した町立プール(広瀬地区)
水もキレイ、空も緑も美しい貴重な青空プール
こうしてみるとまだまだ使えそうな気もします
公共施設適正化基本方針(案)の対象に
町立プールは含まれていませんが
今年の夏は開業を見送る町の方針です
人口や税収が減少していくなか、今後、公共施設の大規模改修や更新を行う際には、住民ニーズ、社会経済情勢などを考慮し、「建替」「移転」また「廃止」も視野に入れながら、その施設のありかたについて総合的に検討していかなければならない。目を背けて先送りすれば、ますます事態は深刻になります。
わたしが危機感を抱くようになったきっかけは、使用料値上げの議論の後に現況調査が行われた町立プールでした。現況調査結果を情報公開請求して、水道管の老朽化と、全面的改修には建て替えと同等の費用がかかるという現実を知り、現在の場所で存続することはもはや不可能と判断しました。二世代にわたって子どもたちの成長を見守り、住民に愛される素晴らしい青空プールですが、現実は厳しいものでした。
住民ホールもそうです。労働基準監督署から2階天井のアスベストについて指摘を受けて休止するまで、まったく使われなくても年間300万円の維持費がかかっていました。来週審議する平成26年度予算には、住民ホールの解体費用約1億円(当初1000万円としたのは記述間違いでした、訂正します)が計上されています。建物の「ライフサイクルコスト」を考えたら、建設に関する費用はおよそ20%、解体に至るまでの維持補修管理費が80%といわれています。
島本町民にとって欠かせない「ふれあいセンター」を、最小限の維持管理費でできるだけ長い間使用する(長寿命化)ためには、壊れたら直す絆創膏対策ではなく、予防的な維持補修管理=「東洋医学的整体」のような管理が必要です。それを実現するためには、そのための予算計上を可能にする「計画」がねければなりません。あれば嬉しい施設をフルセットで配置していては、本当に必要な施設を維持することも難しくなります。
2009年、議席を預かって以来、体育館修繕にも比較的新しい(平成8年)ふれあいセンターにも毎年多額の維持補修管理費が計上され、その都度予算を承認しながら、このままでよいのか・・・という思いを強く抱いてきました。市民感覚です。「このまま」ではいけないとは、どういうことなのか。
施設のどこどこが壊れました→修理が必要→そのための予算を見積もる→予算案を議会に示す→議会が審議しこれを認める→予算執行=修理するというサイクルです。言い換えれば、壊れていないモノに対して予算計上することはできない、壊れていないものを予防的に直せない、壊れるまで待つということです。実際、戸田の質問に答えて総務課の担当職員が過去にそのような内容の答弁をしましたが、それが自治体そのものの「あり方」でした。変えていかなければならない。
なにより、これはわたしたち住民の問題です。プールを存続すべきか否か住民の意見を反映させることは大事ですが、現状で年間約1千万円の赤字、それでもプールを存続を望むのか、という議論、選択になります。もちろんYESという選択もあり得ます。なぜなら、使用料がまったく要らない、収支を単純にみれば赤字になってしまう図書館をそれを理由に廃止するという議論がナンセンスなのと同様、赤字だから町立プールを廃止するという論理が成り立たないのが行政の事務事業だからです。
島本町にとってもっとも必要な施設とはなにか、強みを活かせるのはどこか、そのためにはどのような施設がふさわしいのかを考え、そのためには、なにを諦めてなにを活かすか、住民が自分たちで考え、悩み、選択する時代です。みなさんの貴重なご意見をよろしくお願いします。
画像は、2012年夏の開業前に見学した町立プール(広瀬地区)
水もキレイ、空も緑も美しい貴重な青空プール
こうしてみるとまだまだ使えそうな気もします
公共施設適正化基本方針(案)の対象に
町立プールは含まれていませんが
今年の夏は開業を見送る町の方針です