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とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

0歳児・1歳児の保育需要の高まり

2015年03月30日 | やります!子ども・子育て・人びと支援
わたしは今、みなさんのお宅にお届けしている活動報告「いまここ*島本」の原稿を書いています。お伝えしたいことはたくさんあるのに、紙面は限られています。より多くの方に読んでいただけるよう取捨選択して、工夫に工夫を重ねる作業です。

一方で、パソコンに集中して向きあえる時間も限られていて、もどかしい思いです。以下、会派「人びとの新しい歩み」(平野議員・戸田)を代表して行った大綱質疑のなかから、子育て支援にかかわる質疑答弁をお伝えすることにします。(未校正の会議録を削除・加筆)

■島本町の子ども・子育て支援事業」
「子ども・子育て支援事業計画」において、島本町の計画において、2015年度の認可定員数では不足分があるとされており、保育の需要量と供給量のバランスは引き続き厳しい状況です。子ども達は、4月から保護者が希望する保育所に入ることができるのでしょうか。

定数の見直しは過密を解消しません。現場の苦労を考慮しない考え方であり、認めることはできません。0歳児から2歳児について、町立保育所、山崎保育園、高浜学園、それぞれの入所申請数をお示し下さい。

新制度のもと、保護者にとって最も大きな変化と言えるのは、幼稚園の保育料の見直しです。お示しいただいている経過措置、低所得者への配慮などは評価するものですが、2015年度の申請を行う際、公立か私立か、3年保育か2年保育かを判断する際に、保育料は公表されていませんでした。よって、2016年度からの入園者が卒園するまでの経過措置が望ましいと考えますが、見解を問います。

■教育長答弁
就学前人口の増加と保育ニーズの高まりを背景に、ここ数年、保育所が過密化し、待機児童が発生する状況がございますが、町内認可保育所としては4番目となる高浜学園がオープンいたしました。このことによりまして、待機児童問題をはじめとする保育にかかる課題について、大きく改善が図られることを期待しております。

しかしながら、0歳児・1歳児を中心として特に保育需要が高まっていることや、全国の都市部に見られる現象と同様、新たに保育所を整備した場合、潜在的な利用希望が顕在化し、往々にしてますますニーズが増大する傾向を示しております。

従いまして、全ての入所希望をかなえることや、既存の保育所の過密状態を解消するには、依然として厳しい状況にあると認識しております。

そのため、待機児童の解消や多様な教育・保育ニーズへの対応するため、認可定員の見直しとともに、高浜学園を含めた既存の教育・保育施設を最大限活用してまいりたいと考えております。また地域型保育事業の整備や、認定こども園への移行などの検討も、引き続き行ってまいりたいと考えております。

なお、本年度の0歳児から2歳児につきましての入所申請数につきましては、予約申請期間内で転園希望を含み、町立保育所76人、山崎保育園71人、高浜学園95人でございました。

また、幼稚園保育料につきましては、その経過措置期間を平成27年度及び平成28年度の2ヵ年度とし、平成29年度の取り扱いは、平成27年度中のできる限り早い段階にお示ししたいと考えております。

以上です。民生教育消防委員会では(戸田は所属せず、会派の平野議員は委員長)では、委員会に所属する女性議員(公明党・共産党)が子育て支援ついて多くの質疑をしました。学童保育の待機児童については、当初の予定よりスケジュールを早めて対策が検討されます。なお、認可定員の見直しは保育環境の改悪になり認めることはできません。


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桜の木が上品な器に
なにげなく活けられています

水無瀬にあるオーガニックまんまの設えです

島本町に高浜学園ができて思うこと

2015年03月23日 | やります!子ども・子育て・人びと支援
今日のお昼は子育て世代の方とのランチミーティングでした。育児中の問題意識は社会を変えていく力があります。育児をきっかけに社会に目をむける女性は少なくありません。プラスのエネルギーを育てていけるネットワークがとても大事ですね。

さて、子どもたちの保育を託す保育所を選ぶことは、保護者にとって重大な選択です。保育園の入り口で子どもさんを引き渡す高浜学園の方針について、納得できないと議場で質疑したことを過去に本ブログに書きましたが、今なおアクセス数が多い記事になっています。実は、そのことがとても気になっています。

この件については、これまでも少なからぬ反響があり、保護者のみなさんからも、なんとかならないのですか!お願いします!と厳しいお声を幾度もいただきました。担当課には何度も伝えました。このことが高浜学園への入園を望んでおられる保護者に不安と迷いを生んでいることも知っています。

わたしは今、こんなふうに思っています。島本町に4か所の保育所があり、ふたつの町立保育所、山崎保育園、高浜学園、よいところも問題があるところも様々で、特徴があります。誤解を恐れずに言うなら「選択できる」ということがとても大事です。「ここしかない」「やむを得ない」とは大違いです。

残念ながら町立保育所の施設設備は老朽化、現状では耐震化の対策ができていません。けれども、かつて島本方式と言われて先進的で注目された障がい児保育(そのように聞き及んでいます)は今も継承されています。

障がいをもって生きる子どもと就学前から過ごすことは、大人になって「心の根っこ」となる大切なものを育みます。そのことが今、わたしにはわかります。息子がお世話になった経験から(第4保育所)いえることです。

保育の時間の使い方、保護者への接し方もどこかのんびり、地域で保護者を見守るという感じでした。入所者が減っても赤字になるわけではないので、よい意味でダメなものはダメと保護者にはときに厳しいです。10数年前のことですが基本は変わらないと思います。

山崎保育園は、水無瀬川緑地公園に隣接して周辺の環境も素晴らしく、給食が美味しいです(一度試食させていただきました)。母体である社会福祉法人・大阪水上隣保館の創設者、中村遥先生は「施設の子どもたちによいお米のご飯を」と品質にこだわっておられたと町内のお米さんから聞き及んでいます。今もその思いは引き継がれていると思えます。

子育て支援センター、一時預り保育、つどいの広場「パンダのいえ」など、島本町の子育て支援の多くを担っていただいています(町からの委託事業になります)。現園長のもと、常に子どもの立場を最優先し、保護者に寄り添う保育をめざしておられると感じています。また、保健師さんのお人柄に信頼を寄せておられる保護者の方は少なくありません。

この度、見学させていただいた高浜学園の施設は、新しく広々としていますし、明るいです。高浜幹線道路の交通量の問題はありますが、阪急水無瀬駅からも近く、町外に通勤される方の利便性に優れています。保護者が肉体的、時間的に楽ならばそれは必ず子どもさんによい影響を与えると思います。

島本町が地域で培ってきた保育の質は、高浜学園の保育に影響するでしょうし、高浜学園が力を入れてこられたことが既存の保育園によい刺激を与えることもあるかと思います。また、本来、保護者のみなさんの声(ときに苦情や強い要望)、保護者会の協力などで保育は変わっていくものです。

入り口でお子さんを引き渡すことについては、実際に保育がはじまってみてわかることもあると思います。保育所のなかにまったく保護者を立ち入らせない、というならばそれはそれで改善を求めて行かなければならない大問題ですが、必ずしもそうではないかもしれません。PTA保護者会が発足すれば、その活動を通じて信頼関係を築いていけます。

以上はすべてわたしの個人的な印象です。未就学児の子育て時期には、さまざまな情報が行き交うなか保護者が不安になることが多いです。今はSNSなどでさらに情報過多です。大切なのは、各家庭それぞれに好み、希望、労働環境、家族環境、育児方針が違うのだから、まずは各家庭で、なにを重視するか優先順位を決め(保育所の場合、自宅からの距離は重要)、自ら選択することだと思います。

なにかと不安が多い育児期間。今、わたしが若いお母さん方に伝えたいのは「お母さん、大丈夫、子どもを信じて、自分を信じて、目の前の子どもさんを抱きしめてあげてくださいね」ということです。振り返ってそう思うのです。そして、もっと生きやすい社会にしていくことは可能、だから市民が主体的に関わっていきましょう、と言いたいです。(※:タイトル変えました)


画像は
第4保育所の卒園式(21日)
今年はケリヤホールで行われました

卒園生数×保護者数=ホールに入れないということで
ここ数年、保護者の入場制限をしていました

すべてのお子さんが個性豊か、笑顔キラキラ
保育の賜物と実感、とても感動しました

島本町の誇る保育水準を守るため

2014年08月28日 | やります!子ども・子育て・人びと支援


島本町議会、平成26年9月会では、来年度からはじまる『子ども子育て支援新制度』(複雑!)に基づき、島本町の保育について重要な議案が3件提案されています。28日、午前、新制度について議員対象の勉強会が開かれました。

教育子ども部より、教育長、部長、次長(兼課長)より、独自に編集した資料をもとに1時間半にわたり、よどみのない説明がありました。予定されていた時間ジャスト!で説明を終了した次長に、称賛を込めたため息がもれました。

新制度のもとでも、先人が培ってこられた島本町の保育水準を守りたい、守らなければ!という思いから、わたしは幾度も講演会に出向き、自らも勉強会を開いてきました。また、可能な限り欠かさず子ども子育て会議を傍聴、教育委員会も傍聴しました。

そのうえで、会派「人びとの新しい歩み」(戸田・平野)で問題点を整理して要望書を提出、担当職員と意見交換をしてきました。島本町の保育環境にとって、ある意味、町立保育所の民生化以上に重要な局面を迎えていると思うからです。

大きなポイントとして、安易に国の参酌基準にあわせた条文にするのではなく、島本町の保育の現状を踏まえ、めざす方向性を押さえた条例にしておく必要があります。この点、保育士の配置基準については、事実上、国の参酌基準より上乗せし、現状の島本町の基準が守られる方針が示されています。

地域型保育「事業」(小規模・家庭的・居宅訪問・事業所内保育)において、認可保育所と同等の保育水準を可能なかぎり担保することも重要。この点も、町が現在行っている国の基準より手厚い配置が明記され、評価できる内容になっています。

また、問題となる地域型保育事業(0歳~2歳)の小規模C型の保育士配置(職員数)についても、国基準の3:1(大人ひとりで3人の幼児をみる)ではなく「必ず職員2名以上配置」と提案されています。

なおかつ、国の示す職員資格である「家庭的保育者」(=必ずしも保育士等の資格は不要)ではなく、「一人は保育士」としている点も評価できます。これにより、緊急時や救急救命のときに、より冷静な対応ができるようになるからです(重要)。

なにより、密室での虐待保育の未然防止につながるものとして、最低2名の保育者が必要と考えています。乳幼児の死亡など、哀しい事故の多くが家庭的保育事業で起こっているという事実があるからです。

自身の個人的経験からも、住み込みで働く家事・育児従事者による幼児虐待が防犯カメラで撮影されて摘発されるという香港の社会事情が思い出されます。本制度における小規模の民間事業者の保育水準は非常に重要です。

居宅訪問型保育事業(いわゆるベビーシッターのような位置づけ)についても、国の基準にはない「資格」を求め、必要な研修を修了した「保育士」「保健師」「看護師」としている点も評価できます。

新制度においては、幼稚園・保育所・認定こども園(保育園型・幼稚園型・幼保連携型・地域裁量型)ならびに地域型保育「事業」(小規模保育事業ABC・家庭的保育事業・居宅訪問型保育事業・事業所内保育事業)の施設や職員配置の基準がそれぞれに異なるため(複雑!)、入所した施設によって受ける教育・保育に格差が生まれます。

しかも、保護者が自己責任で選択するという方針が、この制度の根底にあります。子どもの教育・保育に格差を持ち込まないよう、すべての施設・事業において質の高い保育・教育が保障されるよう条例の内容を精査しなければなりません。

新規条例審査は、所管の民生教育消防委員会に付託されますので、戸田は大綱的に本会議で質疑します。基準の上乗せは島本町の財源を必要とするため、財政的視点を優先して国基準に戻すようなことになってはいけません。

議会スケジュールは町のHP、島本町議会をご覧ください。

画像は、第4小学校の校庭にて
民生教育消防委員会の所管事務調査(学童保育)に
同行させていただきました(上記条例に関連)

本の紹介:子ども子育て支援新制度

2014年07月27日 | やります!子ども・子育て・人びと支援
金土日の3日間、パソコン事務に集中!旅券発給事務に関するブログ記事、島本町環境基本計画(素案)へのパブリックコメント、就学金制度の改正と拡充を求める意見書(案)などを書きあげました。それぞれに、かなりの時間がかかりました。

さて、過日、まなびとひろば「本格実施直前!パパ・ママ、ここは知っておきたい 子ども・子育て支援新制度」に参加してくださった方にご紹介しそびれた本をご紹介します。もちろん、興味のあるすべての方に!


断然読みやすい!ブックレット
□かもがわブックレット196
よくわかる子ども・子育て新制度1小規模保育事業
保育行財政研究会編 本体600円

□かもがわブックレット197
よくわかる子ども・子育て新制度2学童保育
(放課後児童健全育成事業)
保育行財政研究会編  本体600円

買っていないけれど、お勧めしたい
□保育新制度 子どもを守る自治体の責任
中山徹・藤井伸生・田川英信・高橋光幸
自治体研究社 1000円

これ一冊でいろいろわかる
□子ども・子育て支援新制度PART2 
本格実施までに、なにをすべきか、考えるべきか
中山徹・杉山隆一 保育行財政研究会編著
自治体研究社 本体1429年

専門家向きですが
□子ども・子育て支援ハンドブック
子ども・子育て3法 解説の手引きと関連資料
複雑で難解な法律と向きあう人のためお助けハンドブック
信山社 本体2,000円

たくさんの解説分が出版されているようですが、研修などで入手した情報からご紹介しました。アマゾンのサイトなどでご確認ください。

また、過日NHKの朝のニュース番組で地域に根ざした特色ある書店として紹介された、阪急水無瀬駅前の長谷川書店でも入手できると思います(注文予約・先払い)ご検討ください。


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保育新制度 子どもを守る自治体の責任(画像提供Sさん)


市民目線で選ぶ子どもの教科書

2014年06月29日 | やります!子ども・子育て・人びと支援
今日の午前は、会派「人びとの新しい歩み」(平野・戸田)で、学習会「子どもたちに渡してはいけない危ない教科書」を主催しました。国が中学校教科書検定規準を見直すことで、教育への政治関与が強まり、安倍カラーが色濃くなる危機感を感じている方は少なくありません。

わたしにとって教科書採択問題は、気になりながらまったく調査研究できていなかった未知のテーマ。この度「教科書問題を考える北摂市民ネットワーク」のお声かけとご協力で、学習の機会をもつことができました。

「子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会」より、おふたりの元教員の方に来ていただきました。中学校の社会科教師、小学校の教員経験から、育鵬社の歴史・公民の教科書を一例に、昨今の傾向と問題点を明らかにしていただきました。

7月24日島本町教育委員会議において、来年度から子どもたちが使用する「小学校教科書」の採択が行われます。

これに向けて、現在、島本町教育センターでは、教科書見本の展示会およびパブリックコメント募集(7月23日まで)が行われていますので、ぜひ、ご自身の目で見比べてみてください。小学校教科書も、社会の教科書の原発・領土問題・憲法の記述などに明らかに影響を受けていると思われます。

右傾化は危険です。しかし、右か左かの選択や、右と左の対立に終始している現状は、子どもたちにとって、もっと危うい現実ではないか、とわたしには思えます。

そうはいっても、目の前にある現実、右傾化に目をそらすわけにはいきません。意図的に、頻繁に「自衛隊」と「天皇」が登場する育鵬社の教科書を子どもたちに手渡すのは、やはり「危ない」ことです。

「平和・人権・共生」の観点に立ってつくられた教科書の採択を望む声をあげつつ、情報の収集力、精査力を育む教育とはどのようなものか、考えていかなければなりません。

実は参加してくださる方がおられるかとても心配しましたが、年齢、性別さまざまな方に参加していただきました。ありがとうございました。


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「ひらけ、博物館」伊藤寿朗氏(岩波ブックレット)

博物館の社会的役割は、貴重な宝物の保存から
常設展示+α(企画展・学芸活動)、そして市民参加型へと変化

大山崎町ふるさとセンターにて開催されている
「論文を読む会」での発表に向けて準備中

町立歴史文化資料館の社会教育事業について考えるとき
必ず役に立つ基礎知識となり、有り難いテーマ


「子ども子育て支援新制度」は複雑

2014年03月20日 | やります!子ども・子育て・人びと支援
平成27年度から「子ども子育て支援新制度」に基づいて、未就学児の保育、教育が行われます。この制度を考えるとき、見逃せないのは内需拡大、保育をビジネスにするという考え方がベースになっていることです。

今までは施設を運営する事業者に対して公金が支払われていました。保育園や保育所に支給されていたお金が、平成27年度から施設を利用する子ども(保護者)に支給されます。まず、ここが大きな変化です。

市町村が「保育が必要と認定」することも従来と違う点です。そして保育が必要と認定された子どもの保護者は、支給されたお金を保育料(の一部に)使います。「保育所」だけではなく、さまざまな施設=事業者にお金が流れるしくみです。これによって子どもを保育する多様な施設(地域の小規模な事業所なども含む)の経営が成り立ちます。

「多様な子育て支援」が可能になるというわけです。耳触りはよいですが、保育をビジネスにするということで、競争原理が働き、保育の質は高まるのでしょうか。わたしはそうは思いません。単に市場原理に任せれば、子どもを預かれば保育料が入るのですから、杜撰な保育で子どもを死なせてしまうような施設でも事業が成り立ちます。

「自己責任」というのもこの制度の大きな柱。多様な選択肢のなかから「保護者」が「自己責任」で選ぶことになります。しかし、やむにやまれね事情を抱えた保護者が藁をもすがる思いで利用する場合、多くは経済的事情から選べる施設は限られてしまいます。「

逆に、保護者が年間100万円払える子どもには質の高い保育と教育(ネイティブスピーカーによる英語教室やプロのよる各種スポーツ指導も)が選択できるということになります。内需活性化、ビジネスチャンスにつながります。そうして格差の連鎖がはじまります。保育をビジネスにするということはそういうととだとわたしは思っています。

今回の子ども子育て支援新制度では、まちにどのようなニーズがあって、どのような保育が地域にふさわしいかをニーズ調査の結果をもとにして、自治体が地区ごとに(島本町の場合は一地区)保育の姿を計画で描きます。

自治体が自ら「子ども子育て支援事業計画」をつくり、地域の保育の質を確保します。たとえ新制度に反対であっても、事業計画のそのなかみをどうするか現状を踏まえて定めておかないと、その地域の子どもが不幸になってしまう。

わたしたち議員も保護者のみなさんも、単に反対するのではなく、問題を踏まえたうえで、それではどうするのかを考える姿勢をもつことが求められています。計画の策定と秋からの保育認定事業は、平成26年度もっとも注目すべき事業のひとつです。

正直、わたしも理解できていないことがまだまだ多いので、間違ったことを書いていたらご指摘ください。


画像は、南仏カンヌの駅

個性を活かせ、個性を育てようと連呼してもだめ
「個性」がある「美しい」駅をつくれる環境が大事


第2回「子ども子育て会議」を傍聴

2014年03月18日 | やります!子ども・子育て・人びと支援
総務建設水道委員会、民生教育消防委員会が終わりました。両委員会は町長から提案されたすべての議案を賛成多数で可決しました。26日に開催される本会議で「討論」「採決」を行います。委員会での審議を経て、会派「人びとの新しい歩み」として、議員として判断します。

卒園、卒業の季節でもあり、週末は山崎保育園、今朝は町立幼稚園の卒園式に出席させていただきました。明日は小学校の卒業式です。議員が来賓として式典に出させていただく意味は、本来、子どもたちの将来を見据えた施策を考えよということではないでしょうか。毎回「この子たちの未来を政治がつくる」ということを繰り返し自分に言いきかせます。

今日、午後には「島本町子ども子育て会議」を傍聴しました。日本の子どもを取り巻く環境、就学前の子どもたちの保育と教育が、今、大きく変わろうとしています。市町村が国の基準に従って保育を提供する時代ではなくなります。これから「島本町」がつくる事業計画が「島本町の保育の質と量」を決めます。

ですから子育て世代の方にまず関心をもっていただくことが大事。そして「島本町子ども子育て支援事業計画」(案)がパブリックコメントにかけられるとき(時期未定)、より多くしっかりとした意見をいただくことが重要です。保護者や保育の現場で働く大人がしっかりと「声」をあげなければ「残念でした」ということになりかねない。

もちろん職員は頑張っています。しかし基準を守ることが優先されてきた今までの感覚が身についています。議員の責任は重いです。しかし議席を預かっているのは14人、今日の会議を傍聴したのは5人(戸田・平野・河野・佐藤・外村)です。行政や議会に任せててしまうのではなく、自らのこととして町政に参画できる大人がどれほどいるかが基礎自治体の明日を左右します。どうぞ力を貸してください。


画像は、私立保育園で保護者会から園児と家族に
贈られた卒園記念の紅白饅頭

和菓子は観て聴いて(名前)舌で味う食の芸術
世界で勝負できるクールジャパン!です

学校給食の歴史を知る

2014年02月25日 | やります!子ども・子育て・人びと支援
四季が明確な日本には多様で豊かな自然があり、そこで生まれた食文化が郷土に寄り添うように育まれてきました。和食が「日本人の伝統的な食文化」としてユネスコ世界無形文化遺産に登録されたのは、NPO法人「日本料理アカデミー」の積極的な働きかけがあったからです。

同法人は、伝統ある日本の食文化を次世代に向けて継承・発展させていくため、各地の学校に足を運び、日本食の素晴らしさを体感できる実践的授業や講演活動を行なっておられる調理のプロ集団ですが、次の課題に据えておられるのが実は学校給食です。

同アカデミーは、牛乳はご飯に合わないとして、小学校で週4日の米飯を実施している京都市において、牛乳をお茶に変える「給食特区」を提案されてもいるそうです。日本人の給食にパンと牛乳、ここに国民的疑問をもつ時代がようやく到来したとわたしは思います。

パンと牛乳を軸とした学校給食には、第二次世界大戦後の歴史的背景があり、現在の価値観でこれをむやみに否定したり批判したりすることは慎みたいと思います。しかしながら、今となれば、やはり違和感がある。学校給食は、パンとパスタ、パンとうどん、パンと餃子など、粉と粉の奇妙な献立を生みんできました。

そもそも、日本の給食は、なぜ長くパンを主食としてきたのでしょうか。少し大きな視点でこの問題を捉えてみたいと思います。

川西市がHPに掲載されている日本の学校給食の歴史をみますと、1889年明治22年、山形県鶴岡市の私立小学校で、貧困児童を対象におにぎりと焼き魚、漬け物を無料で提供、これが日本での学校給食の起源とされているそうです。大日本帝国憲法が発布された年です。

1947、昭和22年、第2次世界大戦後になり、全国都市の児童300万人に対し学校給食を開始、ララ寄贈食料品というものによって脱脂粉乳が提供されました。この年、日本国憲法が施行されています。

1949、昭和24年には、ユニセフ(国際連合児童基金)からミルクの寄贈を受けてユニセフ給食がはじまり、1950、昭和25年には、大都市の小学校児童に対して,米国寄増の小麦粉により初めて完全給食が実施されています。

1951、昭和26年には、講和条約の調印に伴い米国の占領地域救済資金であるガリオア資金とうものが打ち切られ、これを財源としていた学校給食は危機にさらされました。全国的な継続要望運動を受けて国庫補助による学校給食がはじまります。

1954、昭和29年に学校給食法が成立、同年中に施行令、施行規則、実施基準等がさだめられ、学校給食の実施体制が法的に整備されたとのことです。サンフランシスコ平和条約の締結の年です。

これからのグローバル社会で日本や日本人が自らを活かすためには、まずなによりローカル的な魅力を輝かせることが求められ、給食に和食をとり戻すことは、なかでもたいへん重要な要素であるとわたしは考えています。

米飯を軸にした和食の献立が求められる背景には、飽食の陰に潜んだ日本人の食生活の深刻な現状があります。欧米型食生活の部分的な取り入れによる栄養バランスの偏り、孤食など家庭における食卓の変化、加工食、インスタント食品の増加などによる食の商業化と食品添加物の氾濫など、子どもたちをとりまく食の環境は、激変しています。

経済的な事情により心身の健康を給食に頼らざるを得ない生徒も少なくないという現実もあります。中学校給食が果たす役割は重く尊いものです。2016年から導入される中学校給食に、戸田は週5日の米飯を基礎とする完全米飯の導入を求めてきます。

保護者のみなさんにおかれましても、例えばPTAで、あるいは井戸端会議で、これからの給食にどのような献立がふさわしいか、保護者としてなにを望むかを話題にしていただき、教育委員会に建設的な声を届けていただきたいと願っています。


画像は、友人に勧められて秋に読んだ
木村草太氏の『憲法の創造力』
新感覚で実践的な憲法の入門書

育まちカフェ、はじまりました

2014年02月15日 | やります!子ども・子育て・人びと支援
島本町と大山崎町、府域を超えた人と人、町と町のつながりを生む「育児×まちづくりワークショップⅡ」、毎月一度、継続して同じ場所に集まり、なおかつ、三つのチームに分かれてグループワークを続けています。家族で竹林整備を体験学習、むかしの遊びを通じて郷土歴史文化に親しむ、育児世代の出会いと語らいの場を提供、ワークショップⅠで絞り込んだ三つのテーマです。

子育て世代が楽しみながら、子どもとともにどのようにまちに関わっていくのか話し合いを重ねて模索しています。わたし自身は、当事者=育児世代の参画を尊重しながら、講師の檀上祐樹さんや都市計画に詳しい行政管理職、都市計画プランナーのみなさんに助言を求め、ファシリテータとしてワークショップを進めていくのが課題。主役は、運営する側も参加する側も20代~40代のみなさんです。

わたしが所属するカフェチームは、地味でもよいから持続可能な取り組みをめざしました。「ひと」も「お店」も「公園」も「福祉事務所」も、すべて「まちの社会的資源」。どこになにがあって、どのように活用できるのかを知り、積極的に使い道を考えていくことも大きな課題。議論に議論を重ねて生みの苦しみを味わいながら、大山崎・島本両町の個人事業者さんのご協力を得て一気に前進しました。

今週、広瀬のK酒店の2階にできたばかりのフリースペースを特別にお借りして、第1回育まちカフェを開催。福祉事業所すばるで利用者のみなさんたちが焼くシフォンケーキ(厳選された材料で優しいお味)を提供し、大山崎に魅せられて移り住み、コーヒー豆の販売で起業されたご夫妻の協力を得て、ブレンドしない特定の農園の豆「大山崎」を試飲してもらうという企画です。

出会ったママたちが自由に語らえる場の提供。ママたちが主役。教訓的なものはいらない。安全に配慮して無理はしない。授乳中のママが飲めるデカフェ(カフェインレス)があったらよい。家計に響かない・・・「こんなのあったらよいね」をチームでカタチにしていきました。

議論の末、チラシには必要最小限の情報を掲載、広報も最小限に留めました。にもかかわらず定員10名はあっという間に埋まり、さらにキャンセル待ちが数組という状況でした。参加者のみなさんの様子をみても、こういった場と機会の重要性がわかりました。

参加された方の多くが地縁血縁のない島本町で子育てをされています。大規模、小規模の住宅開発が続くなか、20代~40代の子育て世代が増加しているのですから当然の結果です。「縁もゆかりもない島本町で、知り合いもいません」「転勤で引っ越してきたときは、なにもない町で・・涙がこぼれた」という自己紹介もありました。

こういったみなさんが、育児を通じて「まち」「ひと」にポジティブに係っていくことが、将来的に定住を促す大きな鍵とわたしは考えています。たとえ定住にはつながらなくても、子育て中の母親、父親の「まちへのポジティブな関わり」が子育てにはとても重要。

若い世代をを中心にして、どのように活動を続けていけるか、いっしょに考え、わたし自身はファシリテータスキルを磨きたい。そして、育まちカフェに継続して関わることで、我が子を通じて素敵な出会いを得た懐かしくも貴重なわが身の子育ての時間をふりかえることができたら、とても嬉しいです。


画像は、翌日の京都新聞
「洛西」の紙面に掲載されました



育児と自分とまちをつなげる

2013年11月11日 | やります!子ども・子育て・人びと支援
寒い一日でした。午後、公平委員会、口頭審理を傍聴。夕方、JR高槻市駅南で「変えたらあかん!平和憲法in高槻・島本」で「特定秘密保護法案」の問題点を訴えるアピール行動に参加しました。マイクで交代でアピールしながらチラシを手渡しました。

この法案には断固として反対!

子育て真っ最中のお母さんが、「フェイスブックで情報を知ってパブリックコメントを出しました」とさらっと言ったのを耳にして、とても頼もしいことだと思いました。日常会話のなかから生まれる政治への関心、参画がとても重要です。

さて、11月10日、育児×まちづくりカフェワークショプⅡ、グループワークを行いました。わたしたちの「育まちカフェ&マルシェ(仮称)チームの議論は、行ったり来たりの繰り返しですが、実は非常に重要なプロセスを踏んでいます。

財源と収支の考え方、助成金申請、会場の安全性と衛生など、課題を抽出しながら丁寧に進めています。重い課題が多く、これを乗り越えるためには時間がかかります。思いを出し合い、共有し、事業を絞り込み、実現に向けて行動する・・・簡単ではないけれど価値があります。

議論のなかに、島本町ではこう、大山崎町ではこう、と異なる点や共通点が多々出てきます。大阪と京都、府県にまたがることで超えられない行政区の壁はありますが、人と人との交流に壁はありません。あったとしても、最近引っ越してきた人、20代、30代の若者には先入観がありません。

天下分け目の天王山の麓、互いの強みを生かし、弱みを補い合えたら、両町民にとってよりよいなにかが生まれるでしょう。

なにより、このワークショップで子育て世代と接する機会を得て思うこと。男女雇用機会均等法からやがて四半世紀。職業をもつひとも、もたないひとも、わたしたちの世代とは、男女ともにコミュニケーションスキルも、プロジェクトに向きあうスキルも格段に優れています。少なくともわたしはそう思う。

若い力をまちづくりに活かすこと、若い人たちにまちづくりの当事者になってもらうこと、そのきっかけづくりが、このワークショップの課題。府域を超えた市民が出会い、交流し、JR山崎駅から徒歩15分圏にある社会的資源(公共施設、店舗や空き店舗、里山、竹林、市民活動、人)を活用して、これからなにができるでしょうか・・・今がスタート。まだまだ、これからです。


画像は、JR山崎駅構内、おおやまざき・まちまび
大山崎COFFEE ROASTERSさんが試飲・即売
「大山崎」「天王山」というオリジナルブレンドがある