一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

G.W.九州旅行2015・3

2015-05-17 01:03:01 | 旅行記・G.W.編
何と、2両の乗客ほとんどすべてが、そのまま私の後ろについたのだ。彼らは関門橋を見ることなく、折り返して帰るらしい。
私は鉄道ファンだからわざわざ乗るが、彼らはたぶん、九州鉄道記念館駅を往復するだけだ。そして彼らすべてが鉄道好きとは思われない。これで600円を払って満足なのだろうか。
それはともかく、この人数では座れない可能性も出てきたが、何とか座ることができた。
定刻の17時、発車。潮風号は私が歩いてきた道の脇をゴトゴト走る。ガイドの女性が何人か乗っているが、道行く人に手を振り、愛想がいい。
17時03分、ノーフォーク広場に着くと、多少の乗客に混じって、さっきの駅員さんも乗った。
潮風号はのんびりしていて、絶妙の乗り心地。17時10分、記念館駅に着き、束の間の鉄道トリップは終わった。
ちょっと小腹が空いたので、とある食堂に入る。焼そばを注文したが、失敗したかもしれない。
門司港では泊まれないので、17時57分の列車で小倉に戻る。きょうの宿はネットカフェにするしかないが、まずは晩飯だ。
駅前のアーケード街をぶらぶらすると、松屋の牛丼が、290円である。東京では値上げをして300円台後半のはずだが、ここは旧料金で頑張っている。ちょっと入りたい気もするが、さすがに躊躇する。
「天ぷら定食580円」の看板があったので、そこに入ってみる。地下にあり、先に注文をしておカネを払う形だ。私は看板商品の「天ぷら定食」を注文する。私の旅でこのメニューは珍しい。
店内はカウンターのみだが、かなり客が入っていた。店は家族経営のようで、ひ孫までいそうなオバチャンが、慣れた手つきで天ぷらを揚げている。
出てきたそれは、揚げたてで美味かった。欲をいえば、もう少しネタが大きければよかったが、580円では文句は言えない。
表に出てぶらぶらすると、成人映画専門の映画館があった。私が学生時代に貧乏旅行をしたときは、塒といえば夜行列車か無人駅、それかオールナイトの映画館だった。この手の映画館も利用したが、隣にコソッときた変質者にナニを握られたりして、けっこうなスリルを味わうこともある。
今回は2本立てで入館料1,200円だったが、熟考のすえパス。しかしその向こうに、今度はストリップ小屋があった。こちらも大いにそそられるが、入ったらオワリだ。ギリギリで我慢する。
きょうの宿は、メディアカフェポパイ北小倉店とした。何てことはない、昼に訪れた漫画ミュージアムのあったビルの1階にある。
入店は19時04分。12時間ナイトパックが最大滞在時間なので、明朝7時には店を出なければならないが、宿の確保を優先させた。

翌3日(日・祝)。前夜はシャワーを予約したが何人か待っていて、深夜の2時に店員が呼びに来たときは、すっかり眠りに入っていた。疲れていれば、どこでも眠れるのだ。でもシャワーを浴びてさっぱりした。
午前6時半ごろ、チェックアウト。料金は、駅前でもらった割引券が利いて、1,600円。インターネットが使えてテレビも見られ、ドリンク飲み放題、マンガ読み放題は、激安といえる。
表へ出ると、しとしと雨が降っていた。旅行に雨は覚悟しているが、とりわけ博多どんたくの期間は雨が多く、3、4日のどちらかは雨に祟られる。
きょうの行動は全然決めていない。どうせ1日雨だろうから、「旅名人きっぷ」を買って、九州内の列車に乗るのもいい。あるいは広島へ行き、フラワーフェスティバルを見るか。
しかしスマホで広島の天気を確認すると、降雨確率が70%だった。こりゃあダメだと広島行きは諦めた。
あてもなく列車に乗るのもバカバカしいので、志賀島(しかのしま)に行くことにする。
06時57分の快速に乗る。企画切符はきょうも買わず、ふつうに目的地までの切符(1,470円)を買った。
香椎には定刻を5分遅れの07時57分に着いた。13分の待ち合わせで香椎線に乗り換える。車内はほどよい混み具合だが、大半の乗客は08時27分、海の中道で降りた。この路線の愛称はズバリ「海の中道線」である。
次の西戸崎(さいとざき)が終点だ。当然ここで降りる。改札は、何と無人である。いまや無人駅は珍しくないが、終着駅のそれは珍しい。
改札口の手前には、磁気カード読み取り機が立っている。私は切符を買ったので集札箱に切符を入れるが、この方式だとキセルができてしまう。JR九州は性善説を採っているということだ。
西戸崎から志賀島までは、まだ距離がある。バスに乗りたいが、適当な便がない。雨はやや激しさを増してきて、待合室で時間をつぶす。
しかしいつまでいてもしょうがないので、志賀島方面まで歩くことにする。するとバス停があり、こちらは志賀島方面へ行くバスの便がそこそこあった。区域が変わるとバスの本数が変わる例はままある。
私は次のバスが来るまで、先のバス停に進む。これでバス料金が1メーター安くなる場合があり、ボーッと待っているより健康的である。
藤棚バス停に、定刻を4分遅れてバスが来た。運転手は女性だった。
しばらく走ると、砂州が見えてきた。これが志賀島に通じるハイライトで、北東に玄界灘、南西に博多湾が見える。まるで海の上を走っているようで、できれば徒歩で行きたいところだ。
志賀島バス停には、09時07分に着いた。バス代は200円。ちなみに駅前から乗れていたら、280円だった。
志賀島は周囲10数キロの小島だが、志賀島を有名にしたのは、いまから約230年前、この島から金印が出土されたことだ。これは教科書にも載ったので、記憶している人も多いと思う。
といっても歴史に疎い私には感心のないことで、今回は島の反対側にある休暇村の温泉に入るのが目的である。
島の入口に志賀海神社がある。お参りをしたのち御朱印をいただこうとしたら、これからお祓いがあり、したためる人がいないということで、断られた。これは初めてのケースである。
そのまま島の中央を突っ切っても休暇村には着きそうだが、私は島の外周を反時計周りに歩く。
相変わらず小雨が降っているが、風も強い。ゆるやかにカーブはしているはずだが、右に見える島は全然角度を変えない。
海は鉛色で、とても写真を撮る気はしない。もっとも日本の海は、この鉛色が世界共通の認識らしい。
途中、鯉のぼりが何匹も泳いでいた。この時期に旅行するとどこかで見られる風景だが、いかにも日本らしくて、雅な気持ちになる。

1時間半ほどぶらぶら歩いて、休暇村に着いた。温泉施設は11時からということで、しばし待つ。
金印温泉は入泉料600円で、このくらいの支払いはしょうがない。お湯はさらさらとしており、冷えた体があったまった。
休暇村にはレストランがあったが、私が出せる上限金額を越えていたので、パス。しかしバスで戻ろうにも時間が中途半端で、私は時計の左半分を歩くことにした。
帰りはアップダウンが激しかったが、それが一段落すると、海岸べりに出た。海鮮モノを食べさせてくれる店があったが、料理の値段が掲示されてなかったので、見送る。
金印が出土された公園を通ったが、このあとの昼食を考えると、寄る時間がない。
志賀島小学校の前に食堂があったので、入る。と、中が満席だったのでウンザリした。
(つづく)
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G.W.九州旅行2015・2

2015-05-16 15:26:45 | 旅行記・G.W.編
ビル内に入るが全体的にナンパな感じで、秋葉原界隈を彷彿とさせる。4階の「北九州市漫画ミュージアム」に行くまでに「まんだらけ」や「アニメイト」などの店舗があり、ついつい寄り道をしてしまう。
しかし北九州市漫画ミュージアムは、表から見る限り単行本は充棟ではあるものの、マンガ家の資料を集めているという感じではなかった。私の興味はこれであって、マンガを読むならネットカフェで事足りる。入場料が400円かかることもあり、今回はパスすることにした。

本日もう一カ所訪れたいのは、門司…正確には門司港である。門司港界隈は古い建物が多く、昨今は門司港レトロとして有名である。そこに行こうと思う。
九州に来ると、連続する3日間、九州内のバスすべてに乗れる「SUN Qパス」か、述べ3日間、九州内すべての普通列車に乗れる「旅名人の九州満喫きっぷ」を利用するが、今回はすでに博多の近くに来ているし、どちらを使っていいものか判断が付かない。きょうはとりあえず、個別におカネを出すことにする。
駅の券売機でSuicaに2,000円をチャージし、そのまま改札を抜けた。九州地方でもSuicaが使えるとは、便利な世の中になったものだ。
小倉発14時29分の普通列車に乗る。門司で右に逸れ、14時42分、門司港駅に着いた。
門司港は九州のドン詰まりなので、ここが始発駅であり終着駅でもある。列車が櫛形に停まるさまは圧巻で、ターミナル駅の雰囲気が色濃く出ている。
構内左手の先が、なだらかな傾斜になっている。これが関門連絡船の乗り口だった。国鉄時代の貴重な遺構である。
また門司港駅は日本で五指に入る名駅舎で、鉄道ファンなら一度は訪れたい聖地である。だが、駅舎は現在、大規模な改修工事中だった。
駅向こうにある観光案内所でパンフレットをもらい、関門海峡ライブ館に入る。福岡県の主な港にライブカメラが設置されていて、船舶の動きを生で見ることができる。スタッフ氏は船員OBのようで、話もおもしろかった。
その向かいにある旧門司三井倶楽部は、鴉色の外壁がシックな宿泊施設だ。2階は有料だが、庭と1階は無料である。室内も大正レトロな佇まいであった。
その隣の煉瓦の建物は旧大阪商船だ。中はいろいろな小物を売っていて、わたせせいぞうのギャラリーもある。作品集は見応え十分だが、ここで買ったら荷物になる。
すぐ目の前は小さな湾になっており、遊覧船乗り場があった。並びにある海峡プラザは、土産物屋が軒を連ねている。ゴールデン・ウイークの真っ只中であり、ものすごい人出だ。門司は焼きカレーが有名らしいが、まだ食欲はわかない。
その先、レトロ中央広場では、バナナのたたき売りをやっていた。バナナのたたき売りは門司発祥らしい。
国際友好記念図書館も煉瓦造りの瀟洒な佇まいだ。袴姿の女性が4人もいるが、彼女らが地元の人とは思われない。あの袴はどこかでレンタルしているのではあるまいか。
その後方に聳えるは、黒川紀章デザインによる高層マンションだ。その31階が門司港レトロ展望室になっているが、料金が300円というのが気になる。熟考したが、こちらもパスして先を急ぐ。
旧門司税関に入る。1階の税関コーナーでは、クスリの押収品が陳列されている。悪人どもはいろいろなグッズにクスリをしのばせ、涙ぐましい?カムフラージュだ。

室内中央にはイベントの準備がなされている。俳優・榎木孝明の画集が売られており、そのトークショーがあるらしいのだが、それがあす3日だ。拝聴したかったが、タイミングが悪かったと諦めるよりない。
ひととおり門司の建物は堪能した。九州鉄道記念館にもお邪魔したかったが、やはりその時間がなく、今回はパスせざるを得ない。そもそも小倉と門司港観光を1日で済まそうとしたのが欲張りだった。
私は海沿いを歩き、関門トンネルに向かった。
その途中で鉄路と合流する。これは貨物列車の遺構だろうか。むかし門司を訪れた時、このルートを逆に歩いたことがあるが、そのときは廃線だった気がする。
しかし現在は柵が張り巡らされ、現役の趣がある。フト見ると、カメラを提げた旅行客が何かを待っているふうだ。そのままぶらぶら歩くと、後ろから汽笛が聞こえてきた。
?? そして、2両編成のトロッコ列車ガタゴトと通り過ぎて行った。これは…?
パンフレットを改めて見ると、北九州銀行レトロライン「潮風号」の表記があり、九州鉄道記念館の近くから発着していた。さっきの彼は、これを撮りたかったのか!
さらに歩くと、ノーフォーク広場駅なる簡易駅があり、何と駅員?さんがいた。
「これは一般の人も乗れるんですか」
「乗れます」
「そうか…。私、関門トンネルに行くんだけど、時間的に間に合うかなあ」
「門司方面への最終は17時03分ですね」
「乗れたら乗ります」
けっこうな距離を歩いて、関門橋のたもとに着いた。関門橋は、長さ1,068メートル、高さ141メートル。私が好きな橋のひとつでる。関門海峡ライブ館のスタッフ氏は、関門のいちばん狭い所は500メートル程度と言っていた。それがどの辺だかハッキリしないが、本州がすぐ向こうに見える。そして意外に知られていないが、九州と本州は、(容易に)歩いて渡れる。すなわち地下道を通れるのだ。
きょうの宿泊地はまだ決まっていない。下関に抜けて、もし宿があればそこに泊まり、あすは広島フラワーフェスティバルを見ようか…とも思うが、スマホを繰ると、門司、下関ともホテルは満室だった。「5,000円以下」で検索しているのがいけないのかもしれない。
関門トンネルの地下に降りる。ここから下関・壇之浦までは約780メートル。自転車、原付は20円だが、歩行者は無料だ。この「無料」という響きには無上の喜びがある。ぜひとも往復したいが、さっきの「潮風号」にも食指が動く。もしこれに乗るなら、本州行きは諦めなければならない。
さんざん迷ったすえ、私は踵を返し、地上に戻った。
そのままノーフォーク広場駅に戻ってもいいが、鉄路はあの先をトンネルに入り、関門橋の近くに終点「関門海峡めかり駅」があるみたいである。
「関門海峡めかり駅」の出発時間が分からぬが、16時55分ごろに着ければ大丈夫だ。
早足で歩くと、広大な敷地に、留め置かれている機関車が見えてきた。これがめかり駅だ。ときに16時42分で、余裕で着いたようだ。
最終は17時ちょうどだった。何人か客とおぼしき人はいたが、これなら余裕で座れる。私は窓口で切符を買う。九州鉄道記念館駅まで300円なら、安いというべきだろう。
下り列車が来た。それをカメラに収め、この人数なら並ぶまでもないのだが、一応ロープの内側に入る。
列車が到着して、大勢の客が降りた。次の瞬間、私の予期しない出来事が起こった。
(つづく)
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G.W.九州旅行2015・1

2015-05-15 00:05:29 | 旅行記・G.W.編
ラーメン屋では、味噌ラーメンを頼んだ。これが太るモトなのだが、ダイエットするのは帰京後でいい。
出てきたそれは、れんげのほかに穴空きスプーンも付いていた。これはコーンを掬うためのアイテムと理解したが、どうか。
麺の固さは「ふつう」にしたが、妙に固かった。具にももう一工夫ほしかった。ただし例のスプーンのおかげで、山盛りのコーンは一粒残らず食すことができた。
ホテルに戻り、午前2時ごろ就寝した。

翌2日(土)。まずはスマホできょうの宿を探索する。門司に1件だけヒットがあったが、電話で問い合わせてみると、レンタルパソコンはないとのこと。泣く泣く見送ったが、ブログを毎日書くようになってから、泊まる宿が制限されるようになった。旅行中ぐらい、ブログを休止しちゃおうか。
私はフロントに降りた。実は前夜自宅に電話をして、例のメモ用紙を、ホテルにFAXしてくれるよう伝えておいたのだ。
朝、改めて連絡をすると、フロントにFAXが届いていた。表裏2枚分で、受信手数料は20円。これが高いか安いか分からぬが、良心的な料金なのだろう。
「朝食」となったおにぎりを頬張り、これでようやくチェックアウトできる。いよいよ九州旅行の始まりである。
「小文字通り」に出る。その先の上空にモノレールが走ったが、その車体に「北九州市漫画ミュージアム」のラッピング広告があった。私はマンガ家になってもいいくらいマンガがうまかったし、読むのも好きだ。近場にあるなら寄ってみたいと思う。
駅前の平和通りを越えると、「昭和館」なる映画館があった。いまどき映画館は珍しいと思う。その先には「旦過(たんが)市場」というのがあった。数十メートルのアーケード街の両側に、魚屋やら総菜屋やら八百屋やら、さまざまな店が軒を連ねている。一口に「市場」といっても、観光客目当てなどいろいろあるが、こちらは地元客がメインのようだ。すなわち、良心的な価格設定ということである。
和菓子屋があり、水ようかんが1ヶ80円。豆大福は1ヶ100円。ひとつずつ買った。さらに別の店では、イチゴが廉価で売られていた。小粒のそれが1パック250円である。
私「イチゴもらおうかな」
オバチャン「どれがいい?」
私「甘いやつを」
オバチャン「みんな甘いよ」
このやりとりがいいのだろう。
1パック買い、その足で小倉城に向かう。意外に知られていないが、私は城巡りが好きだ。天守閣の最上階から下界を眺めると、自分が天下人になったようで気分がいい。
紫川を渡ると、小倉城の手前に、八坂神社があった。私は小倉城に何度か訪れているが、ここに神社があることは知らなかった。
手水舎でお清め。木彫りのフクロウが鎮座しているが、何の意味があるのだろう。
本殿は立派で、味わい深い。しかしお賽銭は5円である。
右手にある受付授与所で御朱印をいただく。そのままぐるりと境内を回ると、ドーム型の納札所があった。一回りしておみくじを引く。「末吉」は私らしくてよい。
小倉城公園内に入り、ベンチに座ってイチゴを食す。きょうは快晴で真夏のような暑さだが、ここは九州である。
イチゴが甘い! きょうび1粒数万円のイチゴが売れるらしいが、このイチゴはそれに勝るとも劣らない?甘味である。これだけ量があって250円とは、えらく得をした気分だった。
さて小倉城に入りたいが、さっき小倉城庭園を通ったら、「小倉城庭園300円・小倉城350円・松本清張記念館500円」とあった。それなのに3施設共通入場券が700円とあっては、これを購入するしかない。
最近の天守閣は凝っていて、最上階へ行くまでさまざまな展示物がある。ここもそうで、小倉城下町のジオラマや本物そっくりの大名かご(実際に乗れる)、クイズルーム、顔抜きパネルの数々、ミニシアターと多彩で、時間の経つのを忘れる。
最上・5階からの眺めは素晴らしかった。
次は松本清張記念館に向かう。同館は以前訪れたことがあるが、文章好きなら一度は訪れたい聖地だ。
二度目だから興味は薄れるかと思ったが、前回以上に興味深く見る。何故かと考えるに、以前入ったときはブログを書いていなかった。現在は毎日文章を書いていて、作家気分を味わっているからかもしれない。
記念館の白眉は、東京・杉並区の松本清張宅の再現展示だ。増築された書庫には資料が陳列されており、その量に圧倒される。藤子・F・不二雄の書斎もそうだが、膨大な資料に裏打ちされた作品は、内容に厚みが出るものだ。
地下の休憩コーナーには、セルフサービスの高級コーヒー(150円~)が売られていたが、時間もないので、パス。それでも充実した時間を過ごすことができた。
最後は小倉城庭園である。書院作りの木造建築物で、小倉城城主・小笠原氏の別邸だったらしい。その前には広大な池がある。
池を通って書院に上がると、係の女性が無料のガイドをしていた。あたりは畳が敷き詰められ、城主の部屋があった。サンバイザーをかぶったガイドさんは上川香織女流初段そっくりで、たぶん当人だったと思う。
帰り際、その女性に個人的にガイドしてもらい、最後は写真も撮ってもらった(撮ったのではない)。
入口の手前の別館では、「大正・昭和のオシャレ女子」の企画展示があった。竹久夢二をはじめとする、「夢二式美人」の美人画に魅了された。
以上、3施設を堪能して700円とは、安かった。
さて、昼食である。小倉駅へ向かう途中の大型施設の2階に「聘珍樓」があったが、値段を見ると庶民向けでない。1階は「びっくりドンキー」で、これでもよかったのだが、ほかをあたる。
横断歩道を渡ると、戦後すぐ創業したという「四方平」があったが、熟考のすえ、パス。
そのままいくつかの商店街をぶらぶらし、板そばを出す店があったので、ここに入った。
板そばと麦とろご飯のセットを注文する。板そばは本家よりも量が少なかったが、美味い。麦とろご飯も上品な味付けで、美味かった。…しかし、この店は、もっと売り上げを伸ばせる余地があると思う。
小倉駅構内に入る。昔ここを訪れたとき、名人戦フェスティバルをやっていて、谷川浩司九段作の詰将棋や次の一手が出題されていたことを思い出した。
また、地元の高校の書道パフォーマンスをやっていたのは、この手前のコンコースだった。
駅の反対側へ出る。右へ少し歩くと、「北九州市漫画ミュージアム」が見えてきた。
とあるビルの4階にあるようだが、ウン? これは…?
(つづく)
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G.W.九州旅行2015・0

2015-05-14 00:10:17 | 旅行記・G.W.編
13日のミステリードラマで、警察が「(誘拐犯が)顔を見られた人質を、そのまま釈放するとは思えない」と言ったが、これは「解放するとは思えない」が正しいと思う。

今年のゴールデン・ウイークも、九州に行くことにした。家業の問題もあり、とても朗らかに旅行ができる状態ではないのだがそこはそれ、現実逃避するのである。
といっても、あまりに早く行程を決めるのは味気ない。暦通りに休みが取れそうなので、とりあえず5月7日(木)午前中の帰り便(鹿児島→羽田)だけチケットを取った。
数日後、5月1日(金)の夜便をネット検索すると、どこも満席だった。今回は小倉から入りたかったので、北九州空港便の空席待ちをする。しかし旬日が経っても席が取れた旨の連絡はなく、私は陸路(新幹線)での九州入りを考えた。
といってもすぐに入るのではなく、途中で神戸、広島と途中下車するつもりだ。ことに広島は「フラワーフェスティバル(FF)」があり、3日の大パレードは一見の価値がある。私はかつて、「FF→博多どんたく」の鉄板リレーを何度か敢行したことがあるが、久しぶりのルートも悪くないと思った。
という4月26日、ANAから「席が用意できた」旨の連絡が来た。私にはすでに「神戸→広島→九州」のイメージが出来上がっていたので、いまさら…という気もしたが、この時期の飛行機は貴重だ。最初のイメージを改めて尊重し、空路入りすることにした。

5月1日(金)、定刻に仕事を終え、支度をする。今回は大きめのバッグを用意した。
駅前のスーパーで2リットル129円の烏龍茶を調達し、京浜東北線に乗る。あっ…!!
ボールペンを忘れた…。
まあ、筆記用具はすぐ調達できる。…あっ!! メモを忘れた…!! 4月29日に「玉川高島屋S・C」で行われた「世田谷花みず木女流オープン戦」のブログ用メモを、忘れてしまった…!!
室谷由紀女流初段の画像や局面図はブログに保存していたが、肝心のネタ帳がなければ、文章が書けない。
これはマズイことになった。
19時39分、浜松町着。そのままモノレールの券売機に行く。が、いつもの「羽割往復きっぷ」がない。よく見ると、今年の4月1日より、地方空港の券売機等で発売される…となっていた。
よく分からぬが、いままでは「浜松町→羽田空港→浜松町」だったものが、「羽田空港→浜松町→羽田空港」になったらしい。つまり浜松町からは購入できず、実質正規料金を払うことになるらしかった。
往復800円の予定が966円になり、これは痛い出費である。何か今回の旅行は、初っ端から誤算続きだ。
羽田空港第1ビルで降りる。ANA発着の飛行機は第2ビルだが、北九州便はすべてスターフライヤーの機材を利用し、第1ビルの乗降となる。私はむかし、第2ビルで降りて大変な目に遭ったことがある。
カウンターのお姐さんはテレビ東京の狩野恵里アナウンサーに似ていて、若干癒された。私は株主優待券を使い、通常料金の半額、20,940円となった。この時期で2万円ちょっとなら、オンの字であろう。
飛行機に乗ると、目の大きいスッチー(客室乗務員)が目に入った。誰かに似ているが、よく分からなかった。
私は飛行機に詳しくないが、スターフライヤーは機材がよい。シートは皮張りで広く、前面にはモニターが付いている。数チャンネルの番組が観られ、同じ料金でワンランク上の設備が堪能できるのだ。
ANA3891便(スターフライヤー81便)は21時の定刻を10分遅れて離陸した。
ドリンクサービスでは、コーヒーをいただく。スターフライヤーはコーヒーに力を入れていて、お供に付いてくるチョコレートもオシャレだ。コーヒーを一口含んで、贅沢なひととき。
着陸は定刻の22時40分だった。23時ちょうど発の連絡バスに乗り、23時46分、小倉駅近くの「平和通り」で下車した。きょう泊まる宿は「北九州第一ホテル」である。駅近くにあるリーズナブルな宿は、すべて取られていた。
途中にローソンがあったので、入る。ローソンは現在、おにぎり100円キャンペーンを実施中だ。晩飯は自宅で摂ったのだが、夜食用に買うことにする。こういうとき、少しでも高いおにぎりを選ぶのが、我ながらさもしいところ。焼豚炒飯(通常130円)と照焼きチキン(同140円)のおにぎりを購入した。〆て200円は安い。
ホテル手前の信号が赤になったので、横に横断する。と、そこにラーメン屋があった。
もう胃袋に入れる必要はないのだが、後ろ髪を引かれる思いでチェックインした。
ホテルはVODシステムがあるとのことだったが、有料だった。…まあ、そうであろう。
部屋にバッグを置いて一息つくが、さっきのラーメン屋が気になる。少考後、私は部屋を出た。
(つづく)
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5月23日(土)は、将棋ペンクラブ関東交流会!!

2015-05-13 00:14:29 | 将棋ペンクラブ
12日放送の「開運!なんでも鑑定団」に、鵜川善郎氏が出演していた。氏を拝見するのは久しぶりだが、お変わりなく元気そうで、何よりだった。

将棋ペンクラブ恒例の関東交流会が、5月23日(土)に東京・将棋会館で行われる。部屋は4階の大広間で、ふだん棋士が対局しているところ。今年の指導棋士は、熊倉紫野女流初段と渡部愛女流初段。参加費は3,000円。会員以外の参加も大歓迎である。
スケジュールは、午前10時より午後4時ごろまで交流対局。このとき熊倉女流初段と渡部女流初段が合流し、希望者は追加料金なしで対局することができる。
女流棋士会から20代の独身女性(熊倉女流初段)が指導に来てくれるのは、恐らく初めて。将棋ペンクラブも大きくなったものだ。また渡部女流初段は現在五指に入る人気女流棋士で、今回は指導をいただける絶好のチャンスとなる。
なお昼食は、おにぎりが付く。
対局のあとは、成績発表を兼ねて、自己紹介タイム。このとき参加記念として、棋士のサイン扇子、サイン色紙、棋書などどれか一つがもれなくもらえる。
その後は同所にて、参加者による懇親会を6時ごろまで行う。ビール飲み放題に、つまみが付く。棋士も何人か遊びに来てくれるので、棋士とお近づきになりたい人は、ここで積極的に動くとよい。こういう席では、消極的な態度がいちばんつまらない。
席にはマンガ家のバトルロイヤル風間氏が参加し、似顔絵を無料で描いてくれる。私も描いてもらったことがあるが、苦笑いするくらいソックリだった。
改めて、ここまでで3,000円ポッキリである。たとえば渡部女流初段に教えていただくだけでも、すでにモトが取れそうな額である。私もいくつかの将棋イベントに参加したが、これだけ格安な値段設定はほかにはない。おカネに頓着しない将棋ペンクラブの面目躍如といえる。
このあとは希望者で二次会、三次会となるが、さすがにここからは自費である。文字通り朝から夜まで、将棋三昧。将棋と文章好きには堪らない一日となる。
交流会は、何時に来てもいいし、何時に帰ってもいい。来る者は拒まず、去る者は追わないのがペンクラブ流。当日は私も楽しみたいと思っている。
コメント (4)
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