いよいよ本日から、西山朋佳女流三冠の棋士編入試験が始まる。ところが日本将棋連盟のHPのどこを見ても、編入試験の案内がない。これ、将棋ファンにはけっこう注目の対局だと思うのだが、連盟はそこまで関心がないらしい。この乖離が面白い。
ためしにABEMAを見てみると、ちゃんと放送されていた。すばらしいぞABEMA。ABEMAは独自で棋戦も開催しているし、将棋ファンには欠かせない放送局といえる。
さて編入試験は五番勝負なので、とりわけ初戦が重要なのは言うまでもない。現行の制度になって4人が挑戦したが、その戦績は
今泉健司 2013年 ○○●○
折田翔吾 2019年 ○●○○
里見香奈 2022年 ●●●
小山怜央 2022年 ○○●○
である。初戦を勝った3人が合格し、負けた里見女流五冠はそのまま3連敗した。初戦を勝てば余裕が生まれ、以後の戦いものびのびと指せるということだ。
その第1局の相手は高橋佑二郎四段。第1局なので振駒が行われ、高橋四段の先手となった。
高橋四段の居飛車明示に、西山女流三冠は三間飛車。その後美濃に囲い、飛車を浮く。後手番でこの形まで組めれば十分であろう。
そこから飛車の取り合いになり、西山女流三冠が優位に立った。だがそこから形勢の細かい浮き沈みがあり、まだまだ予断は許さない。
やがて西山玉が美濃囲いから追い出された。形勢は西山女流三冠がまだいいが、ここから勝つためには西山女流三冠がノーミスで乗り切らねばならない。これが見た目以上に大変で、むしろ流れ的には、高橋四段のほうに波が来ているように思われた。
もう双方残り時間がほとんどないが、西山女流三冠は角のタダ捨てを織り交ぜ、耐える。数手後、打ち歩詰めの筋でギリギリ逃れ、西山女流三冠の勝ちが見えてきた。
最後は高橋四段の攻めが切れ、投了。西山女流三冠のうれしい先勝となった。
西山女流三冠、勝ったから言うわけではないが、終始落ち着いて指していたと思う。このぶんなら、イケるのではないか。
第2局は10月2日で、相手は山川泰熙四段。
ためしにABEMAを見てみると、ちゃんと放送されていた。すばらしいぞABEMA。ABEMAは独自で棋戦も開催しているし、将棋ファンには欠かせない放送局といえる。
さて編入試験は五番勝負なので、とりわけ初戦が重要なのは言うまでもない。現行の制度になって4人が挑戦したが、その戦績は
今泉健司 2013年 ○○●○
折田翔吾 2019年 ○●○○
里見香奈 2022年 ●●●
小山怜央 2022年 ○○●○
である。初戦を勝った3人が合格し、負けた里見女流五冠はそのまま3連敗した。初戦を勝てば余裕が生まれ、以後の戦いものびのびと指せるということだ。
その第1局の相手は高橋佑二郎四段。第1局なので振駒が行われ、高橋四段の先手となった。
高橋四段の居飛車明示に、西山女流三冠は三間飛車。その後美濃に囲い、飛車を浮く。後手番でこの形まで組めれば十分であろう。
そこから飛車の取り合いになり、西山女流三冠が優位に立った。だがそこから形勢の細かい浮き沈みがあり、まだまだ予断は許さない。
やがて西山玉が美濃囲いから追い出された。形勢は西山女流三冠がまだいいが、ここから勝つためには西山女流三冠がノーミスで乗り切らねばならない。これが見た目以上に大変で、むしろ流れ的には、高橋四段のほうに波が来ているように思われた。
もう双方残り時間がほとんどないが、西山女流三冠は角のタダ捨てを織り交ぜ、耐える。数手後、打ち歩詰めの筋でギリギリ逃れ、西山女流三冠の勝ちが見えてきた。
最後は高橋四段の攻めが切れ、投了。西山女流三冠のうれしい先勝となった。
西山女流三冠、勝ったから言うわけではないが、終始落ち着いて指していたと思う。このぶんなら、イケるのではないか。
第2局は10月2日で、相手は山川泰熙四段。
西山先生は、藤井先生の奨励会、最後の対戦相手だったことは前にも言いましたが、藤井先生は三段に上がったばかりだったので順位が悪くて、もし西山先生に負けていたら最年少棋士新記録はなかったんですよね。(藤井先生は13勝5敗で、上位に12勝6敗が5人もいらっしゃいました。)
最終日、藤井先生は、1回戦で負けてしまいガックリきてたところ、他の棋士も負けて、もし次を勝てば自力で昇段できることになり、その最後の対戦相手が西山先生で、西山先生は、「藤井先生が絶対勝つぞ!という気迫が凄かった」と、どこかでお話しされていました。
2016年の「三段リーグ」の成績を見てみると、西山先生は10勝8敗でちょうど真ん中。その頃から男性棋士と互角以上に戦えていたんですね。(ちなみに、里見先生もお強かったですが、その年は7勝11敗でした。)
西山先生、次戦も是非とも頑張って、初の女性棋士になって頂きたいです。
あ、今週のNHK杯、奇遇にも、西山先生と藤井先生の対局ですね。そちらも楽しみです。長文、大変失礼致しました。
藤井先生の三段リーグ、5敗もしていたことに驚きです。なにしろ、プロデビュー後は29連勝もしたんですから……。
藤井先生の「5敗」が、奨励会のレベルの高さを如実に物語っていました。
次回のNHK杯、西山先生の奮戦が楽しみですが、相手が悪すぎますね。
どこまで食い下がれるでしょうか。
藤井先生と同時に四段になられたのは、12勝6敗の大橋貴光先生でしたが、12勝6敗の次点のメンバーは、黒田尭之先生、池永天志先生、杉本和陽先生、出口若武先生。奨励会のレベルは本当に高いです。
なかなかすごいメンバーですね。
しかしこれ、プロになってからの藤井先生の棋力の伸びがすごいですね。一気に引き離しました。