一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

「将棋ペン倶楽部」2012年秋・第58号

2012-09-20 00:07:32 | 将棋ペンクラブ
10日(月)、拙宅に「将棋ペン倶楽部」58号が届いた。その内容を紹介する。

表紙「会津東山温泉の旅館」…中原周作

第24回将棋ペンクラブ大賞
大賞選考会、受賞のことば、受賞作紹介、推薦作ひとこと集、など。
「大賞選考会」は、木村晋介将棋ペンクラブ会長、文芸評論家・西上心太氏、所司和晴七段によって行われた。選考過程がキメ細かく記されているので、読者が納得できる。
文芸部門大賞(ノンフィクション)は、「われ敗れたり」を書いた米長邦雄永世棋聖。「受賞のことば」では、後半部分に意味不明の記述がある。将棋ペンクラブにケンカを売っているとしか思えないのだが、あれはどうなのだろう。
「受賞作紹介」は、観戦記は丸ごと再掲されているが、書籍は、内容と著者を紹介しているのみ。以前は本文を何ページか、縮小コピーして紹介していたが、予算の関係か、いつの間にかなくなってしまった。ちょっと物足りない。

愛棋家坂口安吾(下)4…本多俊介
安吾の観戦記などを紹介。筆者は安吾に造詣が深く、各資料を相当読み込んでいる。本作は数年前から断続的に掲載されている。もうけっこうな分量になっているはずで、完結したら1冊にまとめてもらいたい。私が買うかどうかは分からないが。

加藤治郎先生の贈りもの…澤田多喜男
加藤治郎名誉九段と筆者との、指導対局の自戦記。これが指されたのが昭和19年7月。いまから70年近く前の将棋がリアルタイムで蘇る。これが将棋の素晴らしいところ。アマ相手に「お世辞負け」はしない、という加藤名誉九段の姿勢も素晴らしい。

将棋お道具考…北川茂
最近はネット上での将棋がさかんで、そうなると将棋盤・駒一式の道具がいらなくなる、と筆者は危惧する。

日本将棋の起源:二中歴…今泉忠芳

盤と駒による世代間コミュニケーション…三宅英治
ゲーム機で遊ぶより、盤を挟んで対峙し、コミュニケーションを図ろう、と筆者は説く。

まわり将棋…榊原智
息子さんとのまわり将棋。いずれは本将棋を指したいと願う父親であった。

オレたち将棋んゾンビ…バトルロイヤル風間
都合により載せられなくなった没ネタ3本。いずれも羽生善治王位・棋聖が登場しているのは、さすがの存在感である。

第24回将棋ペンクラブ贈呈式は、あす21日(金)、JR四ッ谷駅・麹町出口「スクロール麹町」で、18時30分から行われる。
会費は男性8,000円、女性6,000円。非会員でも参加はOKである。
ヒトの受賞なんかお祝いしたかねえや、といいたいところだが、今年は米長永世棋聖が大賞を獲ったということもあり、行ってお目にかかりたいと思っている。
コメント
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