一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

8月31日のジョナ研(前編)

2012-09-05 00:09:44 | ジョナ研
新聞によると、JR北海道・江差線の木古内-江差間42.1kmが、2014年春に廃止になるという。江差線は何度か乗ったことがあるが、いつもガラガラだった。どうしてこの路線が存続しているのか不思議だったから、ついにお告げが来たか、という感じだった。しかし北海道の鉄道事情は厳しい。

8月31日(金)は、8月2度目のジョナ研があった。
午後6時15分に家を出るが、まず郵便局に寄る。LPSAファンクラブ「Minerva」の有効期間がきょうまでで、次年度分の振り込みをするためである。
この1年間、私はLPSAのイベントにはまったく行かず、芝浦サロンにも6回しかお邪魔しなかった。会報やメールマガジンにもほとんど目を通していないし、果たしてファンクラブに入っていることに意味があるのか? と自問したが、棋友のHon氏に「更新は最低限の義務です」と諭され、それに従ったのだった。振り込み料を含めて、5,080円也。

駒込ジョナサンには、午後7時に入った。先客はHis氏。すでにビールのジョッキと、つまみが2品置かれている。いったいHis氏は何時に来たのだろう。
しかも驚いたことに、すでに将棋盤が出ていた。そこには何かの局面が並べられている。この時間から将棋盤が出ているとは…。
きょうHis氏は朝から将棋会館に入り、「女流棋士スーパーサロン」で千葉涼子女流四段に将棋を教わった。道場内のテレビには、大野八一雄七段対北浜健介七段戦(朝日オープン)が映しだされていた。そこでHis氏は指導対局後の自由対局を中断し、これを観ていたという。テーブル上の将棋が、それである。
終局し、「大野七段勝ち」。His氏が会館表の喫煙所で一服していると大野七段が降りてきたので、His氏は当然祝福した。ところが大野七段は「負けました」。
実はテレビ横に貼られた棋士名札が、逆だったのだ。
これがHis氏の用意したオチだったのだが、私は、ふたりの手つきを見て上下逆が分からなかったのかと訝った。大野七段の手は浅黒でガッシリしているし、北浜七段のそれは白くて細い。しかも北浜七段は左利きである。まあ、気が付かなかったものはしょうがない。
それはともかく、懇意にしていただいている棋士の敗退は、私もショックだった。
続けて千葉女流四段との将棋が並ぶ。どうでもいいが、ピッチが早くないか? 私はもう少し、寛ぎたいのだが…。
この将棋、千葉女流四段の指し手が遅く、早見え早指しのHis氏は辟易したという。千葉女流四段は元奨励会・元タイトルホルダーだからパッパッ指しそうなもので、にわかには信じがたい話である。
将棋も大差で、His氏の勝ち。終盤、上手玉に即詰みがあったのに、それに気付かず遠回りで攻めたところ、終局後千葉女流四段に「詰みのあるところでは詰ましてください」と指摘されたという。さすがに女流プロ、指し手は遅くとも、詰みの有無の局面ではしっかりしているのだ。
将棋の紹介がひととおり終わってHis氏、
「大沢さん、一局、やろう!」
「ちょっと…オレ、まだメシ食ってませんけど!」
His氏、リキが入り過ぎている。ジョナ研に新参加する人が陥りやすい誤解が、「ジョナ研では、最初から最後まで将棋が指せる」というものだ。
そんなことはない。ジョナ研とは、食事をしながら将棋の話題で楽しみ、一息ついたところで、じゃあ将棋でもしましょうか…と、研究や実戦を行うものである。最初から将棋三昧ではみんな疲れるし、店への印象もよくない。
まあそこらあたりの要諦は、参加の回数が増えれば、自然に理解できるだろう。私はもちろん、指し将棋には応じなかった。
7時半、Fuj氏が来る。His氏がFuj氏にも、大野-北浜戦、チバリョー戦を並べる。もちろん、それぞれのエピソード付きである。
8時すぎ、Kun氏が来る。レギュラーはこれですべてだが、あと、Kun氏が誘ったスペシャルゲストが来店する予定である。
当然Kun氏も、His氏の実戦を鑑賞した。私はこれで、3回同じ話を聞くことになった。
8時50分、ついに実戦開始。緒戦はHis-Kun戦である。Kun氏の先手で、▲7六歩△3四歩▲2二角成△同銀▲4五角!△8五角! と進んだ。
Kun氏の▲4五角は、いつも指されている手を逆に指してやろう、の意。対して△8五角が、これまたHis氏にしか指せない強情な手だった。
以下▲5六角△5四角という「相腰掛け角」が出現し、奇怪な将棋となった。
9時5分、将棋ペンクラブ幹事のA氏が見えた。彼が今夜のスペシャルゲストである。A氏はKun氏と懇意で、何かのはずみで、今回参加の運びになったらしい。むろん私も知己で、昨年秋に私が体調を崩したとき、A氏夫妻には大変お世話になった。
A氏とは今年の「将棋ペンクラブ関東交流会」で顔を合わせているが、私が二次会には参加しなかったので、あまり話ができなかった。きょうはたっぷりおしゃべりができる。
まず、文章談議になる。A氏が私のブログをホメるので、こそばゆい。と思うそばから、
「室谷(由紀)さんのどこがいいの?」
とジャブを繰り出してきた。
「何?」
私の眉がピクリと動いた。
(つづく)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする