いいしらせのグッドニュース[パート・Ⅱ]

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ロンスンの 「 サイコパス・テスト 」  プレゼン・6。最終回 “ グレー・エリア ” について。

2013-05-29 13:52:06 | Weblog

   私がロンドンに戻るとトニーが電話してきました。 「どうして電話をくれなかった?」
   私は みんな彼がサイコパスだと言ってると伝えました。 「俺はサイコパスじゃない
   ― 診断表の項目に“後悔の欠如”があるけど 、別の項目には“狡猾さ”や“人を操る傾向”もある。
   だから犯した罪を後悔していると言っても 医者は“サイコパスにありがちな ― 後悔を装う巧妙な手口だ”
   って言うんだ。 奴らは魔法みたいに何でも逆に解釈するんだ」。 そしてこう言いました。
   「審理があるんだ 来るかい?」 私は了解して審理に行きました。
   ブロードモアに入って14年とうとう彼は釈放されました。 決定理由はこうです。
   彼を無期限に収容すべきでない。 なぜなら診断表でスコアが高くても、それが意味するのは
   再犯の可能性がある という程度だからです。 彼は釈放されました。
   廊下で彼は言いました。 「ジョン いいか? みんな少しはサイコパスなんだ。 あんたも 俺もまあ 
   俺は明らかだが」。
   私はこれからどうするつもりか聞きました。 彼は「ベルギーに行くつもりだ 好きな女がいるんだが結婚してる。
   だから旦那と別れさせるのさ」。



   


   ここまでが2年前の話です。 私の本はここで終わっていました。
   その後20か月はすべて順調でした。 悪いことは起こりませんでした。
   彼はロンドン郊外で女性と暮らしていて、 サイエントロジストのブライアンによれば
   失った時間を取り戻しています― 不気味な気もしますが いやそうでもありません。
   20か月経った後、 彼は1か月間 刑務所に入りました。 彼によればバーで喧嘩になり 1か月 服役したのです。
   悪いことではありますが、 刑期が1か月であればどんな喧嘩であれ そうひどくなかったのでしょう。

   トニーが電話をくれました。 私はトニーが出所したのは正しいことだと考えています。
   狂った部分だけで人を評価すべきではないからです。 トニーは半分だけサイコパスなのです。
   社会は曖昧さを嫌いますが、彼はグレー・エリアです。 でもグレー・エリアこそが人の複雑さや
   人間性が見えるところ ― 真実が見えるところなのです。
   トニーが言いました 「ジョン 酒でもおごらせてくれ あんたがしてくれたことに感謝しているんだ」
   でも私は出かけませんでした。 皆さんならどうしていましたか?

   ありがとう。



   

   


   ロンスンの〆の言葉をくり返します。

   狂った部分だけで人を評価すべきではないからです。
   トニーは半分だけサイコパスなのです。
   社会は曖昧さを嫌いますが、彼はグレー・エリアです。
   でもグレー・エリアこそが人の複雑さや 人間性が見えるところ
   ― 真実が見えるところなのです。



   6回もおつき合いいただき、ありがとうございます。
   今朝の夢見はいかがでしたか。


   


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