ムラカミ ハルキさんの待たれた新作が出た。
なにか海外の文学賞にノミネートされたという報道も数日前にみた。
わたくしはハルキストではないと思います。
あの頃「1Q84」を読んで、一気に読みあさり文庫本をすべて読んだと思います。1年半くらいの間だったか。
その途上で、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」と「ねじまき鳥クロニクル」とに遭遇しました。
ガーンッとあたまを直撃されて、圧倒されてしまった。
そのあと、「アンダーグラウンド」、「約束された場所で」を手にする。前者は途中で離れる。
彼の80年以前のものに興味が急速にうすれる。「意味がなければスイングはない」の途上で気持ちがしぼんでしまう。
そんな推移でした。
“しりとり”みたいに展開するわたくしの読書道程で、つい最近タネ切れになって
「走ることについて語るときに僕の語ること」、「意味がなければスイングはない」、「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」
を読み返していました。
新作出版報道を聞いたのはそんな矢先。
「意味がなければ…」のどこでひっかかったのか、想いだすことができませんでした。困ったものです。
音楽で”描写力”なりのトレーニングをしていることが、当時鼻についたのでしょう。
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」 村上春樹
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」12日、解禁。
店頭が落ちついたら、わたくしは買いに行くつもりです。
ネットにはそれこそ、新刊「超速」レビュー、【最速レビュー】などが目白押しで、概要はわかってしまいました。
困ったものです。まったく。
ただ、「色彩を持たない多崎つくると、…」の意味が理解できなかったのですが、
「多崎(たざき)つくる」という人名であるとわかりました。
TBSラジオで、宮台真司と荻上チキのふたりが「つまらない」とカンタンにかたづけておりました。
ネット上で、出版ニュース社代表の方の言葉、「読者側も3・11以降、村上さんの言葉を渇望していた」が
順当に思われました。
が、夕刻本屋さんを念のために覗いたら、10冊ほど積まれていて買ってしまいました。
今、手元にあります。
さて …。