AKB48の旅

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NHK音楽熱帯夜 AKB48選抜総選挙スペシャル 再見

2014年02月23日 | AKB
第4回AKB48選抜総選挙は、2012年6月6日に催されてる。会場は第3回と同じく日本武道館。フジでの地上波生中継があり、ネット配信があり、こうしてNHKBSのスペシャル番組が製作されるということで、メディアサイド的な視点だと、一大ブレイクという風に写る。当時のあやふやな記憶でも、とりわけ印象的な出来事だったように思い出される。

けれども、こうして現在から選抜総選挙の歴史を振り返って、第1回から順番に見返してみると、この第4回は立ち止まった感触がある。第1回が選抜総選挙の幻のような始原となり、第2回で爆発的インフレーションが始まり、その勢いが第3回へと持続する、そんな流れが、この第4回では滞ったかのように写る。

内容的な面白さのことを言ってるのではない。選抜総選挙というイベントとしての凄さは言うまでもない。順位の発表には当然の如くワクワクするしかないし、各メンバーのスピーチが素晴らしい、魂の叫びになってるのも変わりない。けれども、選抜総選挙の歴史的な流れ、この試みが持つモメンタムとしての爆発的な何かが、停滞したことが分かるように思う。

既述のように、第4回の投票総数は138万4122票であり、第3回の投票総数116万6145票から2割程度の増加に止まった。会場も第3回と同じ日本武道館だった。もちろん単純に投票総数だけで語れる話ではないことは分かってるし、直接観覧者数みたいな指標も、当初からは大きくその意義が変わってしまったことも理解してるつもり。

強いて言うなら、前田VS大島というメインストリームの物語が終わった後、次の物語であるところの指原レボリューションがまだ仕込みの段階であり、そういう意味での狭間の選抜総選挙とでも言うか。もちろん松村さんを含む、SKEの台頭と言った見所はあったんだけど、それはやはりサイドストーリーにしかならなかった。

第4回選抜総選挙は、テレビという増幅装置に正式に乗っかった上に、ネット配信まで実現したことで、見かけ上の大拡張は間違いなくなされた。けれども、それは所詮はテレビだったということ、ネット配信だったということ、つまりは発信サイドの都合の問題なんであり、内部的な実体を伴ったものではなかった。

なんか、西武ドームの初日の秋元氏の講評で語られた、「立ち止まったな」という言葉が思い出される。私の中での勝手な思い込みだけど、この第4回選抜総選挙の立ち位置が、どこか西武ドームコンサートと重なって見える。おそらくはこの感触こそが、第5回の会場を日産スタジアムへと変えた、その一番の理由なんではないか。

個別の内容的には既述かも知れないけど、何と言っても47位で呼び出された宮脇さんが印象的だった。この時点ではまだ幼さが残る容貌だけど、内奥から輝くような美しさが、既にして仄見えてる。これはたぶん間違いなく知性の光なんだろう。

あとは終わった歴史としてだけど、篠田さんの「潰すつもりで来て下さい」。指原さんの助走として4位と、やはり見事と言うしかない構成のスピーチ。渡辺麻さんの「1位をとりたい」宣言という足掻き。ちなみに「足掻き」と言う言葉に、けなす意図は一切ないことは断っとかないと。こういう「足掻き」こそが日本的な真の美しさ。大島さんのスピーチでは、やはり前田さんは来なかった方が良かったと感じられた。ホント、テレビ局というのは美しいものを平然と壊して行く。

1 コメント

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Unknown (通りすがりのぽんこつ)
2014-02-23 08:25:43
ふふふ。
確かに美しくないですね。

でもまあ、
「泥臭さ」、「蛇足は無理矢理でも付ける」
・・・がAKB=秋元流でもありますから。
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