映画「The 9th Life of Louis Drax」(邦題「ルイの9番目の人生」)を観た。
http://louis9.jp/
タイトルを見た限りでは、運の悪い少年が何かのきっかけに変化していくような、いわゆる成長物語かと思っていた。しかしさにあらず。少年の運の悪さは生まれた環境にあったのだ。
物語が進んで真実が明らかになっていくにつれ、少し怖くなってくる。少年はどうしてそんなに運が悪かったのか。人間の愛情とはそもそもどんなものなのか。
映画の半ばで真相はほぼ明らかになるが、それでも物語への興味が失われることはない。作品は人間関係の本質に踏み込んでいく。人間は弱く、それ故に恐ろしい生き物なのだ。