三無主義

 ~ディスパレートな日々~   耶馬英彦

不服従のすすめ

2010年01月30日 | 政治・社会・会社

テレビで平林都という中年女性が依頼された会社の従業員にスパルタ教育をするのを見ました。汚ない関西弁で怒鳴り散らす姿はまともな神経の持ち主なら見るに耐えられないひどいものでした。テレビ局は何故あんな醜悪な場面を放送するのでしょうか。
平林がスパルタ教育をする目的は、直接的には平林自身の金儲けのためです。間接的には依頼した企業の従業員の接客を向上させて収益の増加を図るため、やはり金儲けのためです。簡単に言えば、平林は銭ゲバ、守銭奴です。
もちろん平林に限らず私たちもお金のために働いています。それは間違いのない事実ですが、私たちは仕事というものが人格をスポイルするものであること知っています。仕事というものの本質はパンのために自由を投げ打つことなのです。世界各地に共同体が形成されはじめた頃から一貫して、それが私たちの原点の認識です。
働かざる者食うべからずという諺は私たちの誰もが知るところであり、この諺を否定することができる人はあまりいないと思います。働くことは義務であり正しいことであり、働かないこと、怠惰なこと、放蕩することは正しくないこと、悪いことであると私たちの多くが思っています。これらの教条は、理論というよりも暗黙の前提のようなものになっていて、逆らうのは非常に難しい。
しかし平林のように金儲けの論理を振りかざして他人を強制し、人格まで否定する醜い姿を見て却って気づくのは、人はパンのみにて生きるに非ずということです。言うまでもなく新訳聖書の中の一文で、ドストエフスキーはこの言葉について、イエスが人間に自由を与えた言葉だと解釈しています。つまり、人間は生き延びるために生きているのではなく、何か別のものを求めながら生きている訳です。それは必ずしも聖書にある「神の言葉」ではなく、本能的な欲望であったり社会的な承認欲求であったりするでしょう。特に承認欲求については社会的に仕事をする上で欠かせないものであって、どういう分野、どういう方向で承認欲求を満たそうとするかが人間の個性となります。つまり社会の中で仕事をする意欲を持ち続けるためには個性を認めてもらう必要があります。
ところが平林のように一切の個性を認めず、頭てっぺんから爪先まで平林の言う通りにさせて、できない者には罵声を浴びせかけた上に人格まで否定するやり方だと、そんな目に遭いたくないという一点で仕事に臨むことになります。その結果として平林が教えるような作り笑顔の気持ちの悪い接客が生まれます。そしてそれを気持ち悪いと思わない上っ面だけを重視する経営者によって、従業員に無理強いする訳です。無理強いされて長続きする仕事はありませんから、その内みんな辞めていきます。
平林が従業員にスパルタ教育をしてあの気持ちの悪い接客を徹底させることで売上が上がるとすれば、それは客のレベルが低いからです。うわべしか見ない客が、笑顔にだまされ、言葉遣いにだまされて質の悪い商品をつかまされるのです。同じ商品を売るにしても笑顔で愛想よく売れば売れるというのは、低レベルの心理操作であり、詐欺みたいなものです。言うなれば、平林の教育は詐欺師を育てるためのものです。情緒的に不安定な人間は、騙されて買ってしまいます。
平林が人格否定のパワーハラスメントをしても訴えられずに食っていけるのは、それを容認してしまう社会に問題があります。実は、店員の笑顔に心を許してしまうという心理は、無愛想な態度を許さない不寛容の裏返しなのです。なぜ無愛想な態度を許さないかというと、自分が大事にされているという認識、つまり客としての承認欲求が満たされないからです。釈迦やキリストがあれほど説いたにもかかわらず、私たちは精神的な強さをいまだ身につけていません。だから店員の笑顔に騙されるし、平林のようなパワーハラスメントにも屈してしまうのです。人間はその程度のレベルでしかないということです。もちろんかくいう私も例外ではありません。
しかし、平林のように相手の個性や人格を一切否定するパワーハラスメントに対しては、少なくともそれはおかしいことだ、金の奴隷になるのは嫌だと抵抗することはできます。勤めている会社が平林のようなパワーハラスメントを生業とする犯罪者まがいの詐欺的なコンサルタントを招いたら、断固として不服従を貫かねばなりません。ああいった種類の人間を排除していく方向に進まないと、日本はおかしな国になってしまうでしょう。


AJC杯~人気の3頭で

2010年01月24日 | 競馬
AJC杯G2です。
今回は久々に消去法で。大敗が続いているビエンナーレネヴァブションダイワワイルドボアアルコセニョーラシャドウゲイトはまず消し。ネヴァブションは絶好調横山が乗りますが、勢いという面で昨年より数段落ちます。ここでは敷居の高いドットコムベルモントルパンも消し。マイネルキッツは有馬記念で5着に入ったものの、勝ち馬からは1秒2差といまだ復調途上。中山得意のゴールデンダリアも前走金杯が少し負けすぎ。アドマイヤコマンドは1年8ヶ月ぶりでいくらなんでもここは叩き台でしょう。
残りは3頭になってしまいました。金杯組は斤量がデルフォイがプラス2キロに対してトウショウシロッコはプラス1キロ。しかしデルフォイは前走を叩いての上昇度が見込めます。キャプテントゥーレは前走からのプラス1キロと、天皇賞の大敗が気になるところではあります。この3頭は同等の評価になります。

◎トウショウシロッコ
〇デルフォイ
▲キャプテントゥーレ

人気の3頭なので3連単のボックスを買います。


日経新春杯~トップカミング

2010年01月17日 | 競馬
日経新春杯G2です。
昨日のニューイヤーステークスではバトルバニヤンが6着に沈み、トーセンクラウンは3着に食い込んだものの人気サイドの馬券でした。残念。
京成杯の方は明け3歳馬のレースで難しいので、今週は日経新春杯のほうを買います。
狙いはトップカミング。以前から応援していたわりに、重賞には出てこなかったので馬券はあまり買っていません。ここは頭からの狙いで、2着候補もベストメンバーメイショウベルーガと人気どころですが、仕方のないところ。3着候補はサンライズマックスインティライミ

◎トップカミング
〇ベストメンバー
▲メイショウベルーガ
△サンライズマックス
△インティライミ

馬連を買っても仕方がない倍率なので、3連単をフォーメーションで買います。


シンザン記念

2010年01月10日 | 競馬
シンザン記念G3です。
金杯は京都と中山の両方を買って1勝1敗。わずかにプラスでした。幸先がいいのか悪いのか微妙なところ。
さてクラシックの足音が聞こえてくるシンザン記念ですが、抜けた馬がいない混戦です。人気のキョウエイアシュラは1200mでしか連対がない上に、1400mで0秒3、1600mで0秒8と、距離が延びるごとに着差が大きくなっています。ヤネも三浦ですし、あまり買いたくありません。その他の馬で1200mしか連対のないレトエスカーダシゲルモトナリエーシンホワイティも切ってしまいます。
他の馬はというと、やはり一長一短ですが、ピサノユリシーズを中心に見ました。前走3着とはいえスローで後方から上がり33秒8の脚を使っているので、今回もアグネスタキオン産駒らしい瞬発力に期待します。同じレースで4着のセレスロンディーは人気薄ですが、京都コースが得意そうですし、ここは狙い目かも。そしてセレスロンディーが勝った未勝利戦で2着のカネトシディオスも大崩れがないタイプで、前走の未勝利戦もしぶとい勝ち方でした。
前走の未勝利戦で、2着に3馬身半の差をつける瞬発力を見せたメイショウカンパクが強敵。穴はメイショウドトウ産駒のシャインケイエスケイト

◎ピサノユリシーズ
〇メイショウカンパク
△セレスロンディー
△カネトシディオス
△シャイン
△ケイエスケイト

から馬連を買います。今年はG1以外は控えめに買うことにします。