喜多院法興寺

住職のひとりごと

ノーベル生理学・医学賞に山中伸弥・京都大学教授

2012-10-09 06:42:54 | Weblog
10月9日 編集手帳 読売新聞

 {人生は、生きてみないことには分からない。涙も 涸 ( か ) れ果てた失恋に、あとで感謝することもある。〈今までに、私をフッてくれた人たち、ありがとう。おかげでこの息子に会えました〉。日本一短い手紙のコンクール『一筆啓上賞』の、かつての入選作にある◆男女の仲に限るまい。この道で生きようと志した人生の夢に、つれなくされる失恋もある。今年のノーベル生理学・医学賞に選ばれた山中伸弥・京都大学教授(50)も経験者であるらしい◆スポーツ選手を治療する整形外科の臨床医を志し、挫折している。うまくやれば20分の手術が2時間かかったというから、よほど不器用だったのだろう。邪魔で足手まといの“ジャマナカ”と、先輩医師からは残酷な異名までもらったという◆臨床医になる夢にフられて研究医に転身し、iPS細胞(新型万能細胞)という途方もない“孝行息子”を人類の未来に産み落とした。〈人間万事 塞翁 ( さいおう ) が馬〉だからこそ、人生は面白い◆仕事に、恋に、あるいはほかの何かにつまずき、どん底のなかで偉業の朗報に接した人も多かろう。あすを信じて、きょうの悔し涙に乾杯!}

 受賞決定の知らせは、大阪市内の自宅で受けた。80を超えた母に報告できたことが本当に良かったと笑顔を見せた。iPS細胞は難病の原因解明や治療、新薬開発につながると期待されるが、まだ実用化されていない。国の支援がなければ受賞できなかった。日本という国が受賞したと研究費支援に感謝した。これから難病患者にとって大きな希望になっている。日本にとって暗いニュースが 多いなか、山中教授のノーベル賞受賞は本当にうれしい。



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