5月14日 よみうり寸評
{「すごく遠回りしたけど、諦めずにやってきてよかった」と福見友子選手。ロンドン五輪の柔道女子48キロ級の代表に決まっての弁だ◆短い言葉にすべてが込められている。偉大な先人谷亮子(旧姓田村)を2度倒した選手はほかにいない。初めての勝ちは2002年、16歳、高校生の時だ◆それから10年。2度目に倒したのは07年だが、その年の世界選手権代表はやはり谷。福見が世界選手権で初の金メダルを手にしたのは09年。だが、10、11年の世界選手権は続けて2歳下の浅見八瑠奈に金をさらわれて、福見は銀◆これで〈ポスト谷〉は福見から浅見に移った感が強かった。13日のロンドン五輪最終選考会、浅見は1回戦でよもやの敗退。代表は福見になった◆できれば決勝で2人の対決を見たかった。前回までの五輪5大会に連続出場、48キロ級で金2、銀2、銅1を獲得した谷選手の後継がやっと決着した◆「すごく遠回りした」とはこの経過のこと。「諦めずに」最後まで粘った不屈の福見選手、初の五輪に期待する。}
福見選手は初戦から闘志を前面に出して戦い、決勝は浅見を破った高校3年の岡本を圧倒し、延長の結果、判定となりで3人の審判全員から支持を得た。
16歳で絶対的な存在だった田村亮子に初めて勝ち、福見の名が知れ渡ったのが02年のこの大会。それから10年。幾度の挫折を乗り越え、やっと夢をかなえた。
福見友子は重大な決意を胸に秘め、代表を逃せば現役を退く覚悟だった。「強い気持ちを持って戦うことが大きな力になる」と信じ、柔道人生の全てを注ぎ込んだ執念が、逆転による五輪切符をもたらした。福見選手にロンドン五輪で是非とも優勝してもらいたい。
{「すごく遠回りしたけど、諦めずにやってきてよかった」と福見友子選手。ロンドン五輪の柔道女子48キロ級の代表に決まっての弁だ◆短い言葉にすべてが込められている。偉大な先人谷亮子(旧姓田村)を2度倒した選手はほかにいない。初めての勝ちは2002年、16歳、高校生の時だ◆それから10年。2度目に倒したのは07年だが、その年の世界選手権代表はやはり谷。福見が世界選手権で初の金メダルを手にしたのは09年。だが、10、11年の世界選手権は続けて2歳下の浅見八瑠奈に金をさらわれて、福見は銀◆これで〈ポスト谷〉は福見から浅見に移った感が強かった。13日のロンドン五輪最終選考会、浅見は1回戦でよもやの敗退。代表は福見になった◆できれば決勝で2人の対決を見たかった。前回までの五輪5大会に連続出場、48キロ級で金2、銀2、銅1を獲得した谷選手の後継がやっと決着した◆「すごく遠回りした」とはこの経過のこと。「諦めずに」最後まで粘った不屈の福見選手、初の五輪に期待する。}
福見選手は初戦から闘志を前面に出して戦い、決勝は浅見を破った高校3年の岡本を圧倒し、延長の結果、判定となりで3人の審判全員から支持を得た。
16歳で絶対的な存在だった田村亮子に初めて勝ち、福見の名が知れ渡ったのが02年のこの大会。それから10年。幾度の挫折を乗り越え、やっと夢をかなえた。
福見友子は重大な決意を胸に秘め、代表を逃せば現役を退く覚悟だった。「強い気持ちを持って戦うことが大きな力になる」と信じ、柔道人生の全てを注ぎ込んだ執念が、逆転による五輪切符をもたらした。福見選手にロンドン五輪で是非とも優勝してもらいたい。