喜多院法興寺

住職のひとりごと

仏頭すげ替えは著作権侵害=寺に広告掲載命令-知財高裁

2010-03-26 06:57:33 | Weblog
時事通信
 {仏像の頭部を無断ですげ替えたのは著作権侵害だとして、制作者の遺族が寺側に仏頭を元に戻すよう訴えた訴訟の控訴審判決で、知財高裁は25日、著作権侵害を認め、すげ替えの経緯を説明する広告文の新聞掲載を命じた。一審が認めた頭部の原状回復は認めなかった。

 判決によると、問題となったのは、光源寺(東京都文京区)にある「駒込大観音」と呼ばれる十一面観音菩薩立像。東京大空襲で消失した像を、寺の依頼を受けた仏師らが1993年に再建した。

 檀家(だんか)らがにらみつけるような表情に違和感を訴えたため、寺側は制作者の死亡後、弟子が造った頭部にすげ替えた。

 飯村敏明裁判長は、仏頭すげ替えはやむを得ない改変には当たらず、著作権侵害に当たると指摘。その上で、元の仏頭は保管されており、原状回復までしなくても、広告文で著作者の名誉回復が図れるとした。}
 
 判決によると、先代の住職は、観音像の再建を仏師に依頼、93年に完成した。しかし参拝者らから、にらみつけるようなまなざしに見えることから、「慈悲深い顔にしてほしい」といった声が上がった。現住職が仏師の弟子に依頼し、頭部を作り直してすげ替えた。判決は、すげ替えについて著作権侵害を認定。そのうえで、「頭部を新たに制作し交換した行為には相応の事情があった」と述べ、元に戻す必要まではないと判断した。最初に仏像製作を依頼するときに、観音様のお顔について、優しい顔にして欲しいと希望しておけば問題が起きなかったと思う。最初に作った仏師にしたら、顔のすげ替えは全否定されたと思うに違いない。