憩う、楽しむ 広島・湯来通信 

広島市中心部から1時間。新たな交流・体験エリアである湯来地区の最新情報。天然温泉と豊かな自然が皆様をお待ちしています。

朝日が気持ちいい

2008年01月25日 08時30分23秒 | イベント
1/25(金)

 太陽がビルの窓ガラスに反射して眩しく感じる朝です。
 遠く、山間の方を見れば白く霞んでいるので少し雪が舞ってるかも知れません。
 外は寒いので暖かくしてお出かけください。


 湯来に伝わる民話「おなみ淵」

 昔、砂谷村の大野原というところに仲の良い夫婦が住んでいました。婿さんは大変な働き者で気の優しい人でした。嫁さんは「おなみ」と言いました。
 婿さんは昼間に一生懸命働くので夜はぐっすり眠ってしまいます。婿さんがぐっすり眠ってしまうと、おなみさんはそっと家を抜け出し、山を越えて、八幡川の淵へ水浴びに行っていました。
 「わたしは、蛇の相を受けているので体が熱くなりどうしようもない」婿さんには言えず、夜が来ると黙って淵へ通っていました。
水の中に入ると体の熱が取れ、気持ちよくなって淵の中を泳ぎまわっていました。一刻(30分)もすると急いで家に帰り、何事もなかったかのように朝を迎えます。
 そんな夜が続いたある夜、婿さんが夜中にふと目を覚ますと嫁のおなみがいません。どうしたことかと家の中を探しましたがいません。それからしばらくすると、髪の毛をぬらしたおなみさんが帰ってきて、そっと床に入ります。しかし、婿さんは何も問わず、次の夜を迎えました。
 次の夜、婿さんはぐっすり寝たふりをしていました。すると、おなみさんはいつものようにそっと寝床を抜け出しました。婿さんもそっと抜け出し、おなみさんの後をつけました。山を一つ越え、いつもの淵にやって来ました。
 おなみさんは淵の上の大きな岩の上にぞうりを脱いで水に入りました。すると見る見るうちにおなみさんの体は大蛇に変身し、淵の中を嬉しそうに泳ぎまわります。
 じっと見ていた婿さんは、「おなみは大蛇の相を受けていたのか。わしの嫁さんということで、好きな水浴びも自由にできないのだろう。わしの方から解放してやろう」と婿さんは岩の上にあったぞうりのはな緒を切っておきました。
 水から上がったおなみさんは岩の上のぞうりを見て「私はもう帰ることができない」と言って、その淵に棲みつきました。その後、人々はこの淵を「おなみ淵」と呼ぶようになり、ぞうりを脱いだ岩を「ぞうり岩」と呼ぶようになりました。

 大野原という地名は実際にありますが、勉強不足のため淵と岩の名称があるかどうかは確認できていません。
 物語のパターンからすると「蛇女房」「鶴の恩返し」など、各地に伝わる民話と似通ったところがあるようです。ぞうりのはな緒を切った婿さんのように、広い心を持ちたい私です。
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