お寺さんぽ Ver.03

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浮御堂[海門山満月寺] (滋賀・大津市)

2009年01月15日 | お寺
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は、近江八景のひとつ”堅田の落雁(らくがん)”で有名な滋賀は大津の「浮御堂(うきみどう)」です。

こちらも行きたかった場所なのです。
宮島などもそうですが、水辺と日本建築っていうのは、なんでこんなにも合うんでしょうかねー。
こちら「浮御堂」は琵琶湖へ突き出た、非常に風情と赴きのある建物なのでした。




さて、「浮御堂」とはこちらのお堂単体の名前でして、本当は「海門山満月寺」という禅寺の一部。

長徳元年(995)
時は「一条天皇」が治める平安時代のこと。
比叡山横川恵心院に住んでいた「源信僧都(恵心)」
山から琵琶湖を眺めているうち、彼はふと何か感じたようなのでした。

下山した「源信僧都」は自ら千体もの「阿弥陀仏」を刻み、さらに湖中にて一宇を建立。
湖上通船の安全と衆生救済を発願したのです。
当時「千仏閣」、「千体仏堂」と称したそちらが「浮御堂」の始まりなのです。

しかし、京へ隣接する戦略上の要地であった近江は、各時代にて度々戦火に遭っております。
こちらの「浮御堂」も例外でなく、何度もの戦場となったことで、室町時代頃は荒廃していたそうです。
ようやく復興となったのは、江戸時代になってからのこと。
…そりゃ、世情不安定な時にわざわざ湖上へお堂建てようなんて酔狂なことはしませんわね(笑)

ちなみに現在のお堂は、昭和十二年に再建されたものです。
これは登録文化財。
観音堂にある「聖観音坐像」は平安時代の重文なのでした。



なお、”堅田の落雁”というのは、「浮御堂」へ列をなして舞い降りる雁の光景…で、いいんですよね?
違ってたらごめんなさい。だいたいそんなんな筈です。
ほか、パンフにあったので八景を並べてみますと…

■特別おまけ 【 近江八景 】
 ・堅田の落雁
 ・北より比良の暮雪(琵琶湖西岸の比良山地)
 ・唐崎の夜雨(唐崎神社)
 ・三井の晩鐘(三井寺)
 ・粟津の晴嵐(粟津原)
 ・瀬田の夕照(瀬田の唐橋)
 ・石山の秋月(石山寺)
 ・矢橋の帰帆(草津市)


…こんな感じ。
できれば全てコンプリートしてみたいですね。
ぜひ訪れてみて下さい。



[住所]
 海門山満月寺 浮御堂
 滋賀県大津市本堅田1-16-18

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※また近々行きたいと思います。
 一週間くらい休みほしいですねー。