お寺さんぽ Ver.03

現在は更新をお休みしています。

真盛上人「身代わりの手白猿」 (滋賀・西教寺)

2007年12月04日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は滋賀は大津市「西教寺」の「身代わりの手白猿」です。

猿って、「ハヌマーン」のような神様になる反面「さるかに合戦」とかで悪役やったりしますよね。
そう言えば桃太郎では正義の味方だっけ。
西遊記もそうですね。
全体的にはイイ役柄のが多いかも。
…そんな訳で今回もイイ役なのでした。

室町時代。
「嘉吉の乱」によっておみくじ将軍「足利義教」が暗殺。
この事件も影響して社会情勢は不穏となっていました。
徳政(※債権や債務の放棄を命じた社会政策)を求めて農民や地侍が蜂起するのでした…。

さて、そんな当時の「西教寺」には「真盛上人(しんせいしょうにん)」がおりました。
真盛上人は紀貫之(きの・つらゆき:平安時代の歌人で三十六歌仙の一人)の一族。
教化指導者として朝廷・公家から武士・庶民まで、持戒と念仏の布教を行って、広く民衆の信仰を集めておりました。

明応二年(1493)
この一年後に甲斐では信玄の父「武田信虎」が生まれたくらいの頃です。
近江(滋賀県)坂本では「徳政一揆」が勃発するのでした。

その際、一揆の首謀者を広く民衆に親しまれていた「真盛上人」と誤解した山門の僧兵たちは彼を捕らえるべく「西教寺」へ攻め寄せるのです。
しかし、境内に人影はなく、ただ鉦(かね:打楽器のタイプ)の音が本堂より聞こえていました。
さては本堂か
と、僧兵らは駆け込みますがそこに人の姿はなく、一匹の手白な猿が上人の身代わりとなって鉦を叩いていたのです。
上人の不断念仏(※その期間は昼夜を問わず断えず念 仏を修すること)は猿にまでおよんでいたことに感服した僧兵らはその場から立ち去るのでした
…そんなお話をもとにフィギィア化したのがそちら。
(※写真参照。ちなみに座布団はひでるが用意しました)

お寺にはちゃんとした木像もあるんですが、みやげとして販売もしていました。
二つあって、写真は価格が安いもの(笑)

ちなみに、寺には「猿が入るので閉めて下さい」と書かれていました。
聞いてみたら、今でも開けっ放しにしていると実際に猿が立ち寄るそうなのです。
そこから考えると…上の話は案外ありえるのかな、とかなんとか思いました。


[住所]  西教寺 滋賀県大津市坂本5-13-1

[関連記事]
⇒ ハヌマーン (ラーマーヤナ)
⇒ 三猿について (日光東照宮) (庚申信仰)

 ★宜しければ応援クリックお願いします。  ⇒ 【人気blogランキング】

スペクトルマン DVDボックス スペクトルマン DVDボックス
特撮(映像) (2002/03/22)
アミューズソフトエンタテインメント
この商品の詳細を見る

※猿で思い出すのが、こちらスペクトルマンの天才科学者・宇宙猿人ゴリでしょう。
 …知ってますか?


最新の画像もっと見る

コメントを投稿