お寺さんぽ Ver.03

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重文 木造不動明王坐像 (東京・金剛寺)

2006年06月14日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は高幡のお不動さまとして有名な、真言宗智山派は金剛寺。
そこの本尊であります重要文化財「木造不動明王坐像」です。


平安時代の初期。
後に「慈覚大師」と称される名僧「円仁」は清和天皇の命によって、高幡山山中に不動堂を建立、そこに不動明王像を安置したそうな。

さて、武蔵七党(むさししちとう)と言われる、平安から鎌倉にかけて関東で活躍した武士団がおります。
その中で西党という、現在の多摩地域一帯に勢力を持っていた武士団には、高幡氏という一族がおりました。
…説明長かったですが、この不動明王さまはその高幡氏が中心となって造立したそうです。
(※ちなみに、これは推測とのこと)

前回も書きましたが、建武二年(1335)に襲った台風によって、この不動様も大きな被害を受けてしまいました。
…えっと、なんでしょ。パンフの文をそのまま引用しますと、
三年五ヶ月をかけた此の度の修復作業で、南北朝時代の変更部位は殆ど造立時の姿に戻された
ということなんで、応急措置をしていた南北朝の修復を、つい最近になって平安期のような状態へ戻したんですかね?

ともかく、そんな皆様の苦労があったおかげで、頭がやや大きめちっくで、顔がくしゅっと縮んだ、”平安テイスト”な不動様がいつでも拝めるという訳なんです。

そう、ここの宝物館(奥殿という)は毎週月曜が休みではありますが、それ以外はいつでも拝観できるという、便利なところでもあります。
ちなみに拝観料も三百円と安めでした。
ぜひ、他の寺院も見習ってほしいものですね。

結跏趺坐(吉祥坐)をした不動明王は丈六仏(約二・八メートル)の見上げるような大きさで、宝剣と羂索を持った一般的な形態です。ちなみに、羂索はそのまま紐でして、彫ったものではありませんでした。
両脇にはこんがら童子・せいたか童子の、よく見られる童子が付き従っております。こちらの童子はちょっとふくよかなぼってりした感じですね。
そんな三名がおられるところはちょうどいい程度の広間で、ほんのりとしたライトアップが素敵でした。

【おすすめ★メーター】
■■■■□ 4Point …関東の方は行きやすいですし、丈六だし。

ちなみに…不動様がおられる「奥殿」なんですが、真正面の所に□←こんなくらいの覗き窓がありまして、内心「またこのパターンか…」とか思いながら、薄暗い堂内を見ていたんです。
と、そのうち視界を男性が横切ったんです!明らかにお坊さんではない風情の!!

あれ?…あれあれあれあれ????
これは夢か、幻か?!

落ち着いてあたりを見渡すと、左側にちゃんと拝観口がありました。
(※阿呆ですね↑。一応、硝子越しだと無料で済むのです)
あわてんぼのひでるさんでした。
ちゃんちゃん。


※ちなみに、今回写真は重文「不動堂」です。不動さまはぜひ現地でどうぞ。


[住所] 高幡不動尊 金剛寺 東京都日野市高幡七三三

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※明王で別格扱いに人気の不動さま。本も単独ですよ。羨ましいですね。
 ちなみに「不動産」の看板にはっ!と反応するノイローゼなひでるさんです。

不動明王―慈悲にあふれた怒れる如来の化身 Gakken Mook―神仏のかたち3

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