この三連休は待機当番のため、自宅でノンビリしてました。
昨日は、ランニングとウェイトトレーニング、今日はサイクリングしてきました。
空気はすっかり秋です。稲刈りや野焼き、川の匂いを嗅ぐと、ふっと子供の頃の感覚が蘇ります。
途中、稲刈り中の村上さんに出会いました。元気そうでしたが、なかなか体を動かせないとのことでした。
職場が変わって2ヶ月半経ち、気持ちのゆとりもできてきたので、藤本さんに借りている「壬生義士伝」の読書を再開しています。
主人公は吉村貫一郎というマイナーな人なので、これまであまり興味が無かったのですが、読みだすと面白いです。「義」に実直に生き、立場や肩書にこだわらず生き抜くことに執念をもやす男の話です。
「永遠のゼロ」はこの話を時代を替えただけではないかと思うくらい、同じ構成です。しかしこちらは、浅田次郎の作なので奥深いです。
新撰組をちょっと変わった目線で見ることができます。それでも土方歳三、斎藤一はやはりカッコよく描かれています。今日読んだ部分での土方のセリフが心に残りました。会津での戦いに敗れて考え方の違いから、互いに死地を求めているものの、袂を分かつ斎藤から俄侍と蔑まれてこう答えます。
「よおし。ならばその俄侍に、いってえどれだけのことができるか見せてやろうじゃあねえか。俺ァとことん働いて、天下の俄になってやる!」
薬屋が幕府御家人になり、旗本ですら薩長にしっぽを振る中で、徳川の殿(しんがり)を勤めて死んでやろうとする男気がカッコイイです。(もっとも、この作品は愚直な吉村を主人公に本当の義とは何か、を問いかけており、カッコよさを求めた時代ものではないですが。)