Look To The Sky

フルーティスト大久保はるかのブログです

素材としての音

2014年07月11日 10時29分47秒 | 必殺練習方法

田村氏「H音、少し良くなりました。それでは、徐々に下に下がっていってみてください。」

私「シーーーーっ!」

私「あ、今の音、ダメですね。もう一度行きます」

「シーッツ!」

私「あ、これも違いますね。」

「シーーー(あ、少しマトモな音かも、よし続けよう・・・・)ーーーー♭シーーーーー!!!」

みたいな感じで進めてゆく。

そして、A音を延ばした時、ストップがかかった。

田村氏「今の音、最初の出だしは良かったのですが、音を延ばしている途中から短く(音質がダメに)なりました。」

私「えっ!!!」

私「自分としては、ですね、最初の出だしの音色の方がダメダメ音だった、という判断なんです。それを、途中延ばしている間に修正、微調整、しよう、みたいな心理が働いた結果なのですが・・・・」

・・・・・最初ダメダメ。でも、延ばしている間にちょっとは持ち直すことが出来た。だから、差引き、まあまあ、かな、との判断だったのに、真逆のことを言われ、、、、唖然・・・

田村氏「大久保さん、最初から色を出そう(音色を作ろう)としていますね。(そこがダメです)」

田村さん「いいですか、音というものは、音楽にする前段階の「素材」、とみた場合、暗くも明るくもない、色がないものなんです。(こういった音作りの課題のための音出しの際の吹き方としては、)最初から色をつけようとしなくて良いです。」

私「!!!」

私「あと、すみません、お伺いしたいのですが、自分で自分の音を聞いて判断する際についてですが、聞く距離の問題ってありますか?(フルート演奏中の自分の耳は、歌口からわずか数十センチの距離にあるため、自分では、歌口周辺から漏れる息の音が大きく、時に雑音まじりに聞こえる。奏者から1m位離れたところで聞くリスナーは、厳密に言えば、違う音を聞いているのだと思う)そういうことって関係ありますか?」

田村氏「関係あるでしょうね。」

ここで、(やっと)、ピンとくるものがあった!

歌口間近、至近距離でしか聞くことのできない自分の音。自分で思うに、ちょい、ざらついた音?こんな雑音まじりの音じゃ、響いてない、鳴ってないんじゃ?と一瞬疑いそうな音のまま、それをキープして良いんだ!!