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「小林正人『ヌード』」 シュウゴアーツ 3/4

シュウゴアーツ(江東区清澄1-3-2 5F)
「小林正人『ヌード』」
2/10-3/11

清澄のシュウゴアーツにて開催中の、「小林正人『ヌード』」展です。近作の「ヌードペインティング」と、それとほぼ同じ主題の新作ドローイング数点で構成されています。



一番魅力的だったのは、会場内で特に目立っていた「Unnamed」(2003)でした。どこかいびつな形(木枠から歪んでいます。)をした、縦170センチ、横300センチの、クチャクチャになったシワだらけのキャンバス。そこに、長い金髪をだらっとたらして尻を迫り出す裸の女性が寝そべっています。(実際のキャンバスも直接床へ置かれているので、まさに裸女が地面に横たわっているように見えます。)そして、金髪の金色と彼女を包み込む紫色のコントラスト。とても美しい色彩感です。それにしても、この彼女の存在感の希薄さは一体何でしょうか。今にもキャンバスへ溶けてしまいそうです。儚さを思わせます。

新作のドローイングは約10点ほど展示されていました。こちらは「星の瞬く闇夜の中にて寝そべる裸女。」とも言えるような作品です。深い闇から女性がぽっかりと浮かび上がっていました。そしてこれまた女性の存在感が希薄です。あくまでも朧げなオーラに包まれています。また、殆どの女性が後ろを向いているのも気になるところでした。

崩れ落ちそうなキャンバスと、消えてしまいそうな裸女の組み合わせが興味深い作品です。11日までの開催です。
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